自民党のデジタル社会推進本部(平井卓也本部長)は4日、7月の参院選でSNSを通じた外国勢力からの介入が指摘されたことを踏まえ、偽・誤情報の収集・分析を担う体制の強化を政府に求める緊急提言を取りまとめた。林芳正官房長官に5日、提出する予定。
提言は「外国勢力による干渉を放置すれば、民主主義の根幹を揺るがす重大かつ緊急の脅威となりかねない」と指摘。同盟国・同志国との情報共有など国際的な連携強化や、SNS事業者に違法・有害情報を確実に削除させるよう図ることなどを盛り込んだ。 [時事通信社]
前岸和田市長、入札情報漏えい疑いで逮捕…女性問題で2度の不信任決議受けて失職
大阪府岸和田市が発注した工事の入札情報を漏らしたとして、大阪地検特捜部は4日、前市長の会社役員、永野耕平容疑者(47)を官製談合防止法違反、公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕した。
発表では、永野容疑者は市長在任中、2021年5月に行われた市発注工事の入札前に、業者の代表取締役に最低制限価格を漏らし、この業者に落札させた疑い。特捜部は「捜査の具体的な内容に関わる」などとして、工事の内容や落札業者について明らかにしなかった。
官製談合防止法は、入札を行う国や自治体の職員が入札に関する秘密情報を漏らしたり、特定の業者が落札しやすいよう便宜を図ったりする行為を禁じている。
特捜部は8月25日、同法違反容疑で永野容疑者宅を捜索していた。同27日、永野容疑者は自宅前で読売新聞の取材に、「今、話せることは何もない」と述べていた。特捜部は押収資料の分析を進めた結果、全容解明には逮捕が不可欠と判断したとみられる。
永野容疑者は大阪府議を経て、18年の岸和田市長選に地域政党・大阪維新の会公認で出馬し、初当選した。しかし、政治活動で関わりがあった女性から性的関係を巡って大阪地裁に提訴され、昨年11月に解決金500万円を支払う条件で和解した。翌12月、維新から離党勧告処分を受けて離党し、市議会から2度の不信任決議を受けて失職。今年4月の市長選に出馬したが大敗していた。
藤浪秀樹副市長は4日夕、市役所で報道陣の取材に応じ、「逮捕は報道で知るまで全く把握しておらず、驚いている。残念だ。市として捜査に協力していきたい」と語った。一方、維新は4日、永野容疑者について、遡って除名処分にすることを決めた。
評論家の紀田順一郎さん死去、90歳…書物論・情報論
書物論、情報論、近代史など多彩なテーマで活躍した評論家の紀田順一郎(きだ・じゅんいちろう、本名・佐藤俊=さとう・たかし)さんが7月15日、致死性不整脈のため死去した。90歳だった。告別式は既に済ませた。
横浜市生まれ。商社勤務の後、28歳で文筆家の道に入り、「日記の虚実」「東京の下層社会」「日本語大博物館」「私の神保町」など多くの著書を発表。1975年からは「世界幻想文学大系」45巻を弟子の荒俣宏さんと10年がかりで編集した。
古書集めをライフワークに博覧強記の本の虫として知られ、本とデジタル技術の可能性にも早くから着目。「第三閲覧室」など古書ミステリー小説も発表した。
2008年、「幻想と怪奇の時代」で日本推理作家協会賞(評論部門)。06年から12年まで、神奈川近代文学館長を務めた。
兵庫県警独身寮の女性部屋に侵入疑い、23歳巡査の男逮捕 就寝中に気配、姿目撃され通報
兵庫県警の独身寮に住む20代女性警察官の部屋に侵入したとして、県警は4日、住居侵入の疑いで、同じ寮に住む県警加古川署地域課巡査、阿佐拓馬容疑者(23)=神戸市=を逮捕した。容疑を認めているという。
逮捕容疑は8月17日午後7時10分ごろ~同45分ごろ、神戸市内の県警独身寮に住む女性警察官の部屋に侵入したとしている。
県警によると、独身寮は5階建てで1~4階が男性専用、5階が女性専用となっている。阿佐容疑者は交番勤務でこの日は非番だった。
女性警察官は休日で部屋で就寝しており、目覚めたときに人の気配を感じて周囲を確認し、玄関から出ていく男の姿を目撃したという。当時部屋は無施錠だったといい、女性警察官から相談を受けた寮母が県警に通報した。女性警察官の目撃情報や防犯カメラ捜査などから阿佐容疑者の関与が浮上。県警は、詳しい状況や動機を調べている。
土山公一監察官室長は「誠に遺憾であり、県民の皆さまにおわび申し上げる。捜査や調査により判明した事実を踏まえ厳正に対処する」とコメントした。
野党も解散可能性を指摘、立民・辻元氏「選択肢は辞任か解散」…国民・玉木氏「首相周辺から前倒しなら解散・総選挙の声」
野党からは石破首相が衆院解散・総選挙に踏み切る可能性を指摘する声が出ている。立憲民主党の辻元清美代表代行は4日、自身のX(旧ツイッター)で「石破さんの選択肢は辞任か解散に限られてきた」との見方を示し、「私は石破さんが割と好きだったので痛々しく見える」と嘆いた。
国民民主党の玉木代表は3日、Xに「(自民党総裁選が)前倒しになれば解散・総選挙という声すら首相周辺から聞こえ始めた」と投稿し、「最終的には総裁選は前倒しにならず、石破総裁、森山幹事長も続投となるのではないか」と予測した。
世田谷女性殺害 容疑者、襲撃30分後に羽田空港に到着 出国狙いか
東京都世田谷区で1日、韓国籍の自営業女性が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された住所・職業不詳、パク・ヨンジュン容疑者(30)=韓国籍=が、事件の約30分後に羽田空港(東京都大田区)に到着していたことが捜査関係者への取材で判明した。現場近くからタクシーで直接空港に移動しており、警視庁は事件への関与が浮上する前に出国しようとしたとみている。
パク容疑者は1日午後1時半ごろ、世田谷区野沢2の事務所入り口付近で、交際相手のバン・ジウォンさん(40)=東京都港区=の首を切り付け、殺害したとして逮捕された。黙秘しているという。
捜査関係者によると、パク容疑者は事件当日の午前7時半過ぎ、宿泊先の港区のホテルを出発し、タクシーで現場の事務所付近に移動。約5時間待ち伏せし、仕事で訪れていた事務所から出てきたバンさんを切り付けたとされる。
その後、国道246号方面に逃走し、近くでタクシーに乗って午後2時ごろに羽田空港第2ターミナルに到着。同3時過ぎに国際線が発着する第3ターミナルに移動したことが防犯カメラの捜査などで明らかになった。同日夜の韓国便を予約しており、出国しようとしたとみられる。同4時50分ごろ、第3ターミナルのトイレ近くで警視庁の捜査員に確保された。
パク容疑者は韓国在住で、8月23日に来日し、当初はバンさんの自宅に滞在した。別れ話がもつれて、同29日にバンさんが都内の交番に「暴力を振るわれた」と相談。バンさんは知人宅に避難していた。
パク容疑者は同30日朝にもバンさんの自宅付近に現れたため、警視庁に帰国を促された。成田空港の保安検査場内まで捜査員に送り届けられたが、引き返したとみられる。
事件前日の同31日にもタクシーで事件現場付近を訪れ、約10分間、うろつく様子が周辺の防犯カメラに映っていた。警視庁は執拗(しつよう)に襲撃の機会をうかがっていたとみている。【菅健吾、朝比奈由佳、松本ゆう雅】
自民総裁選、来月4日投開票浮上=前倒し要求多数の場合―「石破降ろし」、近い議員も
自民党は総裁選前倒しが決まった場合、党員・党友投票を伴う「フルスペック」で行う方向で検討に入った。9月中下旬に告示し、早ければ10月4日に投開票する日程案が浮上している。同党は今月8日に党内の賛否を集約し、前倒し要求が過半数に達すれば、方式と日程を速やかに確定させる方針だ。
自民は党則などで総裁選について、国会議員票(1人1票)と党員・党友票(議員票と同数)で争うと定める。ただ、特に緊急を要する場合は議員と都道府県連代表の投票で決するとしており、近年では安倍晋三元首相の退陣表明を受けた2020年の総裁選が簡略的な方式で行われた。
党幹部は総裁選前倒しが決まった場合の対応について、「解党的出直し」と明記した参院選総括を念頭に「フルスペックにした方がいい」と明言した。フルスペックで行う場合、投票資格を持つ党員らを告示までに確定させる必要があり、別の幹部は準備期間は2週間程度と指摘した。告示日は投開票日の12日前までに設定される。
一方、議員と地方組織からは4日も態度表明が続いた。首相に近い遠藤利明元総務会長や渡海紀三朗前政調会長らベテラン6人は会合を開いた。出席者の一人は「首相が責任を取らないなら前倒しを求めると確認した」と説明した。
遠藤氏はこれに先立ち、国会内で開いた旧谷垣グループの会合で、前倒しを要求する考えを表明。メンバーには個々に判断してほしいと呼び掛けた。
岡山、大分両県連は4日、前倒しを求めない方針を決定。要求見送りを決めたのは福島を含めて計3県連となった。岐阜県連も要求しない方針だ。茨城県連は臨時役員会で前倒しを求める方針を確認した。5日に機関決定する。 [時事通信社]
釧路湿原メガソーラー問題に新展開 白老では森林法の抜け穴? 北海道で深刻化するメガソーラー建設の課題
特別天然記念物のタンチョウなどへの影響が問題視されている、釧路湿原周辺のメガソーラー建設。4日に新たな動きが。
釧路市 中村基明副市長)
「本市における太陽光発電施設の適切な設置及び管理のための必要な手続き等について定めるものであります」
釧路市は、自然環境と共生できない太陽光発電施設の建設を規制する条例案を、市議会に提出しました。
釧路市内の太陽光発電施設は2012年には25カ所でしたが、現在は、およそ600カ所にまで急増。希少生物や自然環境を脅かす施設も増えているため、市は条例制定を進めてきました。
条例案ではタンチョウなど5種類の希少生物を「特定保全種」に指定。この5種類が生息する可能性が高いエリアを「特別保全区域」とし、生息調査や保全対策を事業者に義務付け、従わない場合は建設を許可しないという内容です。
釧路市 鶴間秀典市長)
「条例をしっかり通して、みんなと釧路湿原、釧路全体の自然も含めて守っていきたいと思う」
条例案がこの定例会で可決されれば、来年以降に建設される太陽光発電施設から適用されます。
太陽光発電をめぐる問題は釧路だけではありません。
廣瀬美羽記者)
「住宅街から道路を挟んですぐそばの緑豊かなこの場所で、メガソーラーの建設が予定されています」
北海道・胆振の白老町石山地区。住宅街のそばにある74ヘクタールの土地に、東京とシンガポールの事業者が太陽光発電施設の建設を予定しています。
それぞれの事業者は6月に住民説明会を開きましたが、その後も住民からは建設に反対する声が上がっています。
萩野里町内会メガソーラー反対有志会 伊藤昭さん)
「こんな良いところないですよ、自然豊かで温泉があって動物とも共存できてここに別荘も建てたりみんなそういう感覚ですよ。ここが良くて来ているわけだから何も壊さないでほしい」
伊藤さんが代表を務める有志の会は6月末、周辺住民らから集めた535筆の反対署名を町長に提出。その後、インターネット上でも反対署名を募り、現在およそ4万筆が全国から集まっています。
その石山地区から5キロほど離れた竹浦地区でも別の計画が持ち上がっています。
NPO法人北海道自伐型林業推進協議会 大西潤二代表理事)
「このあたり全体ですね。ここから奥に向かって約100ヘクタール皆伐しています」
もともと東京の会社が所有していたこの土地は、木を売るための伐採地として5年ほど前、およそ100ヘクタールの木がすべて切られました。その後、この土地を買収した岡山県の会社がメガソーラー建設を計画していますが、白老町で林業に携わる大西さんは疑問を感じています。
NPO法人北海道自伐型林業推進協議会 大西潤二代表理事)
「伐採後、5年を経過したらいわゆる造林ですね。植林するという義務が発生してくる。そのタイミングで土地所有者から太陽光の会社に用地転用の相談があった。すなわちこれは植林義務逃れ、造林義務逃れじゃないかと」
森林法では天然林を伐採した場合、伐採開始から5年で新たに木を植えることが義務付けられていますが、太陽光発電施設の開発許可がある場合は造林の義務を免れることができます。大西さんはこの法律が、造林逃れを目的とした太陽光発電施設が増えるきっかけになっているのではないかと指摘します。
NPO法人北海道自伐型林業推進協議会 大西潤二代表理事)
「こういうことが横行すると土地所有者が皆伐した後に負担するリスクを避けるために、太陽光事業に転がってしまうとそういうことが横行してしまうと私は危惧しています」。
白老町で相次ぐ太陽光発電をめぐる問題。住民らの声に対し、町長は。
白老町 大塩英男町長コメント)
「町内におけるメガソーラー建設に対して、反対の声があることは、町としてもしっかりと受け止めているところであります。事業者に対し、住民の不安や疑問に誠実に対応するよう、強く求めていきたいと考えております。」
夜景デート誘われ…待っていたのは暴力団員 強盗傷人疑い6人逮捕
接客してくれた「夜の蝶(ちょう)」に夜景デートに誘われたら、待っていたのは暴力団員だった――。福岡県久留米市の夜景スポット「グライダー山」に向かう道中などで暴行を加えて現金を奪ったとして、県警は4日までに、同市津福本町、指定暴力団「道仁会」系組幹部、柳川和樹被告(52)=別の強要罪で起訴=や筑後市一条、キャバクラ店従業員、内野莉衣那容疑者(21)ら男女計6人を強盗傷人容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、柳川容疑者ら6人は共謀して、5月8日午後9時半~9日午前0時25分ごろ、久留米市御井町の山道や佐賀県上峰町の路上で、県内の塗装業の男性(35)の顔面や腹部を殴った後、千枚通しで太ももを複数回刺すなどの暴行を加えてスマートフォンや現金3万円を奪うなどしたとしている。男性は歯が折れるなど約2カ月のけがをした。県警は認否を明らかにしていない。
県警によると、男性は約1年間、キャバクラに通い、内野容疑者を指名していたとみられる。そんな中、「夜景を見に行こう」と誘われ、案内通りに車で向かう道中で柳川容疑者の配下組員らが待ち伏せしていたという。男性は暴行を受けたため逃げようとしたが、車のトランクに入れられて移動後、再び暴行を受けた。男性が5月12日、久留米署に相談して発覚した。
埼玉・八潮の道路陥没 原因は「硫化水素」 下水道管が腐食か
埼玉県八潮市で1月に県道が陥没しトラックが転落した事故で、原因調査を進めている県の第三者委員会(委員長=藤野陽三・城西大学長)は4日、硫化水素によって下水道管が腐食したことが陥没の原因とする中間とりまとめを公表した。破損した下水道管の隙間(すきま)に土砂が入り込むことで地中に空洞ができ、陥没に至った可能性が高いとしている。
委員会によると、現場から回収した下水道管は、防水などが目的の内側コンクリートがほぼ欠損し、地中と接する外側コンクリートがむき出しの状態だった。計225ミリの厚さだった管は110ミリまで薄くなり、残った部分も7ミリの深さまで酸化硫黄が浸透していた。現場の下水道には段差があるため、水流がかき混ぜられて硫化水素が発生しやすい状況だったという。
土砂が入り込んだのは、劣化した下水道管の接続部分などの可能性が高く、その後に空洞が少しずつ地面まで達して道路が陥没したか、先に下水道管が崩壊して陥没を引き起こしたとみられるが、どちらかは特定できなかったとしている。
現場の下水道管は直径4・75メートルで、地上から約10メートル下に埋められ、2021年度の県の調査ではすぐに補修が必要な状況ではないと判断されていた。当時の判断の妥当性は最終報告に盛り込まれる方針。
事故は1月28日に発生し、男性トラック運転手(当時74歳)が転落。2次災害発生の恐れなどから捜索活動は難航し、男性の遺体は発生から3カ月あまりたってから地上に搬出された。【鷲頭彰子、増田博樹】