自民党は29日午前、党本部で役員会を開き、参院選で惨敗した石破首相(党総裁)の責任を問う両院議員総会を開催することを決めた。有村治子・両院議員総会長に招集を要請し、近く開催する方向だ。役員会後、森山幹事長が記者会見で明らかにした。
森山氏は会見で、「総会を開くことを役員会として決めさせていただいた」と語った。両院議員総会は、党則に基づく正規の議決機関で、党運営などの重要事項を決定できる。
党執行部は28日に両院議員懇談会を開き、出席議員のうち64人から意見を聞き取った。ただ、両院議員総会の開催に必要な党所属国会議員の「3分の1以上」の署名が集まったとされることに加え、懇談会で総会開催を求める声が相次いだため、総会の開催を決めた。
首相は役員会後、首相官邸で記者団に「丁寧に、真摯(しんし)に、逃げずに説明するということに尽きる」と述べた。
首相の退陣を求める議員らは、総裁選の前倒しなどを訴えており、総会では首相の責任を追及する方針だ。森山氏は会見で、「開催要求をされる方々が何をそこで議論をされたいかについては今後、両院議員総会長の下で話を伺っていく」と述べるにとどめた。
両院議員総会の開催を求める署名の提出前に開催を決めたことについては、「(提出の)手続きを経なくても総会を開くことの方が、幹事長としての対応としては大事なことだ」と語った。
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水戸の通行人切りつけ、特殊形状で殺傷力の高い刃物4本押収…自宅から直接襲撃に向かったか
水戸市中心部の路上で28日夕、通行人の男女6人が刃物で切りつけられるなどして重軽傷を負った事件で、茨城県警が現場で4本の刃物を押収し、いずれも特殊な形状をした殺傷力の高いものだったことが捜査関係者への取材でわかった。少なくとも1本には血痕がついていたという。
捜査関係者によると、殺人未遂容疑で逮捕された近くに住む男(48)は事件時、サバイバルナイフのような刃物を両手に持ち、別に2本を腰に携帯していた。準備していた刃物を手に、直接現場へ向かった可能性があるという。
被害者が襲われた場所は、男の自宅のマンションの周辺で2か所以上に上ることもわかった。捜査関係者によると、男は国道50号に面する自宅マンションを出た裏通りで通行人を襲撃。国道側に移動しながら、通りかかった27~75歳の計6人を次々と襲っていったという。
スポーツクラブのプールで溺れた小1男児が死亡 東京・小金井
東京都小金井市のスポーツクラブ「メガロス武蔵小金井」のプールで28日、学童保育の体験教室中に溺れて救急搬送された同市内の小学1年の男子児童(6)が死亡したことが警視庁小金井署への取材で判明した。警視庁は業務上過失致死の疑いもあるとみて、現場にいたスポーツクラブの従業員や学童の関係者から事情を聴く。
警視庁によると、男児は28日午前10時半ごろプールに入って数分後に溺れ、意識不明の重体で病院に搬送されたが、同日午後10時過ぎに死亡が確認された。
男児の身長は約113センチで、溺れているのが見つかった場所の水深は約120センチだった。プール内には一部に足が着くように高さ約40センチの調整台が置かれていたが、溺れた場所にはなかった。
体験教室には約20人の小学生が参加した。プール内にはスポーツクラブの従業員が1人おり、プールサイドには学童のアルバイトの引率者が1人いた。他に学童の職員2人もプールを訪れていた。
スポーツクラブ「メガロス」(全44店舗)を運営する野村不動産ホールディングス(HD)は事故を受け、子ども向けの水泳教室を当面休止するとした。水泳教室の指導員らは社内研修を受けるなどしているが、今回のような事故は初めてという。【朝比奈由佳、高橋昌紀】
「コメはまずい」発言の上越市長、兵庫・三田市を訪れ謝罪…農業関係者「気の悪さはほぼ解消」
新潟県上越市の中川幹太市長が兵庫県三田市のコメを「まずい」と発言した問題で、中川市長は29日、三田市を訪れ、田村克也市長や地元の農業関係者に会い、謝罪した。
三田市の高校に通った中川市長は今月1、3の両日、公務の席上、三田市などで生産される酒米「山田錦」に触れた際、「食べるコメはまずい」などと発言。田村市長から「三田米の価値を不当におとしめる発言」などとした抗議状を受け、陳謝する意向を示していた。
中川市長は29日午前、三田市役所で田村市長に「三田市民、農家の皆さん、関係者の方々に不快な思いをさせたことをおわび申し上げます」と謝罪。この後、水田を視察し、コメを生産する農事組合法人の藤本和幸代表理事と面会した。
中川市長から謝罪を受けた藤本代表理事は記者団に対し、「(上越市から)わざわざ来ていただいて、気の悪さはほぼ解消した。今後、三田市と上越市が発展していくように取り組んでほしい」と話した。
下水ポンプ場で作業員の男性2人が倒れ搬送 一時意識不明 大阪・堺
大阪府警や堺市消防局などによると29日午前10時10分ごろ、堺市堺区にある下水ポンプ場で「仕事中に同僚が倒れた。意識がない」と119番があった。
20代と40代の男性作業員2人が意識を失い病院に搬送されたが、その後回復した。
2人はポンプ場内で消防設備の点検をしていた。作業中に何らかの理由で二酸化炭素が漏れ出した可能性があるといい、詳しい状況を調べている。
現場は南海本線堺駅から北に約600メートル。【井手千夏】
群馬県桐生市で39・9度、東京都心も今年最高の36・4度…猛暑日「321地点」で過去最多
29日も全国的に厳しい暑さとなり、気象庁によると午後4時現在、35度以上の猛暑日となった観測地点が321地点となり、現在の統計方法となった2010年以降で最多となった。これまでの最多は昨年8月4日の301地点。30度以上の真夏日となった観測地点は全国739地点で、最多だった今年7月23日の849地点を下回った。
気象庁と環境省は37都府県に熱中症警戒アラートを発表、エアコンを使用するなど涼しい環境を確保し、こまめな休憩や水分・塩分補給を行うよう呼びかけている。
この日の最高気温は、群馬県桐生市が39・9度を記録したほか、岐阜県郡上市、兵庫県西脇市、岐阜県大垣市、茨城県筑西市、岡山県奈義町でいずれも39度を超えて観測史上最高を更新した。東京都心部も午後1時36分に36・4度を記録し、今年最高となった。
顔隠し、両手に刃物=逮捕の男「止めに来た人切り付けた」―水戸6人襲撃・茨城県警
水戸市で男女6人が刃物で襲われ重軽傷を負った事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された職業不詳、塩原弘和容疑者(48)が襲撃の際、ゴーグルなどで顔を隠し、両手に1本ずつ刃渡り約50センチの刃物を持っていたことが29日、茨城県警への取材で分かった。いずれの刃物にも血が付いていたという。
県警によると、同容疑者は逮捕された際、計4本の刃物を所持しており、残り2本は約15センチのさやに収まったサバイバルナイフだった。容疑を認め、「止めに来た人を切り付けた」と話しているといい、県警は無差別に襲ったとみて詳しい経緯や動機などを調べている。
県警は29日未明、同容疑者が1人で住んでいた自宅を家宅捜索し、包丁1本と携帯電話を押収した。
県警によると、同容疑者は現場近くにあるスーパーマーケットの裏路地辺りで通行人2人を襲撃。その後、脇道を通って大通りに面した店の正面側に移動し、両手の刃物で4人を立て続けに切り付けたり、殴打したりしたとみられる。 [時事通信社]
ツーリング名所「道志みち」で死亡事故多発、特有の「Uの字」急カーブ連続…曲がった先も目視できず
ツーリングの名所として知られる山梨県道志村を通る国道413号(通称・道志みち)で、二輪車の事故が多発している。昨年までの10年間で120件を超える事故が起き、10人以上が亡くなった。今年も少なくとも6件の事故が相次ぎ、28日には高校生が死亡する事故も起きた。急カーブが連続するなどの特徴から危険性も高く、山梨県警などが対策に苦慮している。(木村誠、加藤慧)
28日午前6時10分頃、同村内の道志みちで、神奈川県相模原市中央区の高校生(17)が運転する原付きバイクがカーブで転倒、センターラインをはみ出し、対向してきたトラックに衝突した。高校生は病院に搬送されたが、出血性ショックで死亡が確認された。
大月署によると、高校生は山中湖周辺に遊びに来た帰りとみられ、急な左カーブを曲がりきれずに転倒した可能性があるという。
この前日には、ツーリングに訪れていた横浜市旭区の会社員男性(26)がやはり村内の道志みちのカーブで転倒、ガードレールに衝突して手の骨を折る重傷を負った。
相模原市から道志村を通り、山梨県富士吉田市に抜ける国道413号は、富士山や山中湖などを眺めながら走ることができるツーリングの名所として有名だが、一部には「危険な国道」としても知られる。その理由は、特有の急カーブだ。
山梨県警などによると、90度近いものから、中にはUの字を描くような曲がり道が連続するほか、曲がった後の道の先を目視で確認できない「ブラインドコーナー」と呼ばれる場所も多い。
起伏の激しさや、急な坂といった要因も加わることもあり、大月署管内では昨年までの10年間で127件の人身交通事故が発生し、12人が死亡した。週末に二輪車で訪れた県外者の単独事故が多くを占めているという。
大半がカーブを曲がりきれなかったり、スピードを出しすぎたりしたことなどが原因とみられ、国道20号や国道139号といった主要国道に比べても、道志みちの過去10年の死者数は多い傾向にある。
カーブにはドライバーの視線を誘導するためのポールや道路鋲(びょう)を設置する対策を取り、至る所に注意喚起の看板も掲げているが、県外から訪れる人が多いことなどから、「効果的な啓発が難しい」(山梨県警幹部)のが現状だ。
今後も夏休みや秋の行楽シーズンなどで、多くの人が県内外から道志みちでツーリングを楽しむことが予想される。こうした状況を受け、県警は今年度、事故が起きた地点を記載した地図を作成。バイカーらに配布するなどして注意を呼びかけることにしている。
地図には、過去10年間に起きた死亡事故、もしくは重傷、重体事故の現場約50地点を色分けして表示。
特に事故が相次ぐ危険な5地点は、グーグルの地図・画像表示サービス「ストリートビュー」のQRコードを載せ、「カーブ手前でしっかり減速!」といった注意点も添えたという。
地図は村内の道の駅やコンビニ店に掲示し、県内外のバイク販売店などでも配布することにしている。
大月署の内藤公晶交通課長は「地図で危険な場所を知り、速度を守った安全運転を心がけてほしい」と話した。
旧安倍派4幹部、退陣要求で一致=世耕氏明かす
自民党を離党した世耕弘成衆院議員(前参院幹事長)は29日のテレビ朝日の番組で、自身を含む旧安倍派幹部4人で先に会談し、石破茂首相(党総裁)は参院選大敗を踏まえて退陣すべきだとの認識で一致したと明らかにした。世耕氏は23日に萩生田光一元政調会長、西村康稔元経済産業相、松野博一前官房長官と東京都内で会談している。
世耕氏は4人の会談に関し「(首相は)もう交代しなければいけないということは一致した」と説明。「ポスト石破」候補として高市早苗元政調会長、小林鷹之元経済安全保障担当相、小泉進次郎農林水産相の名前を挙げ、「自民の中でビジョンを競い合うことが重要だ」と語った。
世耕氏は「(旧安倍派幹部4人は)政治的経験が豊富。生かしてもらえれば政治の安定に寄与できる」と述べ、次期政権での重用に期待を示した。 [時事通信社]
帝京大「皆殺し」と投稿、常習的か=男逮捕、「退学で頭きた」―警視庁
帝京大(東京)を名指しし、インターネット掲示板に「大学の奴らを皆殺しにする」などと投稿したとして、警視庁板橋署は29日までに、暴力行為法違反(常習的脅迫)容疑で、元帝京大生の無職川崎豪容疑者(25)=福岡市南区井尻=を逮捕した。
同署によると、川崎容疑者は2021年9月に帝京大を退学していたという。「退学になったことで頭にきてやった」と容疑を認めている。今年3月以降、同様の投稿が複数回確認されており、同署は同容疑者が繰り返し書き込んだとみて調べる。
逮捕容疑は4月1日午前、福岡県内からパソコンを使ってネット掲示板「5ちゃんねる」に、「大学の奴らを皆殺しにする」「学長を殺す」などと投稿した疑い。 [時事通信社]