31日夜遅く、名古屋市守山区で工場の一部が焼ける火事がありました。ケガ人はいませんでした。 警察や消防によりますと、31日午後11時半すぎ、守山区瀬古2丁目の棚橋製作所で、近所の人から「工場から爆発音がして煙が出ている」などと通報が相次ぎました。 消防車など17台が出動し、火はおよそ3時間半後に消し止められましたが、鉄骨2階建ての工場の1階の一部と2階の事務所が焼けました。けが人はいませんでした。 会社のホームページによりますと、工場では建物に使われる鉄骨の製造などを行っていて、出火当時人はいなかったとみられ、警察と消防は出火の原因を詳しく調べています。
投稿者「F.Krueger」のアーカイブ
シカによる食害で球根1万個全滅…恒例の「チューリップまつり」、今年は花なし開催へ
群馬県桐生市宮本町の吾妻公園で4日に始まる恒例のチューリップまつりが、花のない状態で開かれることになった。球根約1万個がシカによる食害で全滅したためだ。花苗の配布や写生大会などのイベントはあるが、主催する公園は「開花を楽しみにしてくれた市民に申し訳ない」としている。
今年で62回目となるまつりではこれまで、園内14か所の花壇を約1万本のチューリップが彩り、毎年約3万人の人出でにぎわった。
公園は、ハイキングなどを楽しむ人も多い吾妻山(481メートル)の麓にある。公園の管理事務所によると、昨年もまつりの前に球根の約3割をシカに食べられた。対策として、高さ2・5メートルのフェンスなどで侵入路をふさいだり、シカがにおいを嫌う木酢液を花壇の周囲にまいたりしたが、今年も2月下旬から被害が出始め、3月20日頃にほぼ全ての球根が食べられたという。管理事務所の担当者は「夜中に山から下りてきて掘り起こし、球根と芽を丸ごと食べられてしまった」と肩を落とす。
市によると、市内のシカは増加傾向で、2015年度に199頭だった捕獲数は24年度には693頭に増えた。
シカは山の斜面から柵を跳び越えて花壇に侵入するとみられる。管理事務所は市と相談し、さらに柵を高くすることを検討している。
長距離攻撃が可能な無人機、自衛隊に導入へ…政府「安保3文書」に盛り込む方針
政府・与党は、長距離攻撃が可能な無人機を自衛隊に導入する方向で検討に入った。敵の射程圏外から相手の艦艇などを攻撃する長射程の「スタンド・オフ・ミサイル」と組み合わせることで反撃能力の有効性を高め、中国などへの抑止力の強化を図る。政府は年内に改定する防衛力整備計画など安全保障3文書に盛り込む方針だ。
複数の政府・与党関係者が明らかにした。ロシアによるウクライナ侵略や米国・イスラエルとイランとの戦闘を踏まえた「新しい戦い方」に備える構想の一環となる。敵のミサイル発射拠点を攻撃する反撃能力の柱となる長射程ミサイルと無人機を併用し、迎撃を難しくする「複合攻撃」を行える態勢を整える。
導入を検討する無人機の航続距離は1000キロ・メートル以上を想定し、自爆型が有力だ。反撃の範囲や手法を広げるため、航空機や潜水艦から発進したり、水中や水上を航行したりする機種を導入する案も出ている。
長射程ミサイルには、陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本県)に配備された射程1000キロ・メートル超の「25式地対艦誘導弾」や、射程1600キロ・メートル超の米国製巡航ミサイル「トマホーク」がある。ミサイルに比べ安価で大量に調達しやすい攻撃型無人機も保有し、長期間戦える継戦能力も高める計画だ。
各国も長距離攻撃ができる無人機を導入している。米国はイランとの戦闘に、航続距離が最大1000キロ・メートル超の「LUCAS(ルーカス)」を投入し、イランは自国製の「シャヘド」を攻撃に用いている。ロシアは、「シャヘド」をベースにした無人機とミサイルによる複合攻撃をウクライナに対し行っている。
価格面で見ると、ルーカスやシャヘド1機は560万円(推定)で、露軍の巡航ミサイル「カリブル」1発は1・6億円(同)だ。
民営の火葬料金、8万円以上が7割 高騰受け東京都が調査
東京都は31日、火葬場の運営に関する実態調査の結果を公表した。調査に応じた都内外の民営火葬場の約7割が火葬料金を8万円以上に設定していた。
23区で火葬料金が高騰しているという指摘を受け、都は2025年12月~26年3月、都内外の公営・民営火葬場計44施設と都内外の計75区市町村を対象に火葬場の運営実態に関する調査を実施した。
その結果、都内の民営火葬場は8カ所すべての火葬料金が8万円以上だった。公営火葬場は約9割が当該の住民は無料または2万円未満に設定する一方、住民以外は6万円以上としている施設が約7割だった。
直近3年間で物価高騰などを理由に料金改定した火葬場は公営が臨海斎場、八王子市斎場、南多摩斎場、日野市営火葬場の4カ所、民営が戸田葬祭場、多磨葬祭場、葬祭会社「東京博善」(港区)が運営する都内6斎場など計9施設だった。
都は火葬場の需要増に対する意見も収集。公営の火葬場では、現状でも住民以外を受け入れる余力がほとんどないとしている。今後需要がさらに増えた場合は当該住民を優先し、運営日数や時間帯を増やして対応するといった方針が多かった。
一方、民営の火葬場では現状で稼働率に余裕がみられた。
都は今後、都内自治体や有識者らで構成する検討会を設置。調査結果を基に火葬能力の確保や火葬場の適切な経営管理について議論する。【加藤昌平】
異例事態「すごいこと起きた」“1票差の町長選”再点検へ 栃木県那須町
その差、わずか「1票」でした。大接戦となった町長選挙。敗れた候補者は票の「数え直し」を訴えています。一体、どうなるのでしょうか。
【画像】「初めてのこと」行政も驚きの事態
異例事態「すごいこと起きた」
町民(60代)
「すごいことが起きた。いろんな人が、この話題について話している」
町民も…行政も、驚いています。
那須町 総務課 池沢秀勝課長
「那須町では過去に、こういった事例はなかった。初めてのこと」
栃木県那須町。自然豊かなリゾート地として知られるこの町で今問題となっているのは、9日前、今月22日に実施された那須町の町長選。現職の平山幸宏さんが3回目の当選を果たしましたが、この結果について5日後に、再点検=票の数え直しをするというのです。
選挙実施から2週間後の異例の再点検。一体、何があったのかというと…。
1万人以上が投じた票が、ほぼ真っ二つに…。この結果に、異議を申し立てたのが、わずか1票差で2位だった小山田典之さんです。
「(結果に)『驚いた』ほうが大きかった。その後に、だんだん悔しさが出てきた。“受け入れられなかった”というのが本音。こんなことが本当にあるのか、間違いじゃないのか」
開票に誤りがあった可能性はあるのでしょうか?町の総務課に聞きました。
池沢課長
「トータルすると3回、名前をチェック。トリプルチェックしている」
那須町によると、今回の開票では職員が交代するかたちで合わせて3回、目視による確認が行われたといいます。
「選挙管理委員会としては、ここまでチェックしているので(誤りは)あまり考えられないが、それも含めて再点検をする」
今回、投票者の総数は1万566人。そのうち平山氏が5099票、小山田氏が5098票、3位だった候補が229票で、無効票が140票でした。
1票差で落選した小山田さんが疑問視するのは、この「無効票」の扱いです。
池沢課長
「(小山田氏側から)“無効票の中に、本来なら有効票とみられるものがあったのではないか”“そういったものの点検をお願いしたい”と申し出があった」
小山田さん
「何かの間違いがあるかもしれないし、そういった誤差が出て、この1票差になったと思う。そこは真実をしっかり明確にしていただきたい」
“1票差の町長選”再点検へ
実はわずか“1票差”で再点検を行ったケースが、過去にも…。
例えば、2015年に実施された神奈川県相模原市の市議会議員選挙。この時、立候補した小林丈人さんはギリギリ当選したものの、次点だった候補が異議申し立てを行い再点検することに。
担当者
「再点検の結果…」
その結果、なんと次点だった候補の有効票が見つかり、当選者が入れ替わりました。
再点検で“逆転落選” 小林丈人さん
「(Q.こういった経験は?)もちろん、初めて」
逆転で落選となった小林さん。当時の心境を聞くと…。
「自分自身が頑張ればもうちょっと票を、安心できるような票を取れたかなという思いはあった。その当時は」
投票結果の再点検が繰り返し起きていることについては…。
「日本の場合は即日開票だから、夜中までに結果を出す。現場の職員さんも本当に大変だと思う。プレッシャーの中で開票作業するので。(確認を)徹底してもらうことしかないのかな。ただ、選挙はドラマチックなことも起こる。選挙の面白さもあらわれるケースではあるかな」
果たして、那須町ではどのような結果が出るのか。再点検は来月5日に行われます。
(2026年3月31日放送分より)
青森知事、再処理工場の審査遅れ指摘 使用済み核燃料搬入認めず
原発から出る使用済み核燃料を一時保管する青森県むつ市の中間貯蔵施設を巡り、青森県の宮下宗一郎知事は31日、2026年度分の核燃料の搬入を容認しない方針を明らかにした。26年度は東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)から使用済み核燃料60トンを搬入する計画だが、実施できなくなる可能性がある。
中間貯蔵施設は、原発の敷地外で、使用済み核燃料を再処理するまで保管する国内唯一の施設。
宮下知事は報道各社に、最長50年間の保管後に搬出先となる日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)に関して原子力規制委員会の審査が遅れていると指摘。再処理という“出口”が見えない限り「なし崩し的に使用済み核燃料が搬入される環境を作るわけにはいかない」と述べた。また「(再処理工場の審査が)のびのびになっていることが、核燃料サイクル全体に大きな影響を及ぼしている」と日本原燃を批判した。
日本原燃は当初、規制委の審査会合での説明を25年11月に終了できると見込んでいたが、現時点で終わっていない。今後、審査に進展があった場合について宮下知事は「仮定の話に申し上げることはない」と述べるにとどめた。
中間貯蔵施設は「リサイクル燃料貯蔵(RFS)」が運営し、東電と日本原子力発電の原発から出る使用済み核燃料を保管する。24年に稼働し、これまでに36トンを受け入れている。
搬入を認めるかどうかについて、県は毎年度、再処理事業などの実施環境を確認した上で判断する取り決めを国と結んでいる。県の判断に法的拘束力はないが、原子力事業者は県の同意を重視している。
日本原燃は31日、規制委への説明を「あと2回で終了し、見通しをつけられるよう取り組む」とするコメントを出した。【足立旬子、米江貴史】
“突風”か 枕崎市でビニールハウス17棟が倒壊 農家「がっくり」気象台が現地調査
全国的に春の嵐となった31日。枕崎市では、17棟のビニールハウスが倒壊するなどの被害が出ました。気象台は突風が吹いた可能性があるとみて、原因を調べています。
骨組みがゆがみ、潰れてしまったビニールハウス。風に飛ばされたのでしょうか、地面にはこれから旬を迎えるソラマメが。木も根元から折れてしまっています。
突風と見られる被害があったのは枕崎市。午前2時すぎに最大瞬間風速20.7メートルを観測し、これらの被害も未明に発生したと見られています。市によりますと、白沢西町とあけぼの町で計17棟のビニールハウスが倒壊し、屋根がはがれるなどの被害も。ケガ人はいませんでした。
(農家)
「がっくりだな。(生育が)だいぶ遅れると思う」
(農家)
「これから大きくなっていくのを楽しみにしていた。そしたら一晩でこんなでしょ」
31日午後には、鹿児島地方気象台の職員が現地を訪れ、被害状況の確認や原因の調査を行いました。
(鹿児島地方気象台・高田朋尚調査官)
「突風と思われる被害。季節の変わり目で。雨雲が発達したり積乱雲の通過でこういった現象が起こりやすい。必ずしもここだけではないので、どこでも起こってもおかしくない」
4月1日に詳しい結果を発表するということです。
4月1日も大気の状態が非常に不安定となる見込みで、種子島・屋久島地方と奄美地方は、竜巻などの激しい突風や激しい雨に注意が必要です。
京都・小5男児の行方不明から8日 消防団“捜索当初リュックなかった”
男の子が行方不明になった翌日から捜索する消防団長は「ある違和感」を覚えていました。29日に発見された男の子のリュックが捜索当初、同じ場所では見つかっていなかったことが新たに分かりました。
【画像】リュックの発見場所は?
男児不明から8日 捜索で違和感
捜索にあたる南丹市消防団長
野中大樹さん
「発見された所はもちろん捜索対象になっていて、何回も確認、捜索はしたはずだが、29日に発見されたということでショックなりいろいろあるが、複雑な気持ち」
京都府南丹市で行方不明になっている小学5年生の安達結希さん(11)。31日午前、捜索にあたる地元消防団長が取材に応じました。
「23日、今月の月曜日。卒業式に登校したはずの5年生児童が行方不明という情報を得たのは、翌日24日の午前10時前ですね。あらかじめ役付けの人には連絡しておいたが、すぐに10時ぐらいになったら消防団にも出動要請がかかって」
「当日は平日午前10時で、消防団員は仕事を持ちながらの活動なので。そしたら皆さん小学5年生
ということで、心配してまして。どうにか仕事を続けて当日206人の消防団員に集まってもらい、警察、消防署、消防団と合同の捜索チームを作り立ち上げて、それから園部中一円を捜索した」
「警察から情報をもらったのが『放課後児童クラブの校舎の前で降ろした後、一切の足取りがつかめません』『それで捜索をお願いしたいんです』と」
捜索は、どのように行われたのでしょうか。
「通行者や工事現場のガードマンとか、いろんな買い物をする所に『見かけなかったか』という声がけをしながら、午後3時30分ぐらいまでいたが何ひとつ手がかりなく」
「学校のすぐ校舎が北側にあるが、この山一帯を山狩りと、途中、防空壕(ごう)とか何カ所かあるので、その辺りも消防団員が洞窟の中に入っていって見たり。消防も入って見たりしているが、手がかりがなかった。初日は」
一度探した場所も、人を替え捜索したそうです。
「同じエリアを、今度は目を変えるのに担当した地域を変えながら捜索。目が変わればまた見る時も変わるということで、自宅周辺も含め捜索を重点的にしたが。まして、これから農業用水としてためている池まで抜いてもらって、もしはまっていたらいけないということで。それでも何も手がかりなく
28日を終えたところです」
日曜日に手がかりが…
消防の捜索が手詰まりとなる中、大きな手がかりが見つかったのは29日。親族が黄色いリュックを発見します。発見した場所は山間の道路付近で、消防団が初日から捜索していた場所だということです。
警察から、リュックが発見された詳細な場所も聞いたそうです。見つかったのは、小学校から北西およそ3.5キロにある山間。
「(Q.親族がリュックを発見した)3日間出動した(24・25・28日)。発見された場所は捜索対象。何回も確認・捜索はしたはず。29日の(リュック)発見は若干の違和感・ショック。複雑」
「(Q.リュックが見つかった『山中』とは)私も現場近くまで行った。林道から見える範囲じゃないか。道路から見える範囲。親族が見つけたのは道路上から」
「こういう(草木の)緑の中で黄色は目立つ。黄色いリュックという情報で捜索しているので、消防団員が見かけたら必ず発見していたと思う。2、3回行って発見できず、29日に親族が発見。ショックでもある。同じエリアは何回も(捜索に)行った」
建物も少なくなり、隣町へ続く交通量の少ない道路となっています。
近隣住民
「朝晩は結構通り抜けしている」
「(Q.街灯などは…)何もない。真っ暗。(通るのは)地域の人が多い」
当初見当たらなかったリュックが6日目に見つかったことは、何を意味するのでしょうか。
元警視庁刑事 吉川祐二氏
「以前にも、このような件はある。前日、見た所で証拠品・遺留品が発見されるパターンはある。本人の意思、第三者の介在、可能性は非常に高い。いいかえれば事件性も強くなっている」
見つかった場所が山深い場所ではないことは、どういう意味があるのでしょうか。
「これは本人ではなく第三者が介在しているなら、何らかの形で急きょ遺留しなければならない。通行人・車が来たことが考えられる。遺留した人、本人も含めて、違和感がある動きがある」
電車・バスに乗った形跡は
安達さんは23日朝、父親に小学校付近にある駐車場まで車で送り届けられた後、行方が分からなくなりました。
野中さん
「(Q.親御さんには会った?)捜索する前に『お願いします』と。5つの班分けした中に、お二人がそこの班ごとに『お願いします』と頭を下げてまわっていた。早く見つけてほしい。それしかない。普段『訓練はやめておこう』という団員まですぐ駆け付けた。やっぱり人の命は大事なので」
安達さんの足取りについて、もう一つ分かったことがあります。警察への取材で、安達さんは電車やバスに乗った姿が確認されていないことが分かりました。
「今、全然情報もなく突然失踪みたいな形になって、親御さんだけでなく南丹市民も今不安だらけだと思う。一日も早く保護され、元気な姿を見せてほしい」
情報提供:京都府南丹警察署
0771-62-0110
(2026年3月31日放送分より)
「周り巻き込んで死ぬ」=東京・池袋の女性刺殺で死亡の男―警視庁
東京都豊島区東池袋の商業施設でアルバイトの女性(21)が刺殺された事件で、元交際相手の職業不詳、広川大起容疑者(26)=死亡=が昨年12月にストーカー規制法違反容疑で逮捕された際、「周りを巻き込んで死ぬことを考えてしまう」という趣旨の供述をしていたことが31日、捜査関係者への取材で分かった。
当時、果物ナイフを所持していたといい、警視庁は交際関係を解消された同容疑者が自暴自棄になり、女性を襲ったとみて調べている。
同庁によると、昨年12月25日、「元彼が付きまとってくる」と相談してきた女性を自宅に送り届けた際、広川容疑者が女性宅付近にいたためストーカー規制法違反容疑で逮捕した。近くに駐車していたレンタカーから果物ナイフを発見し、今年1月に銃刀法違反容疑で追送致した。
捜査関係者によると、同容疑者は逮捕後の調べに対し、「復縁したかった」「自殺を考えていた」と供述。さらに、「周りを巻き込んで死ぬことを考えてしまう」という趣旨の話をしていたという。
同容疑者は同30日に略式起訴され、罰金を支払って釈放された。
事件は3月26日夜、女性が働いていた商業施設「サンシャインシティ」内にある「ポケモンセンターメガトウキョー」で発生。同容疑者が女性や自らの首付近を果物ナイフで複数回刺し、いずれも死亡した。 [時事通信社]
【解説】日の丸を破いたら“罪”に? 「国旗損壊罪」創設へ初会合【イチから確認 高市政策】
高市政権が進める政策や法案について、そのポイントをイチから確認していきます。自民党は31日、日本の国旗を損壊する行為を処罰するいわゆる「国旗損壊罪」の創設に向け初会合を開きました。今回は「国旗損壊罪」をめぐる議論について解説します。
日本には外国の国旗を傷つけた場合は罪になる法律があるんですが、日の丸にはないため、保守派の議員などから新たな法律が必要との声があがっていました。
主な論点は3つあります。
・「国旗」とは何をさす?
・「損壊」とはどんな行為?
・罰則について
まず、ひとつめは「国旗」とは何をさすかです。日本の国旗は私たちのよく知る「日の丸」です。実は、「日の丸」は法律で縦と横の比率などが厳密に決められていて、「白地」に赤い部分は「紅色」と定められているんです。そのため、法律上はサイズや色が少しでも違えば「日の丸」とはみなされません。
今回の法案で、対象を厳密な「日の丸」だけに限るのか、対象を拡大し自作したものや、日の丸風のデザインなどまで含めるのか、慎重な議論が求められます。
――次のポイントは「損壊」とはどんな行為かです。スポーツの現場で日の丸を持って走ったりする選手がいますが、途中で落として汚したり、傷つけてしまった場合は罪になるんですか?
誤って傷つけてしまった場合は罪にはならない見通しです。一方で、「侮辱」する目的で損壊した場合は罪に問われる可能性があります。
ただ、アートやデジタル作品、さらには風刺的な表現などで「表現の自由」が「侮辱」とされてしまうことがないか、極めて慎重に議論することが求められます。
憲法学者である武蔵野美術大学の志田陽子教授は、「社会的につらい立場にある人の言葉は、乱暴になりやすく『侮辱』ととられかねない。これを処罰すれば個人の思想信条の自由に踏み込むことになる」と警鐘を鳴らしています。
会議の主要メンバーの議員からは、「『侮辱』かどうか客観的に判断できるようにする必要がある」との声があがっています。
――3つめのポイントは「罰則」です。法案には罰則がつくんでしょうか?
罰則については海外の事例も参考にする方針です。まず、ドイツ、中国、韓国などでは懲役や罰金が科されます。一方、アメリカは「罰金」などを科す法律がありますが、「表現の自由」を理由に違憲であるとの判決が出ています。また、イギリスやカナダにはこうした法律はありません。
自民党は、現状では罰則を設ける方向で議論を進める方針です。一方、国民民主党の玉木代表は「内心の自由は憲法上で最も保護される権利だ」としたうえで、罰則を科してまで今回の法律で何を守るのかと疑問を呈しています。
また、志田教授は「萎縮効果があり、政府に批判的な言論が抑えられてしまう懸念がある」と指摘しています。
政府・与党は今の国会での法案成立を目指していて、今後、議論が本格化する見通しです。