大阪万博でも米国vs中国は火花バチバチ? 暗中模索の日米交渉と参院選(中西文行)

トランプ米大統領の関税政策は朝令暮改が相次ぐ。月刊誌は締め切りが早いだけに記事が陳腐化しそうだ。株式の投資判断をミスリードしそうである。
トランプ政権は、先週11日夜、「相互関税」の対象からスマホなどを除外すると発表。ノートPCやタブレット端末、その他の電子機器も対象外にしたが、13日にはスマホやノートPCといった電子機器に対して引き続き関税を課すと改めて表明した。
トランプ旋風で荒れ模様の中、人類の団結を目指した「大阪・関西万博」が13日に開幕。「世界最大の木造建築物」の大屋根リングは「多様でありながら、ひとつ」という理念を表し、一人一人が互いの多様性を認め、「いのち輝く未来社会のデザイン」実現をテーマとした。
米国パビリオンの敷地面積は約3000平方メートル。一方、中国のパビリオン敷地面積は約3500平方メートルと、海外パビリオンの中では最大規模。負けず嫌いのトランプ米大統領は不快だろう。
トランプ政権の関税措置の再考を狙い赤沢亮正経済再生担当大臣が訪米する。17日にベッセント財務長官や、通商代表部のグリア代表と初交渉を行う。赤沢大臣は、非関税障壁や為替が議題として持ち出されれば議論に応じる考えを示している。
石破総理は、関税措置について「自動車や鉄鋼、アルミ産業をはじめわが国を支える国内産業や世界経済全体に大きな影響を及ぼしかねないことに変わりはない」と述べている。
万博の入場券販売枚数は想定を下回っている。この先、ゴールデンウイークの賑わいは当然として、日本の将来を担う幼稚園児から大学生までが、遠足や社会科見学、修学旅行などで訪問するだろう。開催は10月13日まで。半年後の“決算”はどうなるか。
■インフレ懸念が浮上
政府は、つい先日までデフレ脱却を推進してきたが、いざ消費者物価が日銀の政策目標としていた2%を超えたら、今後はインフレ懸念が浮上。株価の乱高下で示されるように経済は複雑だ。
昨年の衆院選では与党が大敗し、過半数を下回った。過半数割れは、政権が交代した2009年以来15年ぶりだが、過半数割れ後の日経平均株価はさえない展開になる傾向がある。
今夏の参院選に向け、各党は減税など「大衆迎合的な政策」を訴え始めた。大阪・関西万博を推進した日本維新の会の政党支持率は、今月上昇するだろうか。
選挙も日米交渉も暗中模索のような情勢に見える。

桜の名所、クマ出没で閉鎖…岩手・紫波町の城山公園「残念だが…」

桜の名所として知られる岩手県紫波町の「城山公園」付近でクマが相次いで目撃されており、町は16日から公園の入り口を閉鎖している。間もなく桜の見頃を迎える中、来園者の安全のために当面の規制を検討している。
町によると、公園付近では16日からクマの目撃が続いており、園内に設置されている監視カメラには同日午前7時半頃、成獣とみられる1頭のクマの歩く姿が映っていた。周囲では目撃情報がほかに2件寄せられており、17日午前6時半頃にも公園付近で目撃された。同じ個体かどうかは不明という。
これまでに人や物への被害は確認されていないが、町は16日午前9時頃に城山公園の入り口をバリケードで封鎖。入園を規制するとともに、警察などと協力して警戒を続けている。
公園では1000本超の桜が開花を待つ状態(17日午前現在)で、来週には見頃を迎える。14日からは出店が並び町内外から観光客が訪れるイベント「城山桜ウィーク」が始まっており、例年であれば開花時期には多くの観光客でにぎわう。
町環境課の担当者は「桜が満開を迎えるこの時期に公園を閉鎖するのは残念だが、理解してほしい」と話している。

再審制度見直し議論へ、法制審部会が21日に初会合 鈴木法相が表明、改革派にも配慮

鈴木馨祐法相は18日、閣議後の記者会見で、確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しを議論する法制審議会(法相の諮問機関)部会の初会合を21日に開くと明らかにした。これまで再審事件に関与した弁護士2人を選任する方針で、改正に積極的な意見にも配慮したとみられる。
委員は刑事法学者や検察官、裁判官らから構成されるが、14人の委員のうち弁護士の委員は通例よりも多い3人が任命される見通し。日本弁護士連合会などが法改正を強く求めていることが考慮されたもようだ。
そのうち1人は、静岡地裁で袴田事件の再審開始決定を出した元裁判官の村山浩昭氏が内定。日弁連の再審法改正実現本部委員、鴨志田祐美弁護士も選任される。鈴木法相は「できる限り早期に答申をいただけるよう期待している」と話した。
再審制度は刑事訴訟法で規定され、審理の進め方などに関する詳細なルールがないまま70年以上変わっていない。再審開始の可否を判断する再審請求審の長期化が問題となっており、静岡一家4人殺害事件で再審無罪となった袴田巌さん(89)は1回目の再審請求から開始確定まで40年超を要した。

サリン被害者と向き合う医師の悔恨「不安を受け止められる社会ではなかった」

首都中枢を襲った無差別テロから3月20日で30年がたった。主導したオウム真理教元幹部らは逮捕され、死刑判決が確定してすでに執行された。未曽有の凶行にどう向き合い、何を感じたのか。後遺症に悩む被害者の支援活動に携わる医師と、元死刑囚とのやり取りを出版した宗教学の専門家に話を聞いた。(共同通信=地下鉄サリン事件取材班・渡辺健太郎)
▽後遺症、社会全体で支えを―聖路加国際病院の石松伸一院長(65)
地下鉄サリン事件の後遺症に悩む被害者と向き合ってきた聖路加国際病院の石松伸一院長
後遺症に悩む被害者と向き合ってきた。国主導の積極的な支援はなく、彼らは心身の不調と折り合いをつけながら自力で生活を取り戻すことを求められた。つらい思いを社会全体で受け止め、支えようとならなかったことは残念だ。テロ事件が今後起きないとは言い切れず、このまま同じことを繰り返してほしくない。
事件当日、発生現場に近い聖路加国際病院には負傷者が次々と運び込まれた。約640人が廊下や礼拝するホールにまであふれ、緊急手術以外は全て取りやめて医師や看護師らが総出で対応。私は救命救急センターと車寄せを何度も行き来しながら、心臓マッサージや治療の優先順位を決めるトリアージに追われた。
地下鉄サリン事件当時、患者が運び込まれた聖路加国際病院のホール=1月、東京都中央区
サリン中毒について大学で学んだ医師などおらず、私も、体調不良の症状は時間とともに快方に向かうものと思っていた。被害者の多くは病院を転々としても原因が分からずに行き場を失っていた。自信はなかったが、発生当初を知る自分が彼らを支えようと決め、NPO法人「リカバリー・サポート・センター」による無料検診に関わるようになった。
▽治療法がないもどかしさ
地下鉄サリン事件への対応のため、外来の受け入れを停止した聖路加国際病院=1995年3月20日、東京都中央区
治療法は確立しておらず、治すことも十分に説明することもできない。訴えに耳を傾けることしかできないことにもどかしさはいつもあったが、考えられる可能性を示すだけでも、彼らの気持ちを和らげることにつながるのならば、という思いで続けてきた。特効薬があるなら教えてほしい。
私もいつまで現役でいられるかは分からないが、彼らの支援に終わりはない。医療機関が門前払いすることなく、あらゆる不安や悩みを受け止められる仕組みが必要だ。 当時を知る数少ない医師として、若手職員や学生らに経験を話してきた。「まさかもう起きないだろう」といった考えが月日とともに広がっているように感じる。明日直面するかもしれないという危機意識は伝え続けていきたい。 × × × いしまつ・しんいち 1959年宮崎県生まれ。93年に聖路加国際病院へ。事件当時は救急部副医長。2021年から院長。
▽権力への反感、教義の下で殺人正当化―大阪大の川村邦光名誉教授(74)
宗教学者の川村邦光大阪大名誉教授
オウム真理教の幹部だった早川紀代秀(はやかわ・きよひで)元死刑囚との共著「私にとってオウムとは何だったのか」を、書簡のやりとりを通じて2005年に出版した。拘置所で1度だけ会ったが、非常に穏やかだった。真面目でこつこつとやるべきことに突き進む人だと感じた。ヨガ道場に通うつもりで後のオウムに入信したのは30代半ば。なぜ選んでしまったのか残念でならない。
オウムは1970年代から流行した「ニューエージ運動」や終末論の流れをくみ、当時の若者を引きつけた。世代の近い人たちが集まってともに汗を流し、一生懸命に打ち込める場を松本智津夫(まつもと・ちづお)元死刑囚=教祖名麻原彰晃(あさはら・しょうこう)=は提供した。 出家させ、身分を分けて競争させ、自身に帰依させた。教団が大きくなる過程で政治や権力に対する反感を募らせると、教義の下で殺人や犯罪を正当化していった。
▽死刑囚は罪と向き合えたのか
1995年4月、東京・赤坂署に移送された早川紀代秀容疑者(当時)
事件の結果を考えれば死刑は当然だとする人が多いが、肝心の麻原は何も話さないままだった。反省させ、言葉を残させる必要があったのではないか。死刑になった信者たちさえも、何もわからないままだった。改めて死刑は執行すべきではなかったと思う。
早川は逮捕後、麻原に失望した。自責の念があり共著では遺族に謝罪の言葉も記した。だが、自身の死刑判決には納得していなかった。被害者との向き合い方も中途半端に見えた。内省する時間がもっとあり、外部から働きかけ続ければ、彼も変化し、真の反省と償いに近づけたのではないかと思う。
事件から30年、死刑執行から7年。一般の人はもうほとんど関心がないだろう。オウムの信者は麻原のつくった世界の中で生きてしまった。今の若い世代は、内に閉じこもって個人主義に陥りがちに見える。同じような悲劇が起きるかどうかは分からないが、広い世界の中で自分がどこに立っているのか、常に考えることが必要だ。 × × × かわむら・くにみつ 1950年、福島県生まれ。専門は宗教学。早川元死刑囚の控訴審で弁護側証人として出廷した。

雅子さま “日帰り1200km”の公務に万博ご視察、“弾丸スケジュール”のウラに「20年越しのリベンジ」

4月7日、天皇、皇后両陛下は、太平洋戦争末期の激戦地である小笠原諸島の南部の硫黄島を訪問し、戦後80年にあたって戦没者を慰霊された。
「まさか同行できるとは思わず、本当に驚きました」
両陛下の硫黄島訪問に同行した西村さん
そう語るのは『全国硫黄島島民の会』事務局長で『全国硫黄島島民3世の会』会長の西村怜馬さん(43)。かつて硫黄島に住んでいた人々の暮らしの記録、発信を行っている。
「今回、両陛下の硫黄島訪問に同行させていただきました。懇談の際、島民の会の活動内容を説明させていただいたのですが、この時おふたりは私の目をしっかりと見ながら深くうなずいてくださって……。“何人くらいで活動しているのですか?”と質問をいただいたり、最後には“お身体に気をつけて、これからも頑張ってください”というおことばを頂戴しました」
両陛下の硫黄島訪問と西村さんの同行を誰よりも喜んでいる人物がいるという。
「’94年に、上皇ご夫妻が硫黄島を訪問された際、そのご様子を硫黄島出身の祖母とテレビで見ながら“うれしいね”と話していました。この話を両陛下にさせていただくと、おふたりは微笑んでおられました。祖母はもう亡くなりましたが、喜んでくれていると思います」(西村さん)
両陛下が硫黄島を訪れるのは、西村さんがテレビで見たという’94年、当時の天皇、皇后両陛下だった上皇ご夫妻が訪問されて以来、31年ぶり。
「この時、上皇ご夫妻は2泊3日の日程で、小笠原諸島の父島と母島にも足を運ばれています。硫黄島は東京から約1200km離れており、その立地の都合上、今回も泊まりがけで訪問されるのではとの見方が強かったのですが、日帰りのスケジュールが組まれ、これには関係者の間でも驚きの声が上がりました」(皇室担当記者、以下同)
大阪・関西万博の視察が控えていた雅子さま
弾丸スケジュールとなったのは、直後に控えていた“特別な地方公務”を考慮されたのが理由だと囁かれている。
「両陛下は硫黄島ご訪問からわずか4日後の4月11日から12日、『大阪・関西万博』の視察のため大阪府を訪問されました。雅子さまは’04年に適応障害を公表されて以降、今も体調には波がおありです。戦後80年の慰霊の旅を遂行しつつ、万全な状態で万博にも臨めるよう、硫黄島は日帰りで訪問されたのでしょう」
雅子さまにとって万博ご視察は初めてではないが、過去に苦い思い出があるという。
「雅子さまは’05年に愛知県で開催された国際博覧会『愛・地球博』を視察しておられます。しかし、この時は重い適応障害の症状に苦しんでいたころで、このご視察は雅子さまにとって1年8か月ぶりの地方公務というハードルの高い行事でした。万全とはいえない体調のせいか、時折つらそうな表情を浮かべられ、心配の声が上がりました」
だからこそ、雅子さまは今回の万博を楽しみにしておられたのではと『皇室の窓』で放送作家を務めるつげのり子さんは話す。
「雅子さまは知的好奇心の強いお方ですから、万博で新しい技術をご覧になるのを楽しみにされていたことでしょう。また、両陛下は万博の始まりを秋篠宮ご夫妻とともに迎えられました。皇居内の行事でご一緒されることはありますが、地方公務に並んでお出ましになることは珍しく、それほど万博は国を挙げた一大イベントといえます。雅子さまはパビリオンごとの展示を楽しまれたと拝察いたします」
大阪・関西万博では20年越しのリベンジなるか─。

【強盗殺人事件】強盗殺人の疑いで再逮捕から1週間 33歳の男と被害者の間に何が? 少しずつ見えてくる犯行の様子 《新潟》

新潟市の男性が殺害され金庫を奪われた事件。死体遺棄などで起訴された男が強盗殺人の疑いで再逮捕されて4月17日で1週間です。被害者との間に何があったのか。これまでの取材で犯行の様子が少しずつ見えてきました。
小山大輔容疑者(33)。新潟市中央区で男性を殺害し金庫を奪ったとして逮捕されてから17日で1週間が経ちました。
事件が発覚したのは4か月前。聖籠町の空き家の敷地で土の中から見つかったのは小杉英雄さん(78)の遺体でした。
その後の捜査で小杉さん名義の通帳などを不正に利用し345万円あまりを引き出していた小山容疑者が死体遺棄の疑いで逮捕、起訴されました。
■小山容疑者と小杉さんの接点は―?
リフォーム業を営んでいた小山容疑者。小杉さんから仕事を依頼されていたといいます。
〈小山容疑者を知る人〉
「(小杉さんは)いろんなお仕事をくれるのでいいお客さんだと(小山容疑者が)言うのも聞いている 」
自宅の改修工事を請け負うなど小杉さんとは日常的に接点があったとみられます。
■仕事で接点 なぜ殺害?
小杉さんを殺害し金庫を奪ったとされる小山容疑者。逮捕前、小山容疑者を知る人物は次のように証言していました。
〈小山容疑者を知る人〉
「(小山容疑者は)人をだましたり借金をこしらえて人をだましたりというトラブルは何回か起こしている」
捜査本部によると小杉さんが殺害されたのは去年10月14日ごろ。夜に小杉さんを訪ね殺害したことがわかっています。その翌日には小杉さんの口座から現金を引き出していました。
小杉さんの死因は「窒息死」。ひも状のもので首を絞められたとみられます。
2人の間に何あったのか。捜査本部が全容解明を進めています。

コンテナ3個を米国へ 原子力空母から放射性廃棄物搬出 神奈川

米海軍は17日、横須賀基地(神奈川県横須賀市)で定期修理中の原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)から低レベル放射性廃棄物を収めたコンテナ3個を搬出し、運搬船に移し替えた。放射性廃棄物の搬出は2年ぶり。2009年以降、ほぼ毎年実施しており、今回が14回目となった。
作業は午前9時に始まり、GWから巨大なクレーンでコンテナ(長さ約6メートル、高さと幅約2・5メートル)3個をつり上げて運搬船へ移動させ、約2時間で終了した。米国政府から外務省への情報提供(10年4月)によると、コンテナの中には放射能を帯びた雑巾やプラスチックシート、作業用手袋などが詰められているとされる。運搬船で米国に運ばれ、最終処理されるという。
1964年に日米間で交わされた原子力艦船の寄港に関する文書(エード・メモワール)では、放射能にさらされた物質は日本の港で搬出せず、廃棄物を出した原子力艦船が米国へ運ぶことになっている。だが、米側は陸揚げせずにクレーンで運搬船に移送するのは違反ではないと主張し、実施を続けている。
市民団体「原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会」は「放射能漏れや被ばくの恐れがあり、危険」として、海上のボートや公園、横須賀中央駅などで監視・抗議活動を行った。共同代表の呉東正彦弁護士は「放射性廃棄物の搬出は日米合意違反。市民の安全や不安が無視されている」と訴えた。
一方、横須賀市の上地克明市長は10日の定例記者会見で「毎年行っている通常のメンテナンス作業」との見解を示している。
【福沢光一】

「ほんとに政治家なのか」松野明美が国会で持論を展開の大暴走、有権者も心配する“珍発言”

元オリンピックランナーの松野明美が、日本維新の会の議員となって約3年。彼女が国会で発する”珍発言”が国民からの批判の的となっている。
問題の発言は、4月15日に国会で行われた参議院農林水産委員会の中で発せられた。議論の中では、日本が掲げる米の価格高騰について様々な議論を繰り広げたが、松野は終盤になると自身の持論を呈したのだ。
世の中の流れに対して持論
「質疑応答が続く中、お米の代替えとして、パックごはんや、米粉などの需要も高まっているという話が上がると、松野さんは『たまたまNHKの朝ドラ『あんぱん』を見た』と突如発言。ドラマ内で子供たちが美味しそうにパンを食べている姿を見たといい、その上で『世の中が“おにぎり”から“あんパン”になっている』とNHKの朝ドラが『おむすび』から『あんぱん』の放送に切り替わったことにかけて、世の中の流れに対して持論を呈したんです」(政治ジャーナリスト)
周囲の議員から笑い声も出るほど、勢いのある力説を続けた松野。しかし、その発言は瞬く間にXで拡散され、国民は激怒。その内容の“幼稚さ”に批判が止まらないのだ。
《国会を何だと思ってるんだ》 《ちょっともう本当にいいかげんにしなさいよ》 《もうあきれ果てて頭が痛い》 《ほんとに政治家なのか。マラソンの監督の方があってるんじゃない》 《ワイドショーかなにかかと思ったら国会なんだよこれ…》
日本の未来を左右する議論の場。その中で飛び出した珍発言に唖然となった。
さらに、松野の突拍子もない発言は今回だけではないと前出・芸能ジャーナリストは続ける。
「3月28日に行われた参議院予算委員会の質疑に登場した松野さん。その中で少子化の話になると、自身の出産体験を披露。『出産しましたが難産で。痛みが鼻からスイカ出すぐらいの痛みですよと聞いたことがあったんですが、鼻からスイカを出す方が楽だった』語り、参加議員から笑いが巻き起こっていたんです。早口で力の入った松野さんらしい喋り口調が炸裂していました」
唯一無二ともいえるタレント性の高い松野だが、政界ではそのユーモアはそう簡単に通用しないようだ。
「今回の米の高騰や物価高については、今国民がかなり苦悩しているトピックです。真剣に悩む国民に対して、あっけらかんと”うまいこと言った”松野さんの温度差が今回の批判の理由のひとつでしょう。国や国民の未来を背負っているという自覚が今ひとつ見えない一幕でしたね」(前出・芸能ジャーナリスト)
一刻も早く国民の暮らしを“うまいこと”快方に向かわせて欲しいものだ。

《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情

秋篠宮家の長男、悠仁さま(18)の入学で注目が集まる筑波大学。4月5日の入学式では周囲の新入生と和気藹々と会話する様子や、キャンパス内で在学生らと笑顔で交流する姿が報じられた。SNS上にも〈うなぎパイ渡せた!〉など悠仁さまとの接触を喜ぶ在学生たちの投稿が見られた。
式典で永田恭介学長は「大学とは鍛錬や経験を積む場所。社会の将来について考え、自身の研鑽の目的を見極めるように」と激励した。
そんな永田学長の姿が、意外なところでも目撃されていた。
入学式前の3月25日、国賓のブラジル・ルラ大統領夫妻を招いて催された宮中晩餐会だ。
天皇皇后両陛下や愛子さま、秋篠宮夫妻、6月にブラジル訪問を控える佳子さまらも出席したこの晩餐会の出席者リストには、石破茂首相や日伯国会議員連盟会長の麻生太郎氏や岸田文雄前首相ら政財界の重鎮のほか、プロサッカー選手の三浦知良や歌手の小野リサなどブラジルにゆかりのある人物が並ぶ。
そのなかに、「筑波大学長」として永田氏が招待されていたのだ。宮内庁担当記者が言う。
「どうして筑波大学の学長が?と疑問の声が上がっていました。ブラジル側の要望で宮中晩餐会では初となる『平服』指定でしたが、永田学長は蝶ネクタイ姿で目立っていました。永田学長以外に教育関係の出席者はいませんでした」
永田学長が宮中晩餐会に招かれた経緯について宮内庁に問い合わせると、こう回答があった。
「日伯学長会議のとりまとめ大学長として招待されたものです」(総務課報道室)
日伯学長会議は、筑波大とブラジル・サンパウロ大の共催で行なわれた行事。今年1月31日に日本とブラジルの外交樹立130周年を記念して第1回が開催された。
「今回の宮中晩餐会はルラ大統領を招いて日本とブラジルの友好増進を図るものなので、日伯学長会議の繋がりで永田学長にも声をかけたようです」(別の宮内庁担当記者)
悠仁さまの入学と重なるタイミングでの宮中晩餐会だったこともあり、秋篠宮夫妻と永田学長が会話をする一幕はあったのだろうか。
この点について宮内庁に聞くと、次のように回答した。
「晩餐会本席の後に天皇皇后両陛下はじめ出席者が一同にお集まりになる後席がありますが、その席でお話しになられたかは承知しておりません」(総務課報道室)
一方、筑波大学にも質問すると、「そのような事実はありません」(広報室)とのことだった。皇室ジャーナリストの神田秀一氏が言う。
「晩餐会の席ですから、秋篠宮夫妻と永田学長になんらかのやりとりがあっても不思議ではないと思いますが、大学側がそれを否定したのは“いらぬ誤解を招きたくない”という表明だったのかもしれません」
両親と進学先の“偶然のニアミス”を経て、悠仁さまの大学生活が始まった。
※週刊ポスト2025年5月2日号

「無茶苦茶な調査をやらされている」兵庫県・斎藤元彦知事疑惑の「文春の情報源」調査に県職員は悲鳴《公金約400万円を投入》

〈 「本人の言葉ではない」兵庫県・斎藤元彦知事が“ムチャ振り”で作らせたお詫びコメント「謝りたくない。でも…」 〉から続く
――文春の記事が調査対象になった経緯は?
「ちょっと今の立場ではお答えできないので……」
――調査の最高責任者である斎藤知事からはどんな指示があったのか?
「ちょっとそれはすみません、お答えできない……」
4月中旬の正午過ぎ、青空の下で記者が直撃したのは、この春まで兵庫県庁で法務文書課長だった人物だ。斎藤元彦知事(47)はこの法務文書課に――。
「週刊文春 電子版」と記された調査実施要綱
県政担当記者の解説。
「兵庫県では斎藤氏の疑惑を巡り、第三者委員会と呼ばれる委員会が3つ設置されました。順番に、(1)元西播磨県民局長X氏(昨年7月に自死)の告発文書で指摘された疑惑を調査する委員会、(2)前総務部長が元県民局長の公用パソコン内の私的情報を漏洩した疑惑を調査する委員会、(3)SNSなどで拡散された県保有情報の漏洩疑惑を調査する委員会です。法務文書課は3月31日、このうち(3)に関する調査報告書が県に提出された旨を公表しました」
同課は県HPに「調査実施要綱」もアップ。そこで示された調査対象の一覧によれば、全13項目のうち、YouTuberらへの情報漏洩(いずれもX氏の私的情報)が4項目。残る9項目は全て「週刊文春 電子版」の報道内容だったのだ。
兵庫県議の一人が言う。
「調査実施要綱を見て、愕然としました。もし報道機関が調査対象だったと事前に分かっていたら、予算を審議する県議会として問題視していたはず。ところが調査内容の説明はなく、第三者委の委員名簿は未だに非公表です」
この第三者委には弁護士への調査委託費用として、2月補正予算から約600万円が計上され、議会はこれを可決している。13項目のうち9項目が「週刊文春 電子版」の報道だから、単純計算で約415万円の公金が「文春の情報源暴き」に投入されたことになる。これを指示したのは、知事自身なのか。
「斎藤氏は4月9日の会見で『調査対象については所管課(法務文書課)が整理した』と述べていましたが、調査実施要綱には〈第1回の会議は、県知事が招集する〉と明記されている。つまり、斎藤氏が第三者委員会の会議を主導していた形です。担当部署の職員は『無茶苦茶な調査をやらされている』と悲鳴を上げていました」(前出・県政担当記者)
公金を投じてまで、斎藤氏が暴こうとした「週刊文春」の情報源。一体、どの記事の情報源を特定したかったのか。どの記事に隠したい事実が記されていたのか。
4月16日(水)正午配信の「 週刊文春 電子版 」および4月17日(木)発売の「週刊文春」では、公金を投じて暴こうとした「週刊文春」の記事や担当者とのやりとり、情報源を暴こうとする行為の問題点について詳しく報じている。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年4月24日号)