大阪・東梅田の飲食店街で火災 けが人なし

18日午後7時半ごろ、大阪市北区曽根崎の繁華街にある飲食店で「建物内が燃えています」と119番があった。大阪市消防局や大阪府警曽根崎署によると、飲食店など複数建物が燃えているという。けが人は確認されていない。
近くで飲食店を経営する男性(40)は「商店街は煙が充満していた。客も不安がっていた」と話した。
現場は大阪メトロ東梅田駅から東に約100メートルの大阪・キタの繁華街にある飲食店が立ち並ぶエリア。

中道「巨大与党の横暴許さず」 一部野党は政権協力を示唆

中道改革連合の小川淳也代表は18日、第2次高市内閣発足を巡り「巨大与党の横暴や怠慢は絶対に許さない」と党会合で強調した。一部野党は政権への協力を示唆。共産党の田村智子委員長は「暴走政治に立ち向かう力をいかにつくるかが求められる」と警戒した。
小川氏は記者団に「『政治とカネ』や、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題はなかったことにされるのでは」と懸念を示した。
参政党の神谷宗幣代表は「与党が多数になったからといって、数の力で押し切るのはおかしい。野党が力を合わせられる態勢をつくっていきたい」と記者団に述べた。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、高市早苗氏から「(首相公邸に)引っ越したら会いにくくなったね」と親しげに話しかけられる一幕があった。その後、記者団に「協力すべきは協力するし、修正すべきはもの申していく。責任を自覚し国会に向き合う」と語った。チームみらいの安野貴博党首は、予算の成立について「遅れると国民生活に影響し得る。ある種、与野党が共同して、ゴールを目指すべきだ」と言及した。

第2次高市内閣が発足=全閣僚を再任、特別国会召集―予算年度内成立目指す

衆院選を受けた第221特別国会は18日召集され、高市早苗首相(自民党総裁)が第105代首相に選出された。夜に第2次高市内閣が発足した。首相は記者会見に臨み、2026年度予算案の年度内成立に向けた決意を強調。「責任ある積極財政」や防衛力強化など、衆院選で掲げた政策の推進に全力を挙げる方針を示した。
首相は会見で衆院選での与党大勝に触れ、「謙虚に大胆に政権運営に当たる。白紙委任を得たつもりはない」と表明。「政策実現に向け、政府・与党一丸となりギアをさらに上げていく。高市内閣2.0の始動だ」と述べた。
26年度予算案の国会審議入りは衆院選の影響で例年より遅れている。首相は「国民生活に支障を生じないよう、年度内成立を目指していく」と明言した。
第1次内閣は午前の臨時閣議で総辞職した。衆院本会議で首相指名選挙が行われ、高市氏を首相に選んだ。参院本会議は1回目の投票で過半数に届かず、決選投票で高市氏が指名された。
首相は衆参本会議後、日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)と会談。第1次内閣の全閣僚を再任し、皇居での首相親任式と閣僚認証式を経て第2次内閣が発足した。
衆院本会議では首相指名選挙に先立ち、自民の森英介氏を議長に選出。副議長には中道改革連合の石井啓一氏が選ばれた。議院運営委員長には自民の山口俊一氏が就いた。
特別国会の会期は7月17日までの150日間。首相の施政方針演説など政府4演説は2月20日に行われる。与野党は衆院での各党代表質問を24、25両日に実施することで合意。参院代表質問は25、26両日の方向だ。
中道の小川淳也代表は党議員総会で「野党第1会派としてしっかり巨大与党に対峙(たいじ)し、権力監視の仕事をやっていく」と語った。 [時事通信社]

シャープ元部長、背任容疑で逮捕=4800万円分不正発注か―大阪府警

業務に不必要なiPad(アイパッド)を発注し、会社に計約4800万円分の損害を与えたとして、大阪府警捜査2課は18日、背任容疑で、大手家電メーカー「シャープ」(堺市)の元ブランド推進部長、田中康一容疑者(58)=同市南区土佐屋台=を逮捕した。容疑を認めているという。
同課によると、田中容疑者は2015年9月以降、計約2億3000万円分の不正発注を繰り返していたとみられ、同課は経緯を調べる。
逮捕容疑は22年5月~24年9月、業務に不必要なアイパッド694台を関係会社に発注し、シャープに計約4843万円分の損害を与えた疑い。
田中容疑者は不正発注したアイパッドを府内の買い取り店で売却していた。売却益は競艇や競馬などのギャンブルに使っていたという。24年10月の同社の内部監査で発覚し、同容疑者は同12月に懲戒解雇された。
逮捕を受けシャープは「社内向けのコンプライアンス教育などを徹底し、信頼回復に努める」とのコメントを出した。 [時事通信社]

高市首相、消費減税「時間かけるつもりない」 市場の信認を確保

Yoshifumi Takemoto Tamiyuki Kihara
[東京 18日 ロイター] – 高市早苗首相は18日、第2次内閣発足を受けた記者会見を首相官邸で開き、消費減税の議論に「いたずらに時間をかけるつもりはない」と述べ、改めて実現に向けた意欲を示した。2026年度当初予算の年度内成立など、自身が掲げる方針や政策も再度強調。衆院選後の金融市場の動きに関しては、常に日々の動向を見ながら経済財政運営を行い、財政の持続可能性を実現し、市場からの信認を確保していく方針に変わりないと語った。
会見時間の多くはこれまで掲げた考えの再提示と、野党やマーケットの不安払拭に割いた。飲食料品消費税の2年間ゼロについて改めて超党派の国民会議で議論を進め、夏前に中間とりまとめをしたい考えを説明。特例公債に頼らない点を重ねて示した上で「いたずらに(議論に)時間をかけるつもりはない」と述べ、実現に向けた意欲を強調した。安全保障政策やインテリジェンス機能の抜本的な強化などの看板政策も再度掲げた。
先の衆院選で自民党が歴史的大勝を遂げたことで、野党からは強引な国会運営への懸念が高まっている。この点、高市氏は会見で「白紙委任状を得たという方もいるが、そのようなつもりはまったくない」とし、「様々なお声に謙虚に、真摯に耳を傾け、最善の政策を実行に移す」と語った。その上で、「政府与党一丸となってギアをさらに上げていく。本日より高市内閣2.0の始動だ」と意気込んだ。来年度予算の年度内成立を目指す考えも改めて示した。
市場への配慮をアピールする発言もあった。記者団から16日に行われた日銀の植田和男総裁との会談内容や日銀とのコミュニケーションについて問われると、「(会談は)経済、金融情勢に関する定期的な意見交換の一環として行ったもの」とする一方、「日銀には引き続き政府と密接に連携を図り、経済、物価、金融情勢を踏まえながら、コストプッシュではなく賃金上昇を伴った2%の物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて適切な金融政策を行っていただくことを期待する」と注文。「為替を含めた金融市場の動向については政府として常にその動向は注視している」とも述べ、債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことを通じて、市場の信認を確保していく考えを示した。
一方、3月に予定するトランプ米大統領との日米首脳会談について、「レアアース(希土類)などの重要鉱物を含め、日米の経済安全保障をさらに強化していきたいというのが私の本当に強い思いだ」と説明。「南鳥島周辺海域のレアアースを含む海洋鉱物資源開発についても日米の議論の場を設け、進めていきたい」と語った。
憲法改正への意欲も示した。自民総裁としての発言と断った上で、「各会派の考えもかなり熟してきた部分がある」と指摘。「これまでの論点整理や議論の蓄積も踏まえると、各会派の協力も得ながら、少しでも早く改正案を発議して国民投票につながっていく環境をつくっていけるよう、自民党としては粘り強く取り組んでまいりたいと考えている」と述べた。
(竹本能文、鬼原民幸 編集:石田仁志)

《衆院選と合わせて約28億円》“意味不明”と批判された選挙で民意を得られるのか…維新「出直し選」が招いた違和感

現場は騒然としていた。2月1日夜、大阪の堺市にあるメトロ「なかもず」駅前。ここで日本維新の会代表の吉村洋文氏が演説をやるというので見に行ったのだ。随分と応援のプラカードが多いなと思ったら逆だった。「嘘つき」「組織的国保逃れ」「何度もしつこい都構想」などと書かれた、プロテスター(抗議をする人)たちのプラカードだったのである。
この現場は各紙でも注目され、毎日新聞は『プロテスター集まった選挙戦 「表現の自由」で保障、手法に反発も』と報じた。識者は演説の妨害とならないよう節度を守るべきだとしつつ、有権者による「表現の自由」だとの見方を示している。
二つの選挙でかかる費用は約28億円と見込まれ…
それにしても、なぜこれほど抗議される選挙になったのか。それは「出直し選」だからだろう。
衆院の解散が確実視された1月中旬、大阪府知事の吉村洋文氏は、維新副代表で大阪市長の横山英幸氏とともに辞職を表明した。てっきり維新による「国保逃れ」で責任を取って辞職したのかと思いきや、2人は「大阪都構想」を前進させると称して任期途中で出直し知事選・市長選を仕掛けたのである。
二つの選挙でかかる費用は約28億円と見込まれ、維新以外の国政政党は「大義がない」として候補者を立てなかった。結果として白票などの無効票は知事選、市長選とも投票総数の1割を超えた。
選挙3日後の読売新聞社説は手厳しかった。『大阪ダブル選 都構想支持の民意とは言えぬ』。
《悲願の政策(都構想)を前に進めるためといっても、それがなぜ府知事選や市長選なのか。そんな意味不明な選挙に当選しても、有権者の信任を得たとは到底言えないだろう。》
意味不明の選挙だとバッサリである。
読売新聞社説のキラーフレーズ
さらに、
・これで都構想を前に進められると考えるなら筋違いだ。

・税金の無駄使いだと言われても仕方なかろう。

・衆院選で維新は大阪以外、支持の広がりを欠いた。地元の利益ばかりを優先する姿勢が見透かされたからではないか。
キラーフレーズの連続だった。一方でこんな記述もある。
《選挙に勝つことで「民意を得た」という口実を作り出し、構想実現への手続きを強行しようとしている、としか思えない。》
このくだり、大阪だけだろうか。高市首相の顔も浮かんだ。その意味では高市氏と維新は相性が良いのかもしれない。ただ、高市氏は自ら「信任」を口にした結果そうなったのだが、維新は「信任された」と言っても総ツッコミ状態だ。その点はまったく違う。維新の場合は、ひとり相撲大阪場所という印象である。
さて、昨秋から私の頭を離れない言葉がある。「脱法的」という体質だ。
まず国保逃れ。一般社団法人に「理事」として名を連ね、わずかな報酬を得て働いている体裁を取る。すると国保から社会保険へ切り替えることができ、保険料は大きく下がる。身を切る改革を訴えながら、自分たちは制度の隙間を使っていた。
「脱法的」と言えば、共同代表の藤田文武氏をめぐる政治資金問題もあった。公設秘書が代表を務める会社に公的資金が支出され、“公金還流”との指摘を受けたが、説明は一貫して「違法性はない」だった。似た構図は他の維新議員にも報じられている。
結果として、維新は制度の隙間を誰よりも早く、巧みに使ってきた姿を繰り返し見せている。それは「合理的」「コスパ」「スピード感」といった彼らの自己イメージと無縁ではないだろう。
出直し選もまた、制度の隙間を突いたものではなかったか。もちろん違法ではない。辞職も再出馬も制度上は可能だ。しかし、問題はそこなのだろうか。
知事選の選挙期間が長い点を戦略的に使った可能性も指摘
長年維新を取材してきたノンフィクションライターの松本創氏は、「週刊金曜日」のコラムで今回のダブル選を「維新の背信的な脱法体質」と指摘する。民主ネット大阪府議会議員団の声明「選挙制度の悪質な誤用である」を紹介し、知事の辞職届に日付がなく、公選法を優先して選管が選挙日程を先に決めたことで、告示6日前という異例の日程が可能になった経緯を伝えている。その法解釈を担った選管委員長が維新の元ブレーンである点にも触れる。法律違反ではない。だが、どこが「民主的プロセス」なのか。
ダブル選をめぐっては、知事選の17日間という選挙期間が衆院選(12日間)より長い点を戦略的に使った可能性も指摘された。候補者として5日間長く活動できることが「選挙運動の公平性を毀損しうる」という見方である(1月16日・東京新聞)。記事のタイトルは、「都構想『勝つまでじゃんけん』」だった。
維新には以前から「ゴチャゴチャ言うならオモテに出ろ、選挙で決めるから」とでもいうような、民主主義を盾にしながらも、その扱いはどこか横柄に見える。大阪の外からどう見られているのか、一度立ち止まって考える時期ではないか。
ちなみに、今回大阪で見た選挙演説には、「維新は組織的な脱法と言われているが違います。脱法的行為をする人たちが維新に集まるのです」と維新を批判する演説もあった。苦笑してしまった。だが、笑ってはいけない現実なのだ。
(プチ鹿島)

自宅にあった文化包丁振り回し…怒号あげて脅迫 75歳女逮捕「あれは脅しだ」一部否認 小樽市

北海道・小樽警察署は2026年2月16日午後1時40分ごろ、暴力行為等処罰法違反の疑いで小樽市に住む無職の女(75)を現行犯逮捕しました。
女は2月16日午後1時前、自宅で夫(70代)に対し手に持った包丁を差し向け振り回すなどして脅迫した疑いがもたれています。
夫から「妻が包丁を振り回して暴れている」と110番通報があり事件が発覚しました。
警察によりますと、女は自宅にあった文化包丁1本を振り回し、怒号を上げて脅迫したということです。
警察の調べに対し女は「あれは脅しだ」と容疑を一部否認していて、警察が動機や当時の状況を調べています。

「消費減税は私の悲願」は真っ赤なウソ…公式ブログ記事1000本を検証して判明「増税政治家・高市早苗」の正体

「消費減税は私自身の悲願でもありました」
1月19日に行われた記者会見の席上、高市首相がこう発言して波紋を呼んだ。1月23日に衆院を解散すると表明し、対抗する中道改革連合が消費減税を打ち出したことに触れ、高市首相も消費減税を主張したのが冒頭の発言だ。
その後の総選挙は「自民大勝・中道壊滅」という結果に終わったが、冒頭の「悲願」発言もその要因の一つだろう。自民党も中道改革連合も消費減税を掲げたことで、消費減税が選挙の争点から消えてしまったからだ。
ただ、第2次高市政権が消費減税を実行するかは不透明だ。
そもそも、現時点では高市首相の口約束でしかない。事実、自民党の選挙公約に消費減税は入っていない。それどころか、「減税のげの字」さえ見当たらない。
しかも、肝心の高市首相の発言もブレまくっている。
日経新聞が報じている通り、2025年5月には「国の品格として食料品の消費税率は0%にするべき」、9月(総裁選中)には「党内の意見集約ができなかった」、10月4日には「すぐに対応できることをまずは優先したい」、11月には「レジシステムの改修などに一定の期間がかかる」など、曖昧な態度に終始している。
「悲願」という言葉の意味を調べたところ、以下のように説明されていた。
要するに、「悲願」とは、相当な長期間にわたって強く願い続けていることを指す。相当な長期間とは、場合によるが、1年や2年ではなく、10年、20年のスパンだと解釈できる。
ちなみに高市首相の初当選は1993年7月。消費税の導入は1989年だから、初当選以来ずっと消費税の廃止や引き下げを願ってきた、くらいの印象も受けるわけだ。
高市首相は本当に長年にわたって消費減税を主張してきたのだろうか。
高市首相の公式サイトには「公式ブログ」が設置されている。マスコミによって切り取られたり、編集された情報ではなく、首相本人が発信したい言葉がそのまま掲載されているはずだ。
2000年8月から続くこの公式ブログから、消費税に関する投稿をピックアップし、本当に悲願だったのか確かめてみよう。
まず、2020年11月16日付の「『自助』という言葉を批判することの不思議」という投稿には、こんな文言が躍る。
他国に比べると、各種支援サービスに対する国民の負担は低い方だと思います。
日本の消費税は、昨秋から10%に引上げられましたが、他国の付加価値税を見ますと、スェーデンとデンマークは25%、イギリスとフランスは20%、ドイツは19%。国民負担率(租税負担率+社会保障負担率)は、日本は44.6%、スェーデンは58.9%、イギリスは47.7%、フランスは68.2%です。
少子高齢化が進行している中で、将来を見据えて、「給付と負担のバランス」についても、責任をもって率直な議論を行うべき時が来ています。
「租税などの負担が増えても良いから、もっと手厚い福祉を求めるのか否か」ということです。
消費減税の主張どころか、消費税を下げる必要はないくらいに読めるのだが、気のせいだろうか。
2020年11月は菅政権が発足した2カ月後というタイミングだ。少なくともこの時点において高市首相は「消費減税論者」ではなかったと思われる。
もう少し前だったらどうだろうか。安倍政権時の2014年4月15日付「納得できる消費税の使い道」にはこうある。
消費税率を引き上げ、全消費者の皆様にご負担をお願いした以上は、「税負担増に納得できる受益(安心)」を実感していただけるように、努力を続ける決意です。
今回の消費税率アップは、民主党政権時代に、当時は野党だった自民党と公明党も協力をして、自公民で成立させた「税制抜本改革法」に基づくものです。
同法の規定により、消費税率引き上げによる増収分は全額「社会保障の安定化と充実」に充てることとされていますから、結果的には全て国民に還元されるものです。
第2次安倍政権下で、2014年4月に消費税率を8%に引き上げたことを受けた投稿だが、税率引き上げを擁護・正当化する主張が並んでいる。
この当時高市氏は自民党政調会長を務めており、消費税の引き上げについても、党内の意見調整に尽力していたはずだ。
腹の中では消費税引き上げに反対だったとしても、立場上そう主張するわけにはいかなかったのかもしれないが、いずれにせよ、この時点では消費税引き上げに賛成しており、減税論者ではなかった。
2012年6月17日付の「税と社会保障の『3党合意』を急いだ党執行部」を読んでも、消費税引き上げに反対した様子はない。
「3党合意」とは、民主党野田政権および野党だった自民党・公明党の3党間で締結された、「税と社会保障の一体改革」に関する政策合意のことだ。
この合意により消費税を「2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる」ことが決まった。
この3党合意について、高市氏は事前の相談もなく唐突に決まったと批判しているが、税率の引き上げ自体への批判はない。
方法について、「わずか1年半の間に2段階に分けて引き上げるという手法です。流通販売現場の混乱や対応コスト増の懸念もあり、自民党としては反対だったはずです」という批判も見られるが、あくまで引き上げの手法に向けられた批判で、消費増税自体を批判したものではない。まして、減税方向の主張はかけらもない。
それどころか、こんな文言もある。
消費税のメリットを挙げるとすると、それは「公平性」です。
所得に関係なく1度は消費に伴う税負担をしていただいた上で、真に福祉が必要な方々には、別途、生活扶助や住宅扶助等で手当をする方が順当なのではないでしょうか。
このように消費税のメリットすら挙げ、消費税を社会保障の拡充に充てる考えを示しており、減税論者とは到底思えない。
2011年にはこんな投稿もある。12月13日付の「野田内閣への疑問7:消費税に関する考え方」から引用する。
自民党は、昨年の参院選の折に、消費税率を10%に引き上げることを公約しています。年金、医療、子育て、障害者施策等々、その使途の内訳(金額)も、昨年中に発表済みです。
消費税は低所得者にも負担がかかりますので、税率アップにはご批判もありましょうが、社会保障制度の継続性と負担の公平性を考えると、間接税を財源として重視する方が良いと判断しています。
政府与党内では当面は「消費税率引き上げの是非」の議論が続きそうな様子ですが、早急に「給付と負担の関係」についての国民的議論と政治の場での十分な検討が必要だと思います。
このように「消費税の10%への引き上げ」に賛成しており、反対ではない。それどころか、「間接税(=消費税)を財源として重視する方が良い」とまで言っている。
これらの投稿を読む限り、高市首相はむしろ「10%への増税」を主導してきた側だったと見られても仕方がないのではないだろうか。
そもそも高市首相の公式ブログにおいて、消費税に言及する記事は少ない。手元の集計ではあるが、1000本以上の記事が投稿されている中で、明確に消費税に言及したものはたった7本。うち、はっきり消費減税を主張したものは1本もなかった。
一方で「自衛隊」に言及した記事は35本あった。
記事本数=関心の高さと考えるなら、もともと消費税には関心が薄かったのかもしれない。
その上、民主党政権時には消費税引き上げを批判しながら、自民党の消費税引き上げについては擁護する、といった矛盾した姿勢も見られる。
こうした矛盾やブレは、他の分野についての発言には見られないものだ。
外国人労働者問題について書かれた2004年10月29日付の投稿「外国人労働者受け入れの課題」にはこうある。
「日本人の雇用機会を奪う」「医療等、人命に係わる職業分野での技術水準や言葉の壁をクリアできるのか」といった反対意見が寄せられる一方で、「少子高齢化が進む日本は、外国人労働者の受け入れを積極的に進めるべき」とのご意見も多く伺います。
世界的にブロック経済化が進む中で、日本企業がその枠外に取り残されるデメリットを避ける為に、いずれ日本は「人の自由化」も受け入れざるを得なくなるのでしょう。その場合に想定される諸課題への取り組みが急がれるべきだと思います。
まさにいまの日本社会の問題を予言したかのような内容であり、20年以上前の意見としては慧眼としか言いようがない。
外国人問題については非常に一貫した主張を行っているのに比べて、消費税や財政についての投稿は数も少なく、主張のブレも目立つわけだ。
以上、高市首相の公式ブログを読む限り、長年にわたり消費減税を主張してきたという事実は確認できなかった。
それどころか、むしろ「10%への引き上げを主導してきた」としか思えず、「消費減税」ではなく「消費増税」こそ首相の悲願だったのでは、とも思えてくる。
こういった経緯にもかかわらず、衆院選を前にして「消費減税は私の悲願」とまで言い切ったわけだ。
これを真っ赤なウソと言わずして何といおう。ここまで事実と異なることを言うのは普通の神経を持った人には耐えられないのではないか。高市首相はその清新なイメージに反し、実際は相当な「タヌキ」なのではないだろうか。
政権側による事実と異なるあやふやな発信は、何も消費税に限った話ではないという。
法政大学の小黒一正教授によれば「そもそも『責任ある積極財政』という説明自体にやや矛盾を感じる」という。
「これから国会審議が始まる2026年度予算案は、国の一般会計のみの話ですが、『プライマリーバランス黒字化(1.3兆円)』予算になっています。『プライマリーバランスが均衡』とは、国債費を除いた社会保障関係費や公共事業などの政策的経費が、税収等(国債発行以外の税外収入を含む)と同額ということ。『プライマリーバランスが赤字』だと政府の支出を税収等で賄えないため、国債残高(対GDP)も膨らむ圧力がかかります。
ただ2026年度予算案はプライマリーバランスが黒字なので、新規の国債発行も30兆円未満でおさまっており、補正予算を組めば話が別ですが、2026年度末の国債残高(対GDP)は25年度末の170%から166%に縮小する可能性があり、どちらかといえば『緊縮的』な予算案だと言えます。それを『積極財政』と呼んでいるのには違和感を覚えます」
「そもそも、財政運営は時々の経済状況に依存することは明らかですが、積極財政を主張する人たちは、『景気が悪いのに政府の支出を増やさず緊縮財政をしていたから、デフレ脱却が遅れた』としてきました。ですが、デフレがひどかった期間は、『プライマリーバランスが赤字』で、国債残高(対GDP)も累増してきた。つまり、景気が悪く税収が伸びないので、財政赤字で国債を大量発行して補っていたわけですが、これは『積極財政』にほかならないのではないでしょうか。
つまり、積極財政だった時の予算を緊縮財政と呼び、26年度予算案のような緊縮財政を積極財政と呼んでいるのです。政治的なポーズの可能性もありますが、やや矛盾があると思います」
財政方針の説明にはやや矛盾があるが、結果的に高市首相が消費減税を見送るなら、それは妥当な判断、と小黒一正教授は語る。
「もし食料品だけの税率をゼロにし、外食を10%に据え置けば、そこには圧倒的な価格差が生まれます。経済学でいう『代替効果』が働き、消費者は外食を控え、スーパー等での購入(中食・内食)へ極端にシフトする可能性もあります。一部の税を引き下げたからといって、経済に必ず良い影響があるとは限らないのです。これから防衛費の拡充の議論も始まる可能性もあるなか、その財源が問題になる可能性もあります。消費税は社会保障の財源として活用されており、そのような状況で、税率の引き下げを無理に行えば、医療や年金の財政が不安定化することも懸念されます」
消費税を上げると言えば選挙で不利になる。一方、積極財政で支出を増やすと言えば、選挙で有利になる。
そうした思惑から、歴代の政権は、消費税を上げるのか下げるのか、財政支出を増やすのか減らすのか、曖昧な言い回しでごまかしてきたわけだ。
「消費減税が悲願」と言いながら、「実は消費税10%支持」だったり、「積極財政」と言いながら実際には「プライマリーバランス黒字の緊縮財政」だったりという、混乱した説明がなされているのは、そうした政治手法を脈々と受け継いできたことのあらわれではないだろうか。
しかし、残念ながら、そうしたあやふやな説明は通用しないようだ。
衆院選での自民大勝の結果を受けて、一時は急激な円安が心配されていたが、逆に円高傾向で推移している。
つまり、金融市場は「消費減税はない」と見抜いているわけだ。
「消費減税は私の悲願」「円安でホクホク」……。一つひとつの発言に振り回されず、政権の真意を見抜いて行動する必要がありそうだ。
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(ライター、作家 中野 タツヤ)

東京都立川市が「いじめ監察課」を新設、4月に職員数人規模で始動…小学校侵入事件を受け対策強化

東京都立川市は、4月に「いじめ監察課」を新設し、市立小中学校でのいじめ対策を強化すると発表した。児童・生徒からの相談や通報を受け、学校と連携して速やかにいじめを止めるための態勢をつくる。
立川市では昨年5月、市立第三小で児童間のトラブルをきっかけに男2人が学校に侵入し、教職員に暴行を加える事件が発生。市ではトラブルを学校や教育委員会任せにせず、積極的に行政が対応する枠組みの検討を進めてきた。
「監察課」を設置していじめ対策を行う大阪府内の自治体を先行事例として参考にしたという。12日の記者会見で立川市の酒井大史市長は「行政もしっかりと関与し、問題解決に向けた選択肢を広げたい」と強調。「まずはいじめの加害者と被害者を把握し、いじめ行為を速やかに止めることに特化する」と話した。
4月に職員数人規模で始動し、弁護士や元教員らを非常勤の会計年度任用職員として採用する予定。夏以降、児童・生徒のタブレット端末やはがきを活用して相談や通報を受け付ける。
チラシの印刷代などを含む経費約26万円を盛り込んだ新年度一般会計当初予算案は総額935億1000万円で、5年連続で過去最大を更新した。

《橘玲氏が分析する総選挙とリベラルの現在地》空理空論を唱え続けて来た日本のリベラルは「底が抜けている」 “世界がリベラル化したことでリベラルが行き場を失う”皮肉な事態

先の総選挙ではいわゆるリベラル勢力が壊滅的な打撃を受けた。中道改革連合、れいわ、共産、社民が大敗し、自民、参政、チームみらいが躍進した。日本のリベラルに未来はあるのか、作家の橘玲氏が分析する。
* * * 今回の総選挙は旧立憲民主党系候補者の”生存率15%”という残酷な結果に終わり、「リベラルの旗を守る」ために結党された立憲は、結果として「リベラルの旗を降ろす」ことになった。
ただ、野田佳彦代表らがすべて間違っていたとは思わない。公明党と中道改革連合を結成するにあたって、「安保法制は違憲」「原発再稼働反対」といった従来の主張を取り下げたのは、現実に向き合う姿勢として正しい。
党名からも、自民党との対決を「保守vsリベラル」の構図から「右翼vs中道」に変えなければならないとの判断が窺える。「リベラル」のままでは、もはや選挙に勝てなくなってしまったのだ。
ただ、これは戦略としては間違っていないかもしれないが、選挙戦術としては最悪のものだった。
“極右”やポピュリズムが急伸する欧米では”リベラルの限界”がさかんに議論されているが、日本のリベラルにはそれ以前の問題がある。
これまで戦後リベラルは、「憲法9条さえあれば平和が守られる」「憲法を1文字でも変えると戦争が起きる」など荒唐無稽な主張をしてきた。
国民の大多数が悲惨な戦争の記憶を持っていた1960年代までは、この主張にも一定程度のリアリティがあったが、1970年代にはすでに「うさんくさい」ものに変わっていた。それなのにその後も半世紀以上、日本のリベラルは理念に縛られ空理空論を唱え続けてきた。
中国の経済成長と軍拡によって台湾情勢が緊迫化するなか、米トランプ政権の要請もあって、日本の防衛力強化の重要性が増している。だが現在の自衛隊には軍法がなく、法に基づく民主的な統制ができないという”根本的な欠陥”がある。
それにもかかわらず「護憲」のままでは、憲法改正や法整備の議論に入れず、政府案に反対するだけだ。これでは有権者に見捨てられるのも当然だろう。日本のリベラルは底が抜けているのだ。
中道がリベラルの旗を降ろしたことで、旧立憲を支持していたリベラル層の投票行動がどう変わったかは今後の分析が待たれるが、少なくとも共産党や社民党、れいわ新選組といった左派政党に票は流れなかった。一部の若い世代はチームみらいに投票したとみられるが、反自民の受け皿は定かでない。