北海道・函館中央警察署は2025年11月6日、住所不定、自称・無職の男(42)を窃盗の疑いで現行犯逮捕しました。
男は6日午後7時40分ごろ、函館市本通1丁目のコンビニエンスストアでスウェットパンツ1点(販売価格2990円)を盗んだ疑いが持たれています。
警察によりますと、男はスウェットパンツを手に持ったままトイレに入りましたが、出てきたときには何も持っておらず、そのまま店を出たということです。
店長が店の外で男に声をかけ、男が持っていたエコバッグの中にスウェットパンツが入っているのを確認しました。
調べに対し男は「公園で寝泊まりしていて、寒さをしのぐために盗んだ」「盗んだことに間違いありません」と容疑を認めています。
《きっかけは部活OB会か》仕事や家事に「やりがいがある」は本当だったのか? 事件5か月前に安福久美子容疑者が被害者夫に見せた意外な姿 凶行に至る背景を臨床心理士が分析【名古屋市西区主婦殺人事件】
事件発生から26年後に逮捕された殺人事件の容疑者は、被害者夫の高校同級生だった。長期間にわたり容疑者が執着し続けていたことが報道で露わになり、衝撃は広がり続けている。臨床心理士の岡村美奈さんが、ストーカー加害者の分類から犯行への道筋を推測する。
* * * 容疑者は被害者の夫の高校時代の同級生だった。1999年11月に起きた名古屋市西区主婦殺害事件から26年たった2025年10月31日、安福久美子容疑者(69才)が殺人の疑いで逮捕された。被害者は高羽奈美子さん(当時32)、安福容疑者が持参したとみられる刃物で刺されて亡くなった。
犯人は逮捕されたがわからないことが多い事件である。なぜこのような事件を起こしたのか。これまでの情報から気になるのは2点だ。1つは容疑者には”ストーカー”的な気質があったのではないだろうかという点、もう1つは容疑者の結婚や家庭が本人が望むものとは違い、幸せではなかったのではないかという点だ。
被害者の夫は、高校の同級生で同じ部活に所属していた安福容疑者から好意を寄せられていたといい、バレンタインデーにチョコを渡されたりラブレターを渡されたり、大学時代は大学まで押しかけられ、帰りを待って声をかけてきたこともあったという。喫茶店に連れていったが、泣かれて大変だったと夫の高羽悟さんはメディアの取材に答えていた。当時はまだストーカーという言葉がそこまで浸透していなかったが、今ならストーカー行為と捉えられるだろう。振り向かれなくても付きまとうという執着心が容疑者には強かったようだ。
ストーカー行為とは、特定の人に繰り返し接近したり、付きまとったりする行為をいう。ある調査研究の結果によると、その動機としてあげられるのは恋愛感情、復讐心や怒り、怒りと恋愛感情が交じったものだという。元交際相手に殺害されてしまった事件や、ファンに殺害されてしまった事件など、ストーカーによる凶悪な事件は後を絶たない。オーストラリアの研究機関では、ストーカー加害者に対して、対象や対象との関係性、動機、精神病理性の有無から拒絶型、憎悪型、親しくなりたい型、相手にされない求愛型、略奪型の5つの型に分類している。
拒絶型は夫婦や恋人など元パートナーとの親密な関係性が壊れることがきっかけとなるため、復讐心が強く、相手の苦痛や被害には無頓着といわれ、憎悪型は自分が相手から酷い扱いを受けている被害者だと思い込むため、相手に恐怖や不安を与えることが目的となる。親しくなりたい型は孤独感や相談できる友人がいないことが背景にあり、相手の気持ちなどお構いなしにアプローチを続ける。相手にされない求愛型は短期的であることが多く、自分の気を引いた見知らぬ他人や憧れの対象とつきあう権利があると信じ、相手の気持ちには無関心で理解せず関わりを持とうする。略奪型は常軌を逸した性癖や興味のために相手を尾行し盗撮や覗き、力の行使などを行うとされる。
高市内閣の法務大臣・平口洋氏が政治資金から3年間で“地球34周分のガソリン代”支出、平口事務所は「適正に処理しています」
「ガソリン減税」の実施が決まった。高市内閣はガソリン価格に上乗せされている暫定税率の廃止で野党と合意し、1リットルあたり約15円値下げされる。一世帯あたりのガソリン代が年間約4900円減ると試算されている。
物価高騰のなか、マイカー族には朗報だが、国民以上に喜んでいそうな大臣がいる。高市早苗・首相から「不法滞在外国人の対策強化」の指示を受けて就任した平口洋・法務大臣だ。
政治資金収支報告書によると、平口氏の政党支部(自民党広島県第二選挙区支部)と政治団体「平口洋後援会」は3年間(2021~2023年)に合計約818万円のガソリン代を支出している。当時の平均ガソリン価格で計算すると、使ったガソリンは合わせて4万7899リットルだ。
コロナ禍だった2021年でも、支部と政治団体あわせて290万8630円のガソリン代を支出、当時のガソリン代で1万8178リットルのガソリンを消費したことになる。
政党支部や政治団体がリースなどで保有する車種のカタログ燃費をもとに計算すると、3年間で「地球約34周分」走った計算なのだ。
平口事務所は支部と政治団体で4台の車を保有しているが、土日を除いて毎日300キロ以上フルで走っても使い切れないほどのガソリンになる。
広島2区は広島市内が中心で面積は広島5区の4分の1ほど。地元を取材すると、政界関係者がこう話した。
「平口先生は77歳と高齢で、事故で足を悪くされているので自分で運転することはないと思います。普段、秘書が選挙区中を回るような活動をしている印象はありませんが、選挙の時は企業や団体回りに力を入れている姿を目にします」
収支報告書にガソリン代の支出先として記載のあるガソリンスタンドの従業員に聞くと、「2台くらいを事務所の人が代わる代わる乗っているような感じでした。平口さん本人が運転しているところは見たことがない。支払いは平口洋後援会の名前でしたね」と話す。
現地を取材すると、すべてが平口事務所の車かは不明だが、5人ほどの事務所スタッフが8台ほどの車を交代で乗っている様子が確認できた。スタッフの数も車の数も多いようだ。日頃の政治活動でこれだけのガソリン代を使っているということなのか。
平口事務所に聞くと、こう説明した。
「ご指摘の政治団体については、政治資金規正法にのっとり、それぞれ適正に処理しています」
平口氏は国土交通省出身。旧建設省に入省すると道路局に配属、その後、中部地方建設局総務部長や日本道路公団総務部長を歴任して道路畑を歩いた”道路建設のプロ”でもある。言ってみればガソリン税で道路をつくってきた人物だ。
今回の暫定税率廃止で道路の補修費用の財源が足りなくなるとの指摘もなされているが、少なくとも平口氏にとって、”政治資金のガソリン代が少なくて済む”という状況をもたらすのは確かなのだろう。
※週刊ポスト2025年11月21日号
「人の生命より法律が大事なのか」…人喰いグマに対しても”専守防衛”を貫かなければならない自衛隊のリアル
全国で熊による被害が拡大している。秋田県では今年、熊に襲われて怪我した者が57人、命を奪われた者は3人に上っている(11月5日現在)。県の猟友会に所属するハンターは2025年だけで、1000頭以上の熊を駆除したという。これは昨年度の2.5倍。それでも、熊による被害を根絶できていない。
この状況を鑑みて、10月28日、秋田県の鈴木健太知事は防衛省を訪れ、小泉進次郎防衛相に自衛隊の派遣を要請。11月5日から、陸上自衛隊秋田駐屯地の第21普通科連隊が鹿角市で熊対策の活動を始めた。自衛隊法100条に基づき、「訓練」として業務を請け負う「民生支援」の形で行う。
彼らは捕獲に必要な箱わなの輸送や見回りなど地元猟友会の後方支援を務める。火器は携行せず、武器による熊の駆除は行わない。自衛隊員の役割は熊を射殺することではない。
なぜ自衛隊員は熊を撃てないのか。これは「鳥獣保護及び管理法」によって、熊への発砲は、狩猟免許を持つ者に限られることや、そもそも自衛隊法に明記された自衛隊の任務に「野生動物の駆除」や「有害鳥獣対策」は含まれていない。また、銃や訓練の性質からも熊の駆除は難しいという。
しかし、過去には、自衛隊員の銃が、熊を仕留めたことがあった。
1962年、北海道の東端にある、標津(しべつ)郡標津町古多糠(こたぬか)部落でのことだ。これを詳しく報じた『週刊読売』(1962年11月4日号)を参照しながら、当時を振り返ってみよう。
9月の初めより、乳牛、馬、綿羊など20頭以上がヒグマの餌食となった。人家にも熊が現れ、村民は自らの命の危険も感じるようになる。
この村には、若い頃から63頭の熊を仕留めたという、当時では日本一の記録を持つ熊狩り名人、角田川運太郎さん(73)がいた。角田川さんは、山に熊狩りの罠“トラバサミ”を仕掛ける。その見廻りに1人で山に入ったところ、熊に襲われ命を奪われた。頭が砕かれ、カーキ色の作業着が裂かれた、無惨な姿で発見されたのだ。
父親の敵を取ろうと、息子の春雄さんが銃を手に山に入ったが、熊に襲われ全治2週間の傷を負った。
標津町から出動要請を受けた陸上自衛隊第5師団第27普通科連隊は、戦車2台を先頭に、トラック4台、ジープ1台で古多糠部落にやってきた。24人の隊員は、いずれも精鋭だ。
熊の出没によって休校となっていた、古多糠小中学校、上古多糠小学校は、自衛隊員の付き添いで登下校することによって再開された。その他、自衛隊が行ったのは、危険地帯をパトロールすることだ。
熊を撃つことはできないと、自衛隊は「鳥獣保護管理法」の規定を村民に説明した。だが「人の生命より法律がだいじなのか」と詰め寄られた。そこで自衛隊は、パトロールの最中に遭遇した場合の熊への発砲を決めた。
これは推測するに、自衛隊法第94条「災害派遣時等の権限」(警察官職務執行法に準ずる)に則ったものだろう。「狂犬、奔馬の類等の出現、極端な雑踏等危険な事態がある場合においては」、「危害防止のため通常必要と認められる措置をとることを命じ、又は自らその措置をとることができる」とある。
熊の出没地帯に、毒入りの豚の臓物をばらまくという罠もしかけられた。10月15日の昼過ぎ、その罠を食べた熊が、川のほとりで苦しみながらうずくまっていた。
自衛隊員2名、古多糠農協秘書長、そして傷も癒えていない角田川春雄さんの4名が腹這いで熊に近づいていった。30メートルほどに接近したところで、顔を見合わせた自衛隊員1名と農協秘書長が立ち上がった。
「やにわに立ちあがった二人はライフルと二連発銃を頭部めがけて、必死に撃ち込んだ。不意の急襲に、クマはワッといったん立ち上がり、一歩二歩とよろめくと、そのままドッとくずれ落ちた
『やった、やったぞ!』
大きなオスグマだ。四発ともみごとに頭に命中し、まだ真っ赤な血が吹きだしていた」(『週刊読売』)
打ち取ったのは、250キロほどの大ヒグマだった。
1971年にも、自衛隊員が熊を撃っている。陸上自衛隊元師団長で現在はNPO平和と安全ネットワーク理事の山下輝男氏による独自取材記事『羆(ヒグマ)を撃った男』に詳しい。以下参照しつつ、状況をみていこう。
北海道の剣山は、上川郡清水町と河西郡芽室町の2町にまたがる標高1,204.9mの山。その清水町に5月、陸上自衛隊丘珠駐屯地・北部方面航空隊所属のヘリコプターが墜落した。
捜索には第5特科連隊第6大隊が入った。すると、5月18日午後2時頃、頂上から400メートルの剣山東南山腹(芽室町)で、突然現れたヒグマが隊員の1人に襲いかかったという。彼は持っていた小銃を熊に向かって撃った。
それを目撃した、当時一等陸士だった隊員の言葉が紹介されている。
熊は雄で4歳、体長は約1メートル、体重は約120キロだった。
防衛法制に詳しいライターの稲葉義泰さんによれば、「これは『緊急避難』に該当し、任務遂行中の生命防衛として例外的に認められる」という。熊は製にされ、帯広駐屯地や美幌駐屯地に展示された。
一方で、熊に傷つけられながらも、発砲しなかった自衛官の例もある。2021年6月に起きた、札幌市東区ヒグマ襲撃事件でのことだ。
東区は札幌市で2番目に人口の多い住宅地。それまで札幌市に熊が出没することはあったが、山に近い南区や西区がもっぱらだった。これ以前に東区で人が熊に襲われたのは、これより143年前の1878年(明治11年)。つまりは、まだ住宅地ではなかった頃だ。
今でこそ、当たり前のように熊が住宅地を跋扈しているが、2021年当時にはあまりにも稀なことだった。
クマの襲撃により4人が負傷したが、死者はいない。それでもこの頃は「事件」だった。これを報じた『北海道新聞』2022年4月10日、14日、『文藝春秋』2022年3月号を参照しつつ、事件を見てみよう。
6月18日、熊が目撃されたのは、最初は北区で午前2時15分、東区では午前3時28分。午前5時台のテレビニュースで、報道された。
最初の被害者は、76歳の男性。熊出没をニュースで知っていたので、周囲を確認した上でゴミ出しのために外に出た。約15メートルの至近距離で、熊に遭遇。走って逃げると、熊が追いかけてきた。男性は足がもつれて転倒。その背中を熊は踏みつけて、走って行った。背中と尻に、熊の爪による傷ができた。
それが、5時55分頃のこと。この頃に、札幌市は広報車1台、消防車両13台を巡回させ始めていた。警察も出動した。
2人目の被害者は、81歳の女性。パトカーが熊への警告を呼びかけているのを耳にしたが、東区に熊など出るはずがないと、かまわずゴミ出しのために外に出た。6時15分頃、突進してきた熊に突き飛ばされ、2メートルほど先の路上に叩きつけられた。彼女もまた、熊に踏みつけられる。そのための傷ができたほか、地面に打ち付けた両膝と両肘が、翌日に鬱血した。
3人目の被害者は、44歳の男性会社員。熊出没のニュースは聞いていなかった。通勤で地下鉄東豊線新道東駅に向かっていた。スーパーマーケット周辺にパトカー数台が停まっていたが、熊への出動とは思ってもみなかった。その直後の7時18分頃、熊に襲われた。
被害者の言葉が『北海道新聞』に紹介されている。
「ものすごい勢いで人からタックルされたと思った。右腕をかまれている時に目が合い、ヒグマに襲われていると認識した。殺気立った表情で興奮状態だった」
とっさにあおむけになって体を丸め、手と足で顔や腹部を守った。肋骨を6本折り、140針を縫う重傷。入院とリハビリで、職場に復帰するには、7カ月間を要した。
4人目の被害者が、自衛官だ。熊出没の情報を警察から受けて、陸上自衛隊丘珠駐屯地は、いつもは全開にしている正面扉を半開にしていた。7時58分頃、そこに熊が入ろうとしたのだ。
警備の自衛官があわてて扉を閉じようとしたが、熊はそこに頭を押し込み、前足でこじ開けた。熊は自衛官の脇腹を噛んで裂傷を追わせて、駐屯地を出て行った。
この頃には、北海道警航空隊のヘリコプター3機が、熊の行方を上空から追い、緑地に入ったことを確かめた。
ハンター歴45年のベテランで北海道猟友会札幌支部長を務める斎藤羊一郎氏ら猟友会のメンバーが緑地を探ったが、熊の足跡が追えない。斉藤氏は、後ずさりしながら自らの足跡を消す「止め足」という技法を熊は使っていると指摘した。ヘリコプターが低空飛行して、草をなぎ倒しても熊は出てこない。
熊が緑地から出てきたのは1時間ほど経ってから。ハンターの発砲によって仕留められた。雄で、体長161センチメートル、体重158キログラム。ヘリコプターの他、機動隊を含む警察官105名、車両39台が出動する大捜査であった。
このケースでは、自衛隊員が負傷したが、「緊急避難」による発砲はなかった。
冒頭で自衛隊員が熊を撃てない理由を述べた。では、自衛隊員が狩猟免許を取ればいいのではないか。任務に必要であれば、取得にかかる費用は自衛隊が負担、取得のための専門教育課程も整備されている。資格・免許を取るために入隊するという者も珍しくない。
だが、自衛隊の任務は「防衛」「災害派遣」「治安維持」「海上警備行動」などに限定されている。自衛隊法のどこを探しても、その任務に野生動物の駆除は含まれていない。狩猟免許は任務と関係がないとされるので、自衛隊の費用負担で取得することはできない。
ただ、自衛隊員が退職後に狩猟免許を取得し、地域で鳥獣駆除隊員として活動している例は多くある。もともと、銃器の扱いに慣れているので、適性は抜群に高い。現役隊員でも、自費で、あるいは自治体の補助を受けて狩猟免許を取得し、趣味や地域活動に役立てている者もいるようだ。
しかしいくら狩猟免許を持っていても、任務中は「緊急避難」に当たらなければ、熊を撃つことはできない。野生動物の駆除は任務外だからだ。ハンターのように熊を待ち構えて射撃できるのは、私的な時間のみということになる。
先の稲葉氏によれば「鳥獣管理法に基づいて市町村長からの委託を受けて緊急銃猟を行うことも可能性としては考えられる」という。その例外がなければ、これまでの例で挙げたように熊に襲われれば任務中に撃てるが、熊を見つけただけでは撃てないということになる。
熊が相手でも、専守防衛というわけだ。
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(ライター 深笛 義也)
高市首相はなぜ、あそこまで笑顔を見せるのか?
一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに「1000人以上のトップエリート」の話し方を変えてきた岡本純子氏。
たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれている。
その岡本氏が、全メソッドを初公開した『世界最高の話し方――1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』は発売後、14刷17万部を突破するベストセラー&5年間売れ続けるロングセラーになっている。
コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「高市総理の話し方」の緊急連載をスタートする(本記事が1回目)。
“ラスボス”のコミュニケーション術
大方の予想を裏切り、高市早苗氏が日本初の女性宰相に就任しました。
【14刷17万部のベストセラー&ロングセラー】「1000人以上のトップエリート」の話し方を変えてきた岡本純子氏の著書『世界最高の話し方』
今のところ、メディア各社の世論調査によれば、支持率は近年まれにみる高水準で、特に若年層の人気を集めています。
そこにはさまざまな理由がありますが、なかでも、人をひきつける彼女の巧みなコミュニケーション術が功を奏しているのは間違いありません。
コミュニケーション学の観点から言うと、高市氏はずばり、「当代随一の戦略的話術師」。
その一挙手一投足に、じつは「戦略性」があります。
今回の緊急連載では、彼女の「深謀遠慮」の話し方・見せ方の秘密にじっくりと迫ってみましょう。
「日本の政界に“ラスボス”(最強キャラ)が登場した」。これが、コミュニケーションの戦略研究家として、これまで数多くのリーダーをコーチングし、ウォッチしてきた筆者の率直な感想です。
以前の記事(総裁選、「高市氏の言葉」にネット民が熱狂する訳)でも分析したように、高市氏の話し方には最近のどの政治家にもない非常に高度な工夫が凝らされています。
どう話したら、人が動くか、好きになってもらえるか、信頼されるのか。じつはコミュニケーションは科学であり、絶対に「効く」方程式やルールがあります。
高市氏はまさにそういったルールを熟知しているかのように、人を魅了する話し方のテクニックを縦横無尽に駆使し、支持者の気持ちにスイッチを入れているのです。
連載1回目のテーマは、高市氏のあの「笑顔のナゾ」です。
高市氏の表情として多くの人の頭に浮かぶのが目をクシャッとしたあの笑顔でしょう。
人によっては、「わざとらしい」「笑いすぎ」「嫌い」という声もありますが、「明るい表情がいい」「気分が和む」と好意的に受け止める人も多いように感じます。
「女性の地雷」を回避する高市氏の笑顔
先日、筆者は、フジテレビの「Mr.サンデー」で、高市氏の話し方の秘密についてコメンテーターとしてゲスト出演しました。
その中で、表情解析をする企業が分析をしたところ、安倍氏から石破氏までの歴代首相が所見表明で笑顔を見せた時間は全体のゼロ~7パーセント程度だった一方、高市氏は31%と非常に高い割合で笑顔を見せていることがわかりました。就任会見のときはさらにその頻度が上がり、全体の51%で笑顔を見せていたのです。
なぜ、そこまで笑顔を見せるのでしょうか?
筆者は、この笑顔には高市氏の「計算された意図」があると見ています。
その意図とは、「女性の地雷」を回避するということ。
以前、別の記事(『「怒りながら叫ぶ女」はどうして嫌われるのか』)でも触れたように、女性リーダーは、弱々しくても、強すぎてもいけないという「ダブルバインド」(二重拘束)の縛りを受けやすいと言われます。
おとなしくて主張をしなければ「リーダーシップがない」「気が弱い」と言われ、意見を述べ、自信があるように振る舞えば、「気が強い」「ヒステリック」「怖い」「冷たい」と、言われてしまう。
女性は基本「優しく、温かく、包み込むべき存在である」という社会的期待がいまだ根強いため、「自己主張をし、自信があり、アグレッシブ」という男性特有のリーダーシップのスタイルを踏襲しようとする女性は「攻撃的」「強引」と見なされがちです。
たとえば、蓮舫さんが男性であれば、あそこまで批判はされなかったのではないでしょうか。
それほど、「気が強い」「自己主張をする女」は制裁を受けやすい。「怒る女」は「怒る男」以上に徹底的に嫌われてしまうのです。
強い口調で話すからこそ、笑顔が「最強の武器」に
高市氏の物言いは自信に満ち、強い口調で話す場面も少なくありません。
そんなときに、怖い顔をしていたら、あっという間に「ヒステリー」「怖い」認定されてしまう可能性があります。
「弱くなりすぎても、強くなりすぎてもいけない」。両側に「地雷」を埋まっているような狭い帯域でのコミュニケーションを強いられる、という女性特有の「ダブルバインド」。
その制約の中で、彼女の笑顔は「怖さや厳しさを和らげる」最強の武器として使われているのです。
その笑顔のすごみは、頻度だけではありません。その方法がまた高度です。
普通、「笑顔」というと、みなさん、口元が上がったものを想像するかもしれません。
しかし、「口元だけの笑顔は、じつは偽物。本当の笑顔は目元に出る」。これは19世紀のフランスの神経学者が数々の実験を経て導き出した結論です。
口角が上がるだけではなく、目元の「眼輪筋」が動き、目じりにしわができるほどの笑顔こそが本物だと言われています。
笑顔に込められたメッセージ
高市氏の「目じり笑顔」はまさに、この神経学者の名を冠した「ドュシエンヌ・スマイル」そのもの。
そうした笑顔は見る人のセロトニンやドーパミン、エンドルフィンなどの「幸福ホルモン」の分泌を促すと言われています。ですから、あの笑顔に安心感を覚える人は少なくないということになります。
つい先日のNY市長選で劇的な勝利を収めたゾーラン・マンダニ氏も終始、目元に笑顔を浮かべ、民衆と対話する姿が大変印象的でした。
それほどに、彼女の笑顔には意図がある。
そういった意味で、アメリカのトランプ大統領との「ニコニコ」会談と中国の習近平主席との緊張感漂う「目じり笑顔」なし会談との差には何らかのメッセージが込められていたようにも見えました。
また、トランプ大統領との会談では、笑顔を見せながら、完全に彼にロックオンした「熱いアイコンタクト」も印象的でした。
「アイコンタクト」は、「相手と脳波を同期させる」とも言われるコミュニケーションの最強武器。高市氏の半ば「うっとりとしたように」見つめる表情やボディタッチに、トランプ大統領はノックアウトされたようだ、と評する海外のソーシャルメディアの動画もありました。
男性リーダーに多い「無愛想」「仏頂面」「ぶっきらぼう」
一般的に、日本のリーダーたちは「無愛想」「仏頂面」「ぶっきらぼう」の3拍子揃った男性が本当に多いのが現状です。
私はリーダーの「話し方の家庭教師」をする中で、多くの男性リーダーを指導してきましたが、「ニヤニヤするんじゃない!」と叱られてきた世代なので、「にやけて見られるのが嫌だ」とおっしゃいます。
そんな無表情なリーダーの下で、企業や組織の内部は陰鬱とし、コミュニケーションが沈滞化する。未来に希望が持てない現代で、リーダーの明るい表情は、人々のマインドセットに大きく影響を与えます。
たかが笑顔、されど笑顔。高市氏の笑顔の裏には、実に数多くの戦術的な思惑が隠されているということなのです。
岡本 純子:コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師
「優しい言葉で金出すATMと思われた」と女性後悔 色恋営業で性風俗店に ホストら逮捕
ホストクラブで多額の売掛金(ツケ)を抱えた女性を性風俗店に斡旋(あっせん)したとして、大阪府警生活安全特別捜査隊は、職業安定法違反容疑でスカウトグループやホストなどの男7人を逮捕したと発表した。「君を大切にする」「俺を応援してほしい」。甘言を弄して女性を性風俗店に誘導したホストたち。女性は府警に「優しい言葉をかけると金を出してくれるATMと思っていたのだろう」と後悔の言葉を口にしているという。
逮捕されたのは、いずれも大阪市西区の会社役員、山本慎二容疑者(35)や、自称「職業紹介業」の草本竜世容疑者(29)ら。山本容疑者は調べに対し黙秘し、草本容疑者は容疑を認めているという。
府警によると、山本容疑者はスカウトグループのトップで、草本容疑者は実際に女性を集めてくる役割だった。
草本容疑者の逮捕容疑は、令和5年7月~昨年7月、名古屋市と奈良県内の性風俗店に20代と30代の女性2人を紹介したとしている。山本容疑者は20代女性の斡旋に関与したとされる。
「俺を応援してほしい」。府警によると、30代女性はこうした言葉に惑わされ、ホストにのめりこんでいった。知人男性に誘われて訪れた大阪市内のホストクラブ。初回の料金はわずか千円だった。
通うにつれて次第に会計は多額になり、1回で400万円以上にのぼることも。ホストは「借金してでも店で金を使ってくれ。俺を応援してくれ」とたたみかける。最初は「パパ活」を提案された。そして、「ほかに女の子もいるけど、最後は君を選びたい」とより稼げる性風俗店での勤務を提案されたという。
20代女性は別のホストクラブに通っていたが、こちらも最初の料金は3千円と低額だった。再び店を訪れると、「君を大切にする。応援してほしい」と言われ、次第に高級シャンパンを注文するようになった。
キャバクラやガールズバーで勤務したが、借金は膨れ上がり、「性風俗店で働くしかない」と考えるに至った。借金は最終的に約200万円になっていた。
この女性は「優しい言葉をかけるとお金を出してくれるATMだと思っていたのだろう。ホストと出会って人生が狂った」と当時を振り返り、「ホストもスカウトも許せない。私のような被害に遭う女性を救ってあげてほしい」と話しているという。
「右ほほを1回」 交際女性を拳で殴った25歳男を逮捕 札幌市
札幌・北警察署は2025年11月6日、札幌市北区の自称・飲食店従業員の男(25)を傷害の疑いで現行犯逮捕しました。
男は6日午後10時半ごろ、札幌市北区の交際中の20代女性の自宅で、女性の顔面を拳で殴る暴行を加え、けがをさせた疑いが持たれています。
女性はくちびるから出血するなどの軽傷です。
女性の家族から「彼氏から殴られたようだ」と警察に通報があり、事件が発覚しました。
調べに対し男は「右ほほ付近を1回殴ったことに間違いありません」と容疑を認めています。
警察は動機や詳しい経緯などについて調べています。
「高知生コン事件」舞台化 坂手洋二さん「いまの日本どう生きるか」
劇作家の坂手洋二さん(63)が主宰する劇団「燐光(りんこう)群」の新作「高知パルプ生コン事件」が、東京都世田谷区北沢2の「劇」小劇場で上演されている。坂手さんの作・演出で、戦後の高度経済成長期に高知市であった公害問題が題材だ。工場から流れる廃液を止めようと排水管に生コンクリートを詰め込むなど「実力行使」で抗議した市民らの姿に視点を置いた。
主人公のモデルは、高知市に位置する浦戸湾の環境を守ろうと市民団体を結成した山崎圭次さん(1912~97年)。当時、高知市にあった製紙工場からパルプの廃液が川、海へと流れ、市内でも腐臭が充満するなど被害が深刻化。山崎さんら有志がコンクリートミキサー車から工場の排水管に生コンを流し込んだ。山崎さんは威力業務妨害で有罪となったが、工場は高知県から撤退。71年に起きたこの「高知生コン事件」は全国に反響を呼び、山崎さんはその後、全国自然保護連合会の会長も務めた。
舞台では、市民の安全よりも利益を優先させる企業や、それを後押しするように工場の排出基準を緩和する国の体質が描かれる。坂手さんは、米国の水爆実験で被ばくしたマグロ漁船「第五福竜丸」をテーマにした戯曲「わが友、第五福竜丸」を一昨年、東京や高知などで上演した際、生コン事件の舞台化を切望する声を聞いた。
「この事件は実力行使で民主主義を貫いたといえる。いまの日本を私たちはどう生きるか。今度の作品には、そんな気持ちを込めた」と坂手さんは語る。
9日まで。14~16日は岡山市、19、20日は高知市、22~24日は大阪市でも上演。詳細は燐光群のホームページ。【明珍美紀】
「母を殴れば、さぞ爽快だろう」介護に追い詰められる氷河期世代の悲劇。“介護殺人・実は年間1000件?”の背景にあるもの
’25年に後期高齢者数は過去最多を更新する見込み。要介護者が急増し、費用の高騰と人手不足を機に、介護による貧困化が加速し始めた。ただでさえ困窮する氷河期世代の生活が一気にどん底に転落するリスクが高まっている――。介護に翻弄された末に行き着く先とは? 超高齢化社会の日本が直面する大問題に迫った。◆介護殺人は年間1000件は起きている!?経済的に困窮しながら親の介護をする場合、介護サービスを受けられないなど、多くのリスクを抱える。精神的に追い詰められた結果、虐待に走ることも。厚生労働省によれば、養護者による高齢者虐待は増加傾向が続き、’23年度の発生件数は1万7100件に上る。発生要因の1位は介護疲れ・介護ストレスだ。暴力がエスカレートした場合、介護殺人という最悪の結末を迎える。これまで約30件の介護殺人を担当した弁護士の神尾尊礼氏が解説する。「介護殺人の犯人も多くが、1年のうち364日はきちんと介護をしている。ところが、粗相をしたり、言うことを聞かなかったり、些細なことで手を上げた結果、偶発的に死に至ったケースが圧倒的に多い」研究者によれば、介護殺人の年間発生件数は約40件。だが、実際はもっと多いという。「起訴されるのは2割ほどで、大多数は裁判にならないのです。というのは、暴力はあくまで引き金で、持病や既往症と相まって死に至るケースがほとんど。暴力と死の因果関係が証明できないため起訴されない。こうしたケースも含めれば、介護殺人は年間1000件は起きているでしょう」◆高齢の母に手を上げた介護当事者の心理介護虐待をしてしまう人はどのように追い詰められていくのか。53歳だった’14年に認知症を発症した80歳の母親の介護を始めたのは、科学ジャーナリストの松浦晋也氏だ。50代・単身・実家暮らしと氷河期世代と重なる部分も多い松浦氏は、2年半に及んだ自宅介護を“敗戦”と振り返った。「熱心に介護すればするほど、親の抵抗に遭う。介護のプロを早期に入れるべきでした。プロでさえ自分の親の介護はできないと言う。家族が介護するのは現実的ではない」奮闘する松浦氏だったが、ストレスは日に日に蓄積し、介護開始から2年半ほどたった頃、ついに限界に達する。「母の過食が再発し、夕食が少しでも遅れると買い置きの冷凍食品を食べようとして調理できず、台所に散らかすのです。『母を殴れば、さぞ爽快だろう』『明日もやったら殴れ』と、悪魔の囁きが聞えました。本気で殴れば、下手をすれば死んでしまう。理性では絶対いけないとわかっていました。ところが翌日、夕食の買い物が遅れ、大急ぎで帰宅すると冷凍食品が散乱している。
半年前の投稿が突如「炎上」、排外的なデマがみるみるうちに拡散…対応に苦慮する自治体
インターネット上の排外的な誤情報の拡散が原因で、自治体が対応に追われるケースが出ている。福岡県内では外国人が絡む三つの事案が相次いで「騒動」に発展した。いずれも自治体側の説明などで沈静化したものの、外国人が標的にされやすい実情が浮き彫りになった。有識者は「デマの拡散には、公的機関の迅速で明確な火消しが求められる」と指摘する。(田中浩司、饒波あゆみ)
「不本意な形で広まり、残念だ」。北九州市の永井佑市議(35)は困惑気味に話した。永井市議は2月、同市教育委員会が1日だけ実施した「にこにこ給食」について、自身のSNSに「食物アレルギーに配慮し、ムスリム(イスラム教徒)など宗教にも配慮した給食が実施されるようです」と投稿した。
にこにこ給食は、多くの児童・生徒が同じ献立を食べられるように、食物アレルギーの原因となる食材28品目を除去する取り組み。豚肉も除去対象で、結果としてムスリムも食べられる献立になっていた。
ネット上に残る永井市議の投稿が突如「炎上」したのは、半年以上過ぎた9月中旬。ネット上の様々な情報と結びつけられ、「北九州市でムスリムに対応した給食が始まった」という誤情報が拡散した。SNSには「ムスリム配慮はいらない。ここは日本」「売国奴」など多数の抗議コメントが次々と書き込まれた。
市には同19日以降、電話やメールで1000件以上の抗議が寄せられ、市教委は同24日に開いた記者会見で「ムスリムに特化した給食の提供を決定した事実はない」と否定した。その後、抗議は減ったものの、「宗教よりアレルギーに配慮しろ」などの意見が断続的に届いているという。
永井市議は投稿の意図を「どの子も食べられる給食ということを伝えたかった」と説明し、炎上については「特定の対象を標的にするのは、暮らしの余裕のなさが背景にあるのではないか」と推し量った。
市教委の会見の2日前、福岡県も同様の「打ち消し会見」を行っていた。中国在住の人物が代表を務める不動産会社が朝倉市で計画している大規模マンション建設を巡り、「県が(開発を)許可した」とネットで拡散され、「許可していない」と明確に否定した。
事業者は昨年5月の地元説明会で、入居予定者は「中国40%、香港・台湾40%、日本・韓国が20%」と説明した。その後は動きが止まっていたが、今年9月に建設中止を求める署名活動が広がった。県には問い合わせの電話などが約100件寄せられた。
事業者は読売新聞の取材依頼に応答していないが、10月、ウェブサイトに「一般的な分譲マンションで国籍を問わず販売」「特定の国籍者の移住を推進する目的はない」とコメントを掲示した。県の担当者は「申請があれば基準に照らして審査する」と話した。
SNS内で自浄作用が働いたケースもある。
「福岡市が来年4月に中国から800人を公務員として受け入れる」。9月29日、SNSに投稿された情報は、別の人物が「至急拡散してください」と書き込むと一気に広がり、市には事実確認など計100件超の電話があった。
その数時間後。誤解を招く投稿に利用者が背景情報を付加できる「コミュニティノート」機能で、「2012年の記事をもとにした古い内容。中国公務員の海外研修で、結論として受け入れは行われませんでした」と注意喚起された。抗議の殺到には至らず、静観した市の担当者は「今回は発信する必要がなかったが、どこまで対応するか難しい面もある」と話した。
同時期に起きた3事案は、時間を経てネット上で掘り起こされたのが特徴だ。7月の参院選で外国人政策が争点に急浮上し、排外主義が話題となったことが影響した可能性がある。
同様の動きは全国でも起き、国際協力機構(JICA)が4市をアフリカ各国の「ホームタウン」に認定した交流強化事業は9月、誤情報の拡散などを契機に撤回に追い込まれた。高市内閣は外国人増加に伴う国民の不安を和らげるため、外国人政策見直しを打ち出しており、こうした社会情勢への影響が注目される。
迅速な火消しが重要
早稲田大学文学学術院の田辺俊介教授(政治社会学)の話「JICA事業のように『止められる』という成功体験になり、必要な外国人政策がやりにくくなるのは一番悪いパターン。デマは後手に回ると臆測が広がり、収拾がつかなくなる。公的機関が早めに火消しすれば情報を中和できる」