日本維新の会の藤田文武共同代表は4日、国会内で記者会見し、公設第1秘書が代表を務める会社に2000万円超を支出していた問題について説明した。藤田氏は「法的には適正だ」と改めて訴え、共同代表を辞任する考えはないと強調。維新の吉村洋文代表(大阪府知事)も藤田氏の更迭を否定した。
2日付の共産党機関紙「しんぶん赤旗日曜版」は、藤田氏側から2017~24年に秘書の会社に「機関紙ビラ印刷費」などの名目で計約2100万円が支払われ、うち約1965万円の原資は公金だったと報道。秘書は同社から年720万円の報酬を受け取っていたと指摘し、「身内への税金還流」と問題視している。
藤田氏は会見で「当該企業や秘書から私が寄付を受け取った事実は一度もない」と自身への還流を否定。同社への発注について、政治活動への知見などの点で「信頼できる発注先」だったと強調しつつ、「構図が誤解や疑念を招くとの批判を真摯(しんし)に受け止める」と述べ、今後は発注しないと重ねて理解を求めた。
吉村氏も4日、府庁で記者団に対し「実態のある取引だ」と藤田氏を擁護。共同代表続投に問題はないか問われ、「辞めるとか、そういう問題ではない」と語った。秘書が代表の会社に対する支出を党の内規で禁止する方針も明らかにした。
一方、共産の小池晃書記局長は国会内で記者団に対し「開き直りに終始し、説得力がなかった」と藤田氏の説明を批判した。 [時事通信社]
被害者の夫が通う大学まで会いに来たことも… 名古屋・西区主婦殺害事件で逮捕された安福久美子容疑者(69)交際を断ると「しくしく泣かれて…」
26年前、名古屋市西区で女性が殺害された事件。逮捕された安福久美子容疑者(69)は、別々の大学に進学した後も被害者の夫に好意を寄せていました。
職場で出会った2人が結婚したのは事件の4年前でした。2人の間に生まれた息子を抱く高羽奈美子さん。この映像が撮影された約半年後、刃物で刺され殺害されました。
現場は名古屋市西区の自宅アパート。土曜日の白昼に起きた事件でした。当時2歳の息子・航平さんを残し、命を絶たれた高羽さん。2年間だけ綴られた育児日記は、喜びであふれていました。
(育児日記の内容) 「なんて愛嬌のある子なんでしょ。超プリティ」 「乳離れ…昼間はほとんど飲まず。ちと悲しい」
未解決のまま月日は流れ…
幸せな日常を奪った犯人は一体、誰なのか。わからないまま月日は流れていきました。事件発生から10年経った2009年。小学6年生になった息子・航平さんは、仏壇の前で…
(航平さん 当時小学6年 2009年) 「『元気だよ』って言った。ちょっと長く手を合わせた」
(奈美子さんの夫 悟さん 2009年) 「もし犯人が僕とか航平に対する恨みで奈美子を殺したとしたら『決してそんなことでは目的は達せられない』とアピールしたいと思った」
悟さんは当時15年だった殺人事件の時効撤廃を求める運動にも参加。そして事件から11年後の2010年、殺人事件の時効は撤廃されたのです。
払い続けた家賃は“2200万円超”
事件現場の部屋はずっとあの日のまま。悟さんは事件後転居しましたが、現場のアパートの家賃は払い続けていました。理由は犯人が捕まった際、現場検証を行うため。
事件から四半世紀が過ぎ、悟さんが毎年支払い続けた家賃の総額は2200万円を超えていました。
(悟さん 2019年) 「これが犯人の血なんですね」
玄関に残されていたのは犯人の血の跡。警察が鑑定した結果、血液型はB型で目撃情報などから当時40代くらい、現在60代から70代くらいの女とみられていました。
事件は急展開…10月30日に1人で出頭
そして10月31日。
(愛知県警の会見) 「発生から約26年の時を経て、被疑者を殺人罪で通常逮捕しました」
警察は名古屋市港区のアルバイト・安福久美子容疑者(69)を逮捕しました。
安福容疑者は10月30日の午後、警察に1人で出頭。現場に残された血痕とDNA型が一致したため、逮捕に至りました。
安福容疑者は当初、警察にDNAの提出を拒否していましたが、出頭の直前にようやく応じ、これが逮捕の決め手になりましたが、こんな供述も。
「ことし8月に警察が来て、捕まってしまうことを覚悟した。被害者に対して申し訳ない」
「喫茶店でしくしく泣かれて…」
安福容疑者は悟さんと高校時代の同級生で、悟さんは好意を寄せられていたといいます。
(悟さん) 「だからびっくりした。彼女(安福容疑者)が犯人だと聞いて。『何で?』と思いました」
2人は別の大学に進学しましたが、安福容疑者は悟さんが通っていた愛知県豊橋市の大学に来たこともあったといいます。
(悟さん) 「女性(安福容疑者)が1人ぽつんと(部活の)練習が終わるのを待っていて。『付き合ってほしい』みたいな依頼だったと思うんですけど『ここじゃあれだから』と喫茶店に行ったと思うんですね。喫茶店で(安福容疑者に)しくしく泣かれて」
悟さんは高校時代と同じくこの時も交際を断っていて、それから約20年後の1999年6月に行われた、高校の部活のOB会で再会します。
(悟さん) 「結婚していてバリバリ仕事頑張っていると、自分でアピールするくらいだから(印象が)すごく変わったなって」
部屋の包丁が使われた形跡はなく…容疑者が持ち込んだか
OB会から5か月後、名古屋市西区のアパートで事件が起きます。
当時2歳の息子と部屋にいた高羽奈美子さんは、安福容疑者とは面識がなかったとみられ、首などを刃物で刺され殺害されました。
アパートの部屋の包丁が使われた形跡はなく、警察は安福容疑者が刃物を持ち込んだとみています。
事件が起きたのは土曜日の白昼。当時、部屋の机に食べかけのみかんやカップ麺が残されていて、高羽さんがきちょうめんな性格だったことから、警察は来客を予期していない状況で突然襲われたとみて調べています。
家族第一の夫「返してほしい」実刑判決受け遺族が会見 首都高6人死傷事故
首都高速道路でトラックを追突させ、6人を死傷させた被告に4日、実刑判決が言い渡されたことを受け、事故の遺族らが東京・霞が関の司法記者クラブで会見した。遺族らは判決に一定の理解を示しつつも、「主人を返してほしい」と今も癒えぬ悲しみや被告に対する怒りを語った。
事故で亡くなった杉平裕紀さん=当時(42)=の妻、智里さんは判決を受け、「満足という言葉は一切言うつもりもないし、思ってもいない」と前置きしつつ「私たちが頑張ったことが伝わった、形になったかな」と口にした。
智里さんによると、裕紀さんは息子と娘のお弁当を毎朝早起きして作ったり、休みの日は家族との時間に充てたりと、家族のことを考え、一緒に過ごす時間を大切にしてくれる人だった。家族旅行では運転前に仮眠を取ってから家族を車に乗せるなど、安全運転には特に気を付けていたという。
対照的に、風邪の症状や睡眠不足がある中で運転して事故を起こした降籏紗京被告に対し、智里さんは「ただただ主人を返してほしい。それができない中で求めるものはない」と収まらない怒りを語る。
「主人が返ってこない中、苦しみが変わることはない」としながらも、大川隆男裁判長が判決言い渡しの後、「遺族の深い悲しみと怒りの陳述を何度も思い出して心に刻み、逃げることなく考え続けてほしい」と説諭したことに言及。「私たちの気持ちを言ってくれて心を打たれた」とも明かし、「同じような遺族の方々が苦しい思いをしないように、今回の判決をもって(社会を)少しずつ変えていけたらいいなと思う」と話した。
亡くなった船本宏史さん=当時(54)=の妻、恵津子さんは「どんな判決が出ようと主人は帰ってこない。今日が終わりではなく、私たちの苦しみは一生続く」と涙ながらに語った。また、全てのドライバーに対し、「ハンドルを握った時点で守らないといけない人がいることを考えて交通ルールを守ってほしい」と訴えた。(弓場珠希)
社民、新垣氏離党届は「無効」
社民党は4日、新垣邦男衆院議員が福島瑞穂党首宛てに郵送した離党届について「無効だ」とする談話を発表した。党規約では離党届は所属する党沖縄県連合に提出しなければならないが、「その手続きがなされていない」としている。5日の常任幹事会で新垣氏の扱いを協議する見通し。
新垣氏は2日の記者会見で、離党の意向を明らかにし、参院議員の福島党首に衆院選へのくら替え出馬を求めたものの、受け入れられなかったことを理由に挙げた。談話は「党首が衆院選に出馬しないから離党するというのはあまりに飛躍であり、真意が全く理解できない」と批判した。 [時事通信社]
警察官によるクマ駆除、11月中旬から開始へ 警察庁が秋田で聞き取り
警察官によるライフル銃を使ったクマの駆除に向けて、警察庁は4日、クマによる人的被害が深刻な秋田県に担当者を派遣し、県と県警から対応状況や課題の聞き取りを始めた。他県からの部隊の派遣も含めて、11月中旬から対応できるよう準備を進める方針。
県警本部での聞き取りの後、警察庁の保坂啓介・保安課長が報道陣の取材に応じ、現地のクマの状況について「非常事態だと強く印象を受けた。緊急性が高いと考えている」と述べた。県側からは「県民の安心安全の大きな脅威になっている」と説明されたという。
この日は、クマの出没状況や県と県警の連携状況を確認し、市町村長の判断で発砲できる「緊急銃猟」での対応が難しい場合などで警察が補完的に何ができるか話し合った。意見交換の前には、仙北市で緊急銃猟の現場を視察した。
警察官のライフル銃での駆除は、緊急時の措置を定めた警察官職務執行法に基づいて実施する。警察庁は今後、クマの生態や急所の把握を進め、駆除にあたる警察官は他県からの派遣を含めてどのぐらい必要なのかなどを検討していく。
また石原宏高環境相は4日の閣議後記者会見で、警察官による駆除について「ハンターの高齢化が進み、将来の人口減少を考えると、警察組織でそうしたことを行ってもらうとよいのでは」と述べた。【工藤哲、深津誠、大野友嘉子】
金塊7220万円分だまし取られる 「口座がマネロンに…」80代男性被害 札幌
【速報】金塊3.5キロ7220万円分奪われる詐欺 警察官名乗る男ら「全財産を調べる」 札幌市
7000万を超える金塊がだまし取られました。
きっかけは警察官や検察官を名乗る男からの電話でした。
札幌市西区の80代の男性は今年9月、“警察官を名乗る男”から「口座がマネロンに使われています」などとウソの電話があり、その後“検察官を名乗る男”から「無実を証明するためにあなたの全財産を調べなければならない。金を購入してもらいます」と指示され、金塊を購入しました。
男性は3回にわたって、3.5キロの金塊・7220万円分を自宅前に置き、 だまし取られたということです。
証拠品が残っている可能性…26年前に名古屋の主婦が殺害された事件 殺人の容疑で69歳女の自宅を家宅捜索
26年前に名古屋市西区の主婦が殺害された事件で、警察は2日、殺人の疑いで逮捕された女の自宅を家宅捜索しました。 港区東海通のアルバイト・安福久美子容疑者(69)は、1999年11月、西区稲生町のアパートで主婦の高羽奈美子さん(当時32)の首を刃物で複数回刺すなどして殺害した疑いで2日朝に送検されました。 (リポート) 「午後1時40分です、警察が安福容疑者の自宅に捜査員が入っていきます、これから捜索が行われます」 警察は犯行を裏付ける証拠品が残っている可能性があるとして、2日午後、殺人の容疑で安福容疑者の自宅を家宅捜索しました。 安福容疑者は奈美子さんと面識はなかったとみられ、警察は押収した資料の分析を進めて、犯行の経緯などを詳しく調べる方針です。
付け焼刃の「おこめ券」に朝令暮改のコメ政策。高市政権の農政の転換は正しいのか? 「財政の壁」を乗り越え、今こそ農業に積極財政を
「令和の米騒動」は一過性の出来事ではない。緊縮財政のもと農業予算が削減され続けてきた農政の末路である。東京大学大学院特任教授(食の安全保障)の鈴木宣弘さんは 『令和の米騒動 食糧敗戦はなぜ起きたか?』 (文春新書)で分析する。いまこそ「農業にこそ積極財政」を。「財政の壁」を超えられるかどうかが、日本の未来を左右しそうだ。 果たして高市新政権下で日本の食をめぐる政策は良い方向に向かうのか? 「おこめ券」配布の是非は?
「財政の壁」を乗り越える 今こそ「農業にこそ積極財政」を
高市新総理は以前から「食料自給率100%を目指す」と宣言していた。すぐに達成できるかと言えば実現性の乏しい目標ではあるが、その方向性と意欲は賛同できる。令和の米騒動で多くの人が実感したように、食の安全保障は命に関わる一大事だからだ。
また、「積極財政」を掲げていることも評価される。緊縮財政のもと、米国からの要請に対応した多大な支出を埋め合わせるために、農業予算は長らく歳出削減の標的にされてきた。今度こそ、「農業にこそ積極財政」を実現できるか。まさに正念場だろう。自民党の「積極財政議員連盟」リーダーの城内実議員が引き続き入閣されているのも期待したいところだ。
植物工場で食料自給率向上?
しかし、どうやって食料自給率を上げていくのか具体的な方策について問われ、総理から第一に挙げられるのは植物工場だ。これでは、現場の実態をよく把握しているとは言い難い。
屋内で生育環境を人工的に制御しながら野菜などを栽培する植物工場は、初期投資もランニングコスト(特にエネルギーコスト)も高く、採算ベースに乗っているものはベビーリーフ(葉丈10~15cm程度で収穫した幼葉の総称)などかなり少ない事例だと関係者は口を揃えて言う。土壌からの微量栄養素に欠けるという問題はさておいても、植物工場で食料自給率が大幅に向上できるという発想は現実離れしている。
しかも、外国のお客様に饗するのは自国の自慢料理が当然なのに、訪日したトランプ大統領に米国産米と米国産牛肉を出すのはおもてなしではない。日本の国産米と和牛のレベルの高さを実感してもらうのが自給率向上の観点からも当然ではないか。
朝令暮改の農政では再び米騒動が起きかねない
また、コメ政策については、石破政権では増産の方向性が示されたのが、あっという間に覆されて、来年は減産の方向性が示された。高市総理の所信表明にもあった「需要に応じた生産」が何よりも原則だとの主張はわかるが、米騒動の原因を顧みてほしい。
『令和の米騒動 食糧敗戦はなぜ起きたか?』(文春新書)で詳述したように、米騒動が起きた背景には、需給調整を減反でギリギリに行おうとして消費の変化と猛暑の影響に対応できなかったという事情がある。消費の変化はトレンドで単純に予測するのは困難なことも判明した。不確かな需要予測に合わせて生産を絞り込もうと「再生協議会」ルートで全国に指示すると、生産現場の疲弊と猛暑の影響で生産が減りすぎてしまう(再生協議会とはコメ需給の見通しをもとに示される「生産の目安」(適正生産量)を県、市町村、農協などを通じて農家まで周知する組織)。
迷走するコメ政策 わずか数か月で増産から減産の理不尽
この反省なしに、また生産を絞り込んだら元の木阿弥である。米騒動が再燃しかねない。いま必要なのは、農家が安心して増産できるセーフティーネット策を明確にしたうえで、需給にゆとりができるように生産を確保することではないだろうか。
生産者のコストに見合う価格を市場価格が下回ったら、その差額を直接支払いする政策を導入すれば、消費者は安く買えて、農家は所得が確保できる。「価格にコミット(関与)しない」政策というのは、まさに、こういう政策だ。しかし、この直接支払いには、少なく見積もっても5千億円以上の予算が必要になる。農業予算を絞り込もうとしている財政当局がウンと言うわけがない。
「価格に関与しない」の論理矛盾
増産で価格を引き下げて消費者を助けると生産者への直接支払いが必要になり、それは財政制約で不可能である。そこで、生産を抑制して価格はできるだけ下がらないようにして、消費者には「おこめ券」の配布という愚策が登場した。
そもそも、「価格に関与しない」と言いながら生産を抑制したら、それはまさに価格に関与していることになるということが理解されていないようである。下がらないコメ価格に対して何らかの手当てをする姿勢を消費者に示す必要がある。そこで「おこめ券」を配布するという付け焼刃の対策が出された。仕組みの作り方によるが、このほうが財政負担は少なく済むだろう。
しかし、これが需給と価格の安定につながる根本的解決策では到底ないことは明らかだ。「おこめ券」の配布によって消費者のコメ購入が増えれば、むしろ、「おこめ券」にはコメ価格自体を上昇させる効果があると思われる。
米騒動の教訓から学べ 備蓄を減らす国に未来はない
農業とはそもそも豊凶変動が大きい営みなので、生産で調整しようとしても限界がある。猛暑の影響も強まる中ではなおさらだ。見込んだ収量が確保できるとは限らない。変動要因はますます強まっている。これまで農家も農協もよく頑張ったが、これからは生産調整でなく出口で調整する仕組みの強化が不可欠だ。
1つは備蓄用のコメや国内外の援助用のコメについて政府買上げ制度を構築することだ。買上げと放出のルールを明確にして需給の調整弁とする。さらに、輸入小麦のパンや麺をコメで代替し、飼料用の輸入トウモロコシもコメで代替し、コメ油で輸入の油脂類も代替するといったコメの需要創出に財政出動することだ。主食としてのコメ消費の他に、様々な出口が考えられるだろう。
しかし、備蓄米について指摘しておきたいのは、政府が掲げる100万トン程度という数字は日本国内のコメ消費の1.5カ月分でしかなく、いざというときにどれだけの期間、子ども達の命を守れるかと考えたら少なすぎるということだ。命に直結する問題であるからこそ、備蓄米を増やすのは安全保障のコストとして負担されるべきと考えられる。ところが逆に、予算をかけたくないから政府備蓄米を減らす方向での検討に入っている。
「朝令暮改」とこのような逆行政策では米騒動は解決できない。しかも、コメの高価格が続くと、輸入米がさらに増加して市場を圧迫し、稲作農家の廃業を加速してしまいかねない。「あと5年以内にここでコメ作る人はいなくなる。この集落は人が住めなくなってくる」との懸念が全国各地で聞かれる現実を直視してほしい。
ピントのずれた植物工場や「おこめ券」ではなく、安心してコメを増産できるセーフティーネットの整備、そして備蓄米を含む政府在庫の買い入れ・放出ルールを明確化した運用こそが求められるのではないだろうか。需給と価格を安定化させ、農家と消費者の双方を守る政策が待たれる。
鈴木憲和農水大臣は、職員への訓示で、「財務の壁を乗り越えよう。全責任は私が負います」と発言した。ぜひ、有言実行に期待したいところである。
(鈴木 宣弘/文春新書)
「関門海峡突破させるな」クマの生息域拡大に警戒の声 九州で絶滅も山口県で多数の目撃
東北など東日本を中心にクマによる人身被害が相次ぐ中、九州にクマがいないことが話題になっている。九州では昭和62年にツキノワグマが捕獲されたのが最後で、環境省が平成24年に絶滅を宣言した。ただ、今年は海峡を挟んで山口県でも多数の目撃情報があることから、九州に移動する可能性を巡ってさまざまな声が飛び交う。一方、生息数がわずかな四国では生物多様性の観点から保護活動が行われており、クマとの向き合い方は地方によって大きく異なっている。
固有は昭和32年が「最後」
九州は東北と同様に深い山が広がり、熊本県もあることから、クマがいる印象を持たれるが、実は「森」の環境は大きく異なる。
クマの生態に詳しい森林総合研究所東北支所の大西尚樹・動物生態遺伝チーム長によると、東北はクマが好む実がなる広葉樹林帯が広がるのに対し、九州は明治期に木材需要の増加で山林が広く伐採され、現在は人工林が多い。広葉樹が減少した時期にクマの生息域が狭まり、繁殖相手がいなくなったことで数が減少したとみられるという。
九州は60万~40万年前、陸続きだった朝鮮半島から最初にクマが渡ってきたとされ、かつては広く生息していたが、記録によると、明治から昭和初期に捕獲されたツキノワグマは46頭。昭和16年にオスが捕獲され、32年に子グマの死骸が発見されて以降は目撃が途絶えた。62年に大分県で発見されたオスも、同研究所などの遺伝子解析で、福井県から岐阜県に分布するタイプと判明した。本州から持ち込まれた可能性があり、九州固有のタイプが半世紀以上確認されていないとして、環境省が平成24年に絶滅を宣言した。
大西氏は「ツキノワグマが主に生活するのは広葉樹林の森で、東北は広く残ったため絶対数が多い。九州は山林伐採でクマなど森林に依存した動物が減り、繁殖相手の不在で数が回復できなくなった」と分析する。クマが希少生物となったことで明治以降は狩猟者の間で「クマを撃つと7代たたられる」ともいわれたといい、宮崎県にはクマ塚と呼ばれる供養墓も残る。
今年度は目撃200件
一方、海峡を挟んだ山口県では、今年度のクマの目撃件数はすでに200件に上る。東北などでの人身被害を受け、SNSでは「関門海峡を突破させるな」などの声が上がり、クマが海を渡る可能性について取り上げる報道も目立つ。
関門海峡は最も狭い所で約650メートルで、大西氏は「距離的には泳げるが、潮の流れを考えると難しいだろう」との見方を示す。しかし山口県内でクマの密度が高くなり、オスのクマに新天地を求めるモチベーションが出れば泳ぐこともあり得るとし、「5年後はないが、50年後はあるかもしれない」と指摘する。
山口県農林総合技術センターによると、同県内の目撃情報はこれまで東部が中心だったが、3年ほど前から西部にも相次ぎ、イノシシのわなにはまって捕獲されるケースもあった。河川に沿って移動している可能性があり、同センターの担当者は「捕獲されるのはオスで、東から移動したもののメスもおらず、元の場所にも戻れず動き回っている印象だ」と語る。クマに対する対処法を知らない住民も多いことから県は警戒を強め、住民が登山イベントを中止する動きも出ているという。
四国では保護対象に
九州と海を隔てた四国では徳島県と高知県にまたがる剣山系とその周辺に生息するが、NPO法人「四国自然史科学研究センター」(高知県)によると、昨年度確認されたツキノワグマはわずか26頭。数百~数千頭が目撃される東日本と大きく異なり、環境省レッドリストで「絶滅の恐れのある地域個体群」とされている。
四国のツキノワグマはアジア大陸の中でも古い系統を持つ希少な個体群で、独自の進化を遂げてきたとみられている。九州に続き四国でも絶滅すれば、多様な生物の一つが喪失することになり、同センターは関係機関と連携し、クマの保護と住民の暮らしを守るという課題に取り組んでいる。
山田孝樹センター長は「住民がクマに対する知識を習得し、誘引物の管理を徹底することが重要だ」と強調。「近年の状況を受けてクマに恐怖を抱く人も多いが、しっかりと対策することが、被害を出さずに共存することにつながる」と話している。(一居真由子)
パークゴルフ場に向かう途中 川に車転落 男性死亡 北海道興部町
興部町できのう、川に転落したトラックが見つかりました。
車内からは男性が発見され、その場で死亡が確認されました。
トラックが転落していたのは興部町の興部川できのう午前6時半ごろ、河川敷のパークゴルフ場の関係者が発見しました。
車内からは町内に住む打田享さん75歳が見つかりましたがその場で死亡が確認されました。
打田さんはおととい、パークゴルフ場に向かう途中で行方不明になっていました。
川は大雨の影響で水位が上がっていたということです。