1日午前8時ごろ、静岡県裾野市今里の新東名高速道路下り線で、「人が倒れている」と付近を通行した車から110番があった。倒れていたのは成人男性で、病院に搬送されたが全身を強く打っており死亡が確認された。県警高速隊は、現場の状況から男性は車にはねられたとみて、道路交通法違反(ひき逃げ)などの容疑で逃げた車の行方を捜査している。
高速隊によると、近くの路肩に、亡くなった男性が運転していたとみられる大型トラックが停車していた。現場は今里トンネルの入り口手前約300メートルの3車線道路。この事故で、同下り線は、御殿場ジャンクション―長泉沼津インターチェンジ間が通行止めとなった。【照山哲史】
米憲兵隊、那覇の繁華街を単独パトロール 相次ぐ性暴力事件受け
在沖縄米軍の憲兵隊は1日未明、那覇市の繁華街をパトロールし、内規に違反して飲酒している米兵がいないか見て回った。米軍が基地から離れた繁華街をパトロールするのは異例。米兵による性的暴行事件の再発防止策の一環だが、米軍による警察権行使の地理的範囲が広がる恐れもある。
沖縄県内で米兵による性的暴行事件が相次いだことを受け、在日米軍司令部は米兵の行動を規制する内規「リバティー制度」を強化。午前1~5時の基地外での飲酒や酒類提供店への入店などを禁止している。
この日のパトロールは午前1時ごろに始まった。海兵隊や空軍の憲兵ら50人ほどが複数のグループに分かれ、制服姿で、クラブやキャバクラが並ぶ那覇市の松山地区や国際通りを巡回した。街はハロウィーンの仮装をした若者らでにぎわったが、米軍関係者はほとんど見かけなかった。
米軍嘉手納基地(嘉手納町など)のゲートに近い沖縄市の繁華街では今年4月から米憲兵隊と県警、市、地元自治会などが合同パトロールを始め、これまで6回実施した。一方、週末の夜には那覇市の繁華街まで出て飲酒する米兵もおり、米憲兵隊は今回初めて、那覇市でのパトロールも単独で実施。知念覚市長は巡回に理解を示した上で、市民や観光客に不安を与えないよう配慮を求めていた。
県警は「基地外の治安責任は県警が持つ」との立場だが、沖縄市でのパトロールでは憲兵が米兵の身柄を拘束したり、軍法違反の疑いで逮捕したりする事例も相次いでいる。憲兵が基地外で警察権を行使する事態が常態化しないか懸念する声もあり、玉城デニー知事は那覇市でのパトロールの必要性について十分な説明をするよう米軍側に求めている。【比嘉洋】
NHK「未解決事件」関係者「偶然だった」と驚き 1日放送前日に犯人逮捕 急きょ内容に修正も
1999年に名古屋市西区のアパートで住人の主婦高羽奈美子さん=当時(32)=が殺害された事件で、殺人容疑でアルバイト安福久美子容疑者(69)が逮捕されてから一夜明けた1日、同日放送のNHKドキュメンタリー番組「未解決事件」(土曜後10・00)に注目が集まっている。
NHKは当初の予定通り1日午後10時からの「未解決事件」で「逃亡犯へ 遺族からの言葉」と題して事件を取り上げる。もともと、殺害された奈美子さんの夫・高羽悟さんら未解決事件の遺族を取材し、スタジオで心境を述べてもらい、収録済みだった。
前日10月31日の安福容疑者逮捕の一報にNHK内では「放送前日に偶然逮捕されるなんて!」と驚きの声が上がった。テレビ関係者は「名古屋主婦殺害事件の部分については逮捕を受けて急きょ修正を加えた作りになっているようです」と話している。別の関係者は「逃げている犯人逮捕に貢献できたらという思いを込めて作っている番組。今回、犯人を動かすきっかけの一つになれたかは不明だが、今後もこうした番組、報道を大切にすべきだ」と語った。
東北と北陸、大雨警戒=上空に強い寒気―気象庁
気象庁は1日、東北と北陸では3日にかけて大雨に警戒するよう呼び掛けた。上空に強い寒気が入り、大気の不安定な状態が続くため。近畿の日本海側や中国地方を含め、突風や落雷、ひょうにも注意が必要という。
2日午後6時までの24時間予想雨量は、東北と北陸の多い所で60ミリ。その後、3日午後6時までの同雨量は北陸120ミリ、東北60ミリ。
北海道と東北では1日、前線を伴う低気圧が急速に発達しながら北上し、暴風や大雨に見舞われる所があった。
北海道えりも町・襟裳岬では午前9時5分ごろに最大瞬間風速49.1メートル、青森県八戸市では同6時20分すぎに同36.5メートルを観測。福島県富岡町では同1時45分すぎまでの1時間に86.5ミリの猛烈な雨が降り、この地点の観測史上最多記録を更新した。岩手県山田町では同6時40分までの12時間雨量が160.0ミリに上った。 [時事通信社]
高市首相、衆院解散「考える暇ない」=定数削減は真摯に議論
【慶州(韓国)時事】高市早苗首相は1日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の全日程を終え、韓国南東部・慶州で内外記者会見を行った。早期の衆院解散・総選挙について「考えている暇はない」と慎重な考えを表明。「経済対策をはじめ(国民に)約束した政策を実行することがまず重要だ」と語った。
首相は会見で、物価高対策を含む経済対策の策定を急ぐ方針を強調。自民党と日本維新の会が連立政権合意書に明記した衆院の議員定数削減について「各党・各会派で議論していただくべき事柄」だとしつつ、「幅広く真摯(しんし)な議論を展開していく」と述べた。
自民総裁選で再交渉の可能性に言及した日米関税合意に関しては、「首相が代わったとしても政府間の約束は変えるべきではない」と述べ、着実に履行する考えを示した。
APEC首脳宣言について「日本が重視する多くの内容が明記された」と評価。一連の外交日程に触れ「首脳外交を進める基礎固めとなった」とした上で、「日本外交の地平を切り開く歩みを着実に進めることができた」と述べた。
首相は、日本が2031年にAPEC議長国に決定したと説明。「しっかりと準備を進めていく」と語った。 [時事通信社]
26年間現場アパートを借り続け「保存」実った夫 知人の逮捕に困惑
名古屋市西区で1999年、主婦の高羽奈美子さん(当時32歳)が殺害された事件で、愛知県警が今年に入り、殺人容疑で逮捕した同市港区のアルバイト、安福久美子容疑者(69)から任意で複数回、事情を聴いていたことが判明した。DNA型鑑定への協力を拒んでいたが先月ごろに応じ、出頭した際には、高羽さんの殺害への関与をほのめかしたという。
県警は1日、安福容疑者を立ち会わせてアパートの現場検証を実施した。高羽さんの夫、悟さんが「犯人につながるものを失いたくない」として、借り続けてきた部屋だ。悟さんは「希望がかなった」と話す一方で、「自分の関係者だったとは……」と困惑の表情を浮かべた。
事件から26年間、悟さんは転居後もこの部屋を借り続けた。「このために頑張ってきた」とし、「現場の保存」が事件の全容解明につながることを期待した。
安福容疑者については、「おとなしい子との印象」と振り返る。高校時代、バレンタインデーにチョコや手紙をもらったという。卒業後、悟さんが出場する大学の部活動の試合の応援に来たことがあった。ただ、深い付き合いはなく、事件の前年に高校の同窓会で久しぶりに再会。会話の中で「私も結婚した。まだ、バリバリ仕事していて大変」と言っていた。それ以来、会っていないという。
悟さんは「なぜ奈美子だったのか。恨みがあるなら僕を刺せばよかったはずだ。連絡先を交換しておらず、なぜアパートを知っていたのかも分からない」。そして、「まだ分からないことが多いが、自分のせいなら、奈美子に謝らないといけないと思う」と話した。【塚本紘平】
横浜・山下公園海面に上半身遺体=事件、事故両面で捜査―神奈川県警
1日午前10時ごろ、横浜市中区の山下公園を通行中の男性が、「海に死体のようなものが浮いている」と近くにいた警察官に届け出た。神奈川県警横浜水上署によると、公園前に係留されている日本郵船氷川丸近くの海面に上半身だけの遺体が浮いていた。同署は死因や身元の特定を進めるとともに、事件と事故の両面から調べる。
同署によると、遺体は裸であおむけの状態で、近くで所持品などは見つからなかったという。 [時事通信社]
軍事活動拡大に懸念伝達=小泉氏、中国国防相と初会談
【クアラルンプール時事】小泉進次郎防衛相は1日、訪問先のマレーシアで中国の董軍国防相と初めて会談し、中国軍による東シナ海や太平洋での活動活発化に深刻な懸念を伝えた。「日中関係の安全保障は最も難しい分野で、現に数多くの懸案が存在している。率直な議論と意思疎通を粘り強く続けることが必要不可欠だ」と述べた。
会談で両氏は、偶発的な衝突を避けるためのホットライン(専用回線)の適切な運用も含め、防衛当局間の対話の重要性を確認。小泉氏は、5月に発生した中国海警局ヘリコプターによる領空侵犯事案に触れ、沖縄県・尖閣諸島周辺での中国軍の活動に強い懸念を表明した。
小泉氏はこれに先立ち、韓国の安圭伯国防相とも会談。日本の防衛省によると、両氏は北朝鮮の核・ミサイル開発やロシアとの軍事協力の進展に対し、日韓や日米韓で緊密に連携して対処することで一致した。 [時事通信社]
「地面師」2人逮捕 東京・文京区の土地建物巡り 詐欺未遂疑い
東京都文京区にある土地と建物の所有者になりすまし、購入を希望する不動産会社から売買の手付金500万円をだまし取ろうとしたとして、警視庁捜査2課は1日、港区六本木2の職業不詳、石川量英(かずひで)(64)と住所・職業不詳の松本大樹(59)の両容疑者を詐欺未遂と偽造有印公文書行使容疑などで逮捕した。警視庁は、他人の不動産を無断で売却する「地面師」の手口とみて、他にも関与した人物がいないか調べる。
逮捕容疑は2025年6月中旬~8月下旬ごろ、都内の80代女性とその息子が代表の法人が所有する文京区白山にある土地と雑居ビルについて、息子になりすまし、不動産会社代表の男性2人から、土地と建物計10億4500万円の売買契約を締結する手付金として、現金500万円をだまし取ろうとしたとしている。警視庁は2人の認否を明らかにしていない。
警視庁によると、取引の場で、石川容疑者は都内に実在する不動産仲介業者の社員、松本容疑者が80代女性の息子を装い、契約を結ぶ相手の男性2人に偽造した健康保険証や不動産売買契約書の写しを提示。実際の所有者に不動産を売る意思があるという架空の話をして、売買を持ちかけたという。
男性らが、所有者の女性との面会やビルの内見を断られたことを不審に思い、女性本人を訪問。女性から「(売るという)話はしていない」「(松本容疑者の写真は)私の息子ではない」と言われ、うその話だと気づいた。松本容疑者がかたった名前も、女性の息子の実名とは違っていたという。【長屋美乃里】
滋賀で登山客の遭難事故相次ぐ 沢で高齢女性死亡 「道が分からなくなった」110番も
3連休初日の1日、滋賀県内で登山客が遭難する事故が相次いだ。
高島市朽木大野の蛇谷ケ峰の山中では午前9時半ごろ、「山の中で倒れている女性を発見した」と登山客から110番通報があった。消防などが駆け付けると、登山道からそれた山中の沢で、60代以上とみられる女性が意識不明の状態で見つかり、まもなく死亡が確認された。
滋賀県警高島署によると、女性の遺体は目立った外傷はなく、死後数日以上が経過していた。登山靴を履いていたことから、登山中に遭難したとみられ、身元の特定を急いでいる。
また、多賀町大字霊仙の霊仙山では午後4時10分ごろ、大阪府内から登山に訪れていた50代夫婦が「展望台から下がったところで道が分からなくなった」と110番。滋賀県警彦根署は日没のため同日中の救助を断念し、2日朝から捜索する。同署によると、2人は下山中に遭難したとみられ、いずれも意識があり、食料も持っているという。