部下で既婚の男性職員とラブホテルに通っていた問題で、前橋市の小川晶市長(42)は6日の定例記者会見で、「厳しい意見をかみしめ、反省を込めて考える時間をいただきたい」と述べ、自身の進退について改めて明言を避けた。表明のタイミングも明らかにしなかった。
その一方で、小川氏は「一番の職責は市民と約束した公約を実現し、市政を前進させることだ」とし、今後、市民の声を聞く場を設ける方針を示した。 [時事通信社]
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小林政調、有村総務会長を内定 古屋選対、萩生田氏は幹事長代行
自民党の高市早苗総裁(64)は6日、党四役人事を固めた。小林鷹之元経済安全保障担当相(50)を政調会長、有村治子参院議員(55)を総務会長、古屋圭司元国家公安委員長(72)を選対委員長に内定。麻生太郎元首相(85)を副総裁に、派閥裏金事件に関係した旧安倍派の萩生田光一元政調会長(62)を幹事長代行に起用する。首相に就任した場合の組閣で茂木敏充前幹事長(69)を外相、旧茂木派の木原稔前防衛相(56)を官房長官に充てる方針だ。関係者が明らかにした。
自民は7日に臨時総務会を開き、党役員人事を決定する。その後、党四役が記者会見に臨む。
麻生氏は6日、国民民主党の榛葉賀津也幹事長と東京都内で会談した。ガソリン税の暫定税率廃止や、「年収の壁」引き上げを求める国民との政策協議を視野に、連携の在り方を話し合ったとみられる。
党役員では、梶山弘志前幹事長代行(69)を国対委員長、新藤義孝政調会長代行(67)を組織運動本部長、鈴木貴子前青年局長(39)を広報本部長に起用する。3氏とも総裁選では茂木氏を支援した。
高市氏「馬車馬」発言に抗議=「過重労働につながる」―過労死弁護団
自民党の新総裁に決まった高市早苗氏が選出後、「全員に馬車馬のように働いてもらう。私自身もワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる」と発言したことについて、過労死弁護団全国連絡会議は6日、「強く抗議し、撤回を求める」などとする声明を出した。
弁護団は、電通で起きた過労自殺の遺族側代理人だった川人博弁護士が代表幹事を務める。声明は「公務員など働く人々に過重労働・長時間労働を強要することにつながり、古くからの精神主義を復活させる」と批判した。
2014年に過労自殺した総務省のキャリア官僚男性の遺族も代理人を通じ、「大変憤慨しております。このような発言をしたことについて、深く反省し、家族を亡くした過労死ご遺族に謝っていただきたい」とするコメントを出した。 [時事通信社]
裏金議員起用「理解できぬ」=野田立民代表
立憲民主党の野田佳彦代表は6日、自民党の萩生田光一元政調会長ら派閥裏金事件の関係議員の要職起用について「国民感情からすると理解できない」とけん制した。福岡市で記者団の取材に答えた。
これに先立つ講演では、自民党幹事長に財務相経験者の鈴木俊一総務会長が就く人事などにも言及。積極財政を掲げる高市早苗総裁の「持ち味が消えていくのではないか」と指摘した。 [時事通信社]
自民党副総裁に麻生太郎氏起用へ、決選投票で高市氏支持を指示…総務会長は有村治子氏
自民党の高市総裁は6日、副総裁に麻生太郎・元首相(85)を起用する方針を固めた。
党最高顧問の麻生氏は、党内で唯一残る麻生派(43人)を率いる。総裁選の決選投票では、高市氏を支持するよう同派議員に指示した。後見役の立場を期待されている。
高市氏は、総務会長には同派の有村治子・元女性活躍相(55)を充てる方針だ。
ノーベル生理学・医学賞に坂口志文氏ら 制御性T細胞を発見
スウェーデンのカロリンスカ研究所は6日、2025年のノーベル生理学・医学賞を坂口志文(しもん)・大阪大特任教授(74)ら3氏に授与すると発表した。授賞理由は「末梢(まっしょう)免疫寛容の発見」。
坂口氏は、細菌やウイルスなど外敵を退治する免疫機能が誤って自分の体を攻撃しないよう抑える免疫細胞「制御性T細胞」を発見し、その働きを解明した功績などで知られる。
他に受賞が決まったのは、米システム生物学研究所のメアリー・ブランコウ氏と、米ソノマバイオセラピューティクスのフレッド・ラムズデル氏の2人。2人は自己免疫疾患に特にかかりやすいマウスの系統から、重篤な自己免疫疾患を引き起こす遺伝子変異を発見した。坂口氏はこの遺伝子変異が制御性T細胞の発生を抑制していることを証明した。
授賞式は12月10日、ストックホルムで開かれる。賞金は1100万スウェーデンクローナ(約1億7000万円)。
さかぐち・しもん
1951年、滋賀県長浜市生まれ。76年京都大医学部卒。77年に京大大学院を中退し、愛知県がんセンター研究所(名古屋市)の研究生になった。京大大学院で医学博士号を取得した83年から米ジョンズ・ホプキンズ大、87年から米スタンフォード大でそれぞれ客員研究員を務め、95年に帰国後は京大再生医科学研究所長などを歴任した。2011年、大阪大免疫学フロンティア研究センター教授。16年の定年退職後も特任教授を務める。阪大栄誉教授、名誉教授、京大名誉教授。
「寸断いつまで」東急脱線事故で通勤客ら困惑 道路も混雑「10分の道のりに1時間」
川崎市高津区の東急電鉄田園都市線で5日深夜に発生した脱線事故は一夜明けた6日、始発から一部区間で運転を見合わせ、通勤や通学の足に大きな影響を与えた。東京都心と郊外のベッドタウンをつなぐ路線の寸断によって、沿線の利用客は迂回を余儀なくされ、周辺道路は大混雑。事故車両は日没後も撤去されず、一刻も早い復旧を求める声が相次いだ。
「50年以上住んでいるが、こんなことは初めて」。事故現場の近くで暮らす主婦、山口峰子さん(82)は驚いた様子でこう語った。
事故が起きたのは、梶が谷駅の南西約150メートルの地点。衝突した10両編成の2本の電車は重なるように停車し、脱線車両は後方が破損していた。線路上には、復旧にあたる40人以上の作業員の姿がみられた。
梶が谷駅の改札には、「急告」と記された運休を知らせる立て看板が設けられ、駅員らが利用客の対応に当たった。
都内への出社を諦めて在宅勤務に切り替えた会社員、柏木拓さん(41)は「明日までに復旧しなければ、1時間半歩いて出社する」と運転再開を祈っていた。
「道路もだめだ」と話すのは、都内のタクシー運転手の50代男性。事故の影響は周辺の道路にも波及し、「普段は渋谷駅から三軒茶屋駅まで10分で着くのに1時間以上かかった。通常なら空いている道なのに」と渋滞に疲れた様子だった。
田園都市線が乗り入れる東京・渋谷駅のバス停にも振り替え輸送の通勤客らの長い列ができた。
30分以上列に並んだ大学3年の男性(21)は、「普段からよく止まる路線だから早めに家を出ていた」というが、午後1時からの授業には間に合わなかった。帰宅はアルバイト後になるといい、「夜まで止まっていると困る」と戸惑いの表情を浮かべた。
運転見合わせは、日没後も続いた。現場近くに住む会社員の男性(46)は、沿線の溝の口駅から徒歩で帰宅。「復旧しなければ、あすは在宅勤務にしようかと思っている」と話していた。
沿線を利用する男性会社員(28)は「安全体制をもう一度見直してほしい」と要望した。
(永礼もも香、市野澤光)
「ついにとったんだ」「特効薬に希望」 坂口氏のノーベル賞受賞学生らからも喜びの声
今年のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった坂口志文氏が研究を続ける大阪大でも学生らが喜びをあらわにした。
自身の教官から「阪大の先生たちはなかなかノーベル賞をとれない」と聞いていたという同大医学系研究科博士後期課程1年の女子学生(26)は、「ついにとったんだという気持ち」と喜びの声を上げた。
「制御性T細胞は、病気の治療やメカニズムで絶対に出てくるワード。すごい研究だと思う」として、自身の研究についても「研究している物質が、病気の治療やメカニズムに関わることを証明できたら」と話していた。
男子大学院生(23)は「さきほど友人から教えてもらった。現役では初めての阪大からのノーベル賞受賞決定とのことで、大学の株が上がりそう」と笑顔。数学の研究をしているといい、「医学とも密接に関係しているので、受賞決定が良い影響につながるのでは」と期待を込めた。
女子学生(20)も坂口氏の研究結果が、自己免疫疾患やがんの治療に役立つと期待されている点について触れ、「悩まれている患者が多い疾患に関わる研究なので、特効薬に希望を与える成果だと感じている」と話した。
「うれしい驚きに尽きます」 ノーベル賞受賞決定の坂口特任教授が会見で
ノーベル生理学・医学賞に決まった大阪大の坂口志文特任教授が6日、大阪府吹田市の大阪大の吹田キャンパスで記者会見に臨んだ。受賞決定について「うれしい驚きに尽きます」とはにかんだ坂口氏。約30年間も同じ研究室で活動している妻、教子さんへの支えに謝意を示すとともに「研究は1人ではできない。学生諸君や共同研究者に感謝している」と述べた。
また自身の研究分野ついて「あまり人気のあるアイデアではないので」と語り、「研究費を稼ぐところで苦労した。だんだん分野が大きくなり、代表して今回の受賞になったのでは」と振り返った。
本庶佑氏が坂口志文氏のノーベル賞にコメント「京都大学の後輩で同じ分野なので特に誇り」「十分な評価を得られなかった時期に、手助けしたことも」
大阪大学の坂口志文特任教授が、ノーベル生理学・医学賞に選ばれ日本で6人目の受賞が決まりました。発表を受け2018年に同賞を受賞した、京都大学高等研究院の本庶佑特別教授がコメントを発表しました。
本庶氏は、「坂口先生の受賞を大変うれしく、誇りに思っています。坂口先生は京都大学医学部の後輩で、同じ免疫学の、T細胞の制御に関する分野なので、特に誇りに思っています。」としています。
続いて、「個人的には、坂口先生がアメリカで研究をしていて、十分な評価が得られていなかった時期に、坂口先生の研究内容を他の研究者に紹介したことや、所属先を探しているときに、日本に戻る手助けをしたこともあり、受賞をうれしく思います。この研究分野では未解決の内容も多くあり、制御性T細胞についても、まだわからないメカニズムがあるので、今後、解決されるのを楽しみにしています。」としています。