自民党総裁選に立候補した林芳正官房長官は28日のフジテレビ番組で、靖国神社に合祀(ごうし)されている極東国際軍事裁判(東京裁判)の「A級戦犯」の分祀(ぶんし)に言及した。中曽根康弘元首相が過去に分祀に取り組んだとし、「皇室を含め、わだかまりなく、手を合わせることができる環境を作るのは政治の責任だ」と語った。
一方、高市早苗・前経済安全保障相は同日、同じ番組に出演後、東京都内で記者団に「分祀は考えない」と述べた。
千葉の幼稚園バス事故、死亡の運転手は代理 園児6人が軽傷
29日午前8時50分ごろ、千葉県鎌ケ谷市南鎌ケ谷2で「バスが向かいの民家に突っ込んでしまった」と119番があった。幼稚園の送迎バスが住宅のフェンスに突っ込み、送迎車を運転していた船橋市日の出1の会社員、宮下潤一さん(49)が搬送先の病院で死亡。3~5歳の園児9人のうち6人が打撲や鼻血などの軽傷を負い、職員1人にけがはなかった。
鎌ケ谷署によると、事故を起こしたのは「鎌ケ谷さくら幼稚園」(鎌ケ谷市)の送迎車。片側1車線の市道を進行していたところ、センターラインを越えて対向車線側にある住宅のフェンスにぶつかったとみられる。
鎌ケ谷さくら幼稚園によると、送迎車の運転は外部の会社に業務委託しており、宮下さんは普段送迎を担当する運転手の代理だったという。
現場の向かいで豆腐店を営む70代女性は事故当時、店内にいたところ「ガチャーン」という大きな音を聞いた。慌てて外に出ると、送迎車の中でシートにもたれてぐったりとした運転手を見つけ、救急車を呼んだ。「車内ではびっくりして泣いてる子もいたけど、大騒ぎはしていなかった」と説明した。
事故現場を目撃した50代歯科医師は「子どもたちは動揺して声が出ない感じだった。運転手がどうなったのか心配したが、亡くなったと聞いて言葉がない」と声を落とした。【高橋晃一、林帆南】
交番襲撃、遺族の賠償請求棄却=県警対応「違法性認められず」―富山地裁
富山市の交番で2018年、警察官が刺殺され、奪われた拳銃で小学校の警備員中村信一さん=当時(68)=が射殺された事件で、富山県警の初動対応が不十分だったとして、中村さんの妻が県に約2600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、富山地裁であった。矢口俊哉裁判長は「(県警の対応に)違法性があるとは認められない」として、請求を棄却した。
矢口裁判長は、警察官が襲撃された際、交番にいた相談員が「刃物を持った男が暴れている」と110番したものの、その後連絡が取れなくなったと指摘。この時点で犯人が警察官から拳銃を奪ったとは判明しておらず、周辺住民に危険が切迫しているとまで県警は認識できなかったとした。
捜査員が交番に到着して拳銃が奪取されたことを認識してから、中村さんが殺害されるまでの時間も最長で4分程度にとどまり、この間に周辺に警告を出したとしても、事件を回避できたとは認められず、県警の対応に違法性はないと結論付けた。 [時事通信社]
2歳女児死亡 和歌山市長「対応は適切だった」保健所職員が2度訪問も異常見られず 逮捕の両親は健診受けさせず
市長は市の対応が適切だったと話しました。
平晴流容疑者(26)と妻の菜々美容疑者(26)は、和歌山市内にあった自宅で長女の流菜ちゃん(当時2歳)に暴力を振るい、全身打撲による外傷性ショックで死亡させたとして、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されました。
和歌山市によりますと、両親は流菜ちゃんに乳幼児健診を4カ月健診以降受けさせておらず、保健所の職員が2度自宅に訪問しましたが、流菜ちゃんには特に異常は見られなかったということです。
こうした保健所の対応について、和歌山市の尾花正啓市長は適切だったと話しました。
(尾花市長)「未受診の方のフォローをしっかりやっていきたいと思います」
実行犯獲得の中心人物か=ミャンマー拠点詐欺で女逮捕―愛知県警
ミャンマーを拠点とした特殊詐欺事件で、16歳だった少年=詐欺の非行内容で少年院送致=をかけ子の仕事に勧誘して現地に送り込んだとして、愛知県警は29日、職業安定法違反(有害業務紹介)の疑いで、福岡県八女市馬場の無職、松本枝実子容疑者(35)を逮捕した。県警は実行犯の勧誘を専門に行うリクルート集団の中心人物だったとみて調べている。
県警組織犯罪特別捜査課によると、松本容疑者は秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」のグループチャット上で、丸杉龍実被告(32)=同法違反罪などで起訴=らとともに少年を勧誘していたという。 [時事通信社]
佐賀県警DNA鑑定不正 本部長、第三者機関の調査は「必要なし」
佐賀県警科学捜査研究所(科捜研)の職員(当時)によるDNA型鑑定の不正を巡り、県警の福田英之本部長は29日の記者会見で陳謝した上で、第三者機関による調査は必要ないとの認識を改めて示した。また、虚偽有印公文書作成・同行使や証拠隠滅などの容疑で書類送検した元職員について「悪質性が高い」として、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたと明らかにした。一方、日本弁護士連合会(渕上玲子会長)は29日、第三者機関の設置を求める会長声明を出した。
県警が8日に不正を公表後、記者会見を開くのは初めて。福田本部長は県議会の答弁などで、県公安委員会が第三者的立場から県警内部の調査を確認しているとして、第三者機関による調査の必要性を否定していた。
この日の会見でも福田本部長は、調査対象となる資料には「具体的な事件の捜査に関する、個人のプライバシーや捜査手法の詳細など機微な内容を含む」と主張。「法令に基づく守秘義務が課される公安委が(事実関係を)確認されることが、制度的にも実態的にも適切だ」と述べ、外部機関による調査はそぐわないとの見解を繰り返した。
また再発防止策として県警は、分析結果を印字する際などに上司が立ち会う▽鑑定の担当者を2026年度から1人増員▽職員の教養を充実させるため福岡県警科捜研に25年10月から職員を派遣▽他県の幹部職員を一時的に招くことを検討――などを明らかにした。樋口勝馬刑事部長は「幹部による業務管理、チェック機能にも要因があった」と初めて陳謝した。
県警によると、24年10月に元職員が提出した書類の不備が見つかったことから、県警が内部調査を開始。県公安委には、25年1月に初めて説明したという。
県公安委は29日、「11回にわたり詳細な報告を受け、必要な指導をしてきた。県警による再発防止策の確実かつ継続的な履行を確保し、県警が県民からの信頼を得られる組織となるよう、管理を続ける」などとするコメントを発表した。
一方、日弁連は29日、「警察が実施する科学鑑定への信頼を根幹から揺るがすものだ。佐賀のみならず、他の都道府県警でも同様の不正行為が行われていることを強く懸念させる」などとして法務省や最高検、警察庁などに対し、問題の検証のため第三者機関の設置を求める会長声明を出した。
一連の問題では、科捜研の40代の技術職員(8日付で懲戒免職)がDNA型鑑定を巡り、実際にはしていない鑑定を実施したかのように装って報告するなど7年以上にわたり130件の不正行為をしていた。【成松秋穂】
部下とホテルの前橋市長に議会が意見書…説明「信じたい」とする会派も
前橋市の小川晶市長(42)が既婚の男性職員とホテルに行っていた問題で、市議会は29日、各会派の質問や意見を集約した書面を小川市長に提出した。これを受け、小川市長は来月2日、全市議38人に説明する予定だ。
市議会の富田公隆議長と藤江彰副議長が、非公開で小川市長に書面を手渡した。
書面では、最大会派の前橋高志会と第2会派の前橋令明などが市長に高い倫理性を求める政治倫理条例に抵触する可能性を指摘し、現状の説明では市長職の継続を「理解することは到底できない」とした。
公明党は「市民が納得できる回答がない限り」との条件付きで辞職を求めた。
立憲民主党と国民民主党の市議でつくるまえばし市民クラブは、ホテルで仕事や私的な会話をしていたとする小川市長の説明を「信じたい」とし、「任期を全うしていただきたい」と意見した。共産党は26日に辞職勧告決議案を富田議長に提出したが、今回は公用車の使用に関する質問などにとどめた。
富田議長は市長から来月2日の説明の場では質疑にも応じるとの提案があったことを明らかにし、「説明責任の一端を果たす気持ちになってきたと思う」と述べた。
一方、市役所への苦情は続いており、29日午後5時15分現在で計約3500件の苦情や無言電話があったという。市は26日夜から通常の業務時間外にも担当を2人配置し、対応に当たっている。
いじめで14歳の女子中学生が自死、焼津市に7000万円の賠償提訴…授業で被害訴えるプリント提出
2022年に静岡県焼津市立中学校3年の女子生徒(当時14歳)が自殺したのは、学校側がいじめへの対策を怠ったことが原因だとして、両親が29日、市に約7000万円の損害賠償を求めて静岡地裁に提訴した。
訴状などによると、生徒は同年4月、市内の別の中学から転校。同級生から「きもい」と言われたり、作品を破られたりした。道徳の授業では「またいじめにあうかもしれない」などと書いたプリントを提出していた。生徒は同年9月28日に自殺。市教育委員会が設置した第三者委員会は23年6月、いじめがあったと認定する報告書をまとめた。
原告側は、生徒への積極的な声かけを行うとともに、面談などで精神的苦痛の解消や緩和をする注意義務を怠ったと指摘。記者会見した父親(60)は「娘とたくさん話をしたかった。こんな思いをする方が少なくなれば」と語った。
市教委は「訴状が届いておらずコメントできない」としている。
小泉陣営に厳重注意=自民総裁選管「対立あおる」
自民党総裁選で小泉進次郎農林水産相の陣営がインターネット動画配信に「やらせ」コメントの投稿を依頼していた問題を巡り、逢沢一郎総裁選挙管理委員長は29日までに小泉氏の選挙責任者を厳重注意した。投稿例には「ビジネスエセ保守に負けるな」など高市早苗前経済安全保障担当相への中傷と受け取られかねない内容が含まれており、「感情的対立をあおる恐れのある事案」と判断した。厳重注意は他の陣営に対しても別の案件で行われた。 [時事通信社]
林芳正がわずか1年で政治資金1300万を会食に使っていた うなぎ、ステーキ…老舗フグ屋では「芸者さんを呼ぶこともできる」VIP待遇も
「山口はもう、林一色。仕方ない、仕方ないのよ……」
そうつぶやき虚空を見つめるのは、故・安倍晋三元首相の地元後援会副会長だ。今度の総裁選は、保守王国で連綿と続いてきたもう1つのバトルにも、決着がつこうとしている。
3度目の正直で悲願の総理就任を狙う、林芳正官房長官(64)。与党が参院選の公約として掲げた現金2万円の給付案について、9月18日に出演したネット番組で「私だったらやらなかったかもしれない」と発言し、早々に撤回するお騒がせなスタートを切った。
「石破政権ナンバー2でありながら後出しもいいところだと批判を浴びた。林氏は石破氏の退陣を見越し8月中旬には自身のHPもリニューアル。石破路線継承を掲げ『石破票』を取り込もうと目論んでいるが、こうした不義理な姿勢もあってか、支持を広げられていません」(政治部デスク)
出馬表明後、最初の視察先は、赤坂の「ソニー・ミュージックスタジオ」。得意のピアノ演奏を披露した。
「官房長官という立場上、都内を出づらい。とはいえ、物価高対策をアピールしようと、スーパーや子ども食堂を視察する茂木敏充前幹事長に比べ、『公家集団』と言われる出身派閥の宏池会らしさ全開でお高くとまっています」(同前)
お公家な政治活動の一端は、林氏の収支報告書をめくれば、一目瞭然。資金管理団体「林芳正を支える会」の支出に並ぶのは、客単価数万円の高級料亭の数々だ。
例えば、墨田区向島の花街にひっそりと佇む1軒の老舗フグ屋。プールのように巨大な生け簀が売りで「芸者さんを呼ぶこともできます。林先生は、いつも裏口から2階の座敷。VIPですから」(女将)。
この店に2021年だけで約125万円を支出。他の料亭とあわせ“フグ支出”に直近3年間で総額432万円を使っていた。
まだまだある。目黒区の「ビストロ×熟成肉」が売りのステーキ店では1日で36万9000円。更に食事だけで1人2万円、完全予約制の赤坂のうなぎ屋に、1日で22万円(いずれも23年)と続く。
2023年の飲食費は実に1300万円弱。うち900万円超が1件10万円以上の高額店飲食費だった。日中友好議連元会長の肩書も伊達ではなく、中華料理店には直近3年間で250万円超を出費。中には“疑惑”の店名もあった……。
〈 この続き では、警察の捜査対象にもなった“疑惑”の店の正体、妻・裕子氏との夫婦関係、林に屈服した「安倍氏の親族と後継者」などを詳しく報じている。現在配信中の「 週刊文春 電子版 」および発売中の雑誌「週刊文春」で本記事の全文と他の候補者の記事も掲載している〉
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年10月2日号)