会社の売り上げを水増ししたなどとして、東京地検特捜部は9日、人工知能(AI)技術を利用したサービスを開発する「オルツ」の元社長、米倉千貴容疑者(48)ら4人を金融商品取引法違反(粉飾決算)容疑で逮捕した。特捜部は9日午後、東京都港区にあるオルツ本社に家宅捜索に入った。
オルツは、会議の内容を自動でまとめるサービス「AI GIJIROKU(議事録)」を主力商品にして急成長。東証グロース市場に上場していたが、粉飾決算の疑惑が表面化して8月に上場廃止となっている。
逮捕容疑は、2024年12月期の有価証券報告書で、実際には約10億9000万円だった売上高を約60億5700万円と虚偽の記載をし、関東財務局に提出したとしている。
オルツが25年7月に公表した第三者委員会の調査報告書によると、売上高の水増しは複数の会社間で取引をしたように装ってオルツに還流させる「循環取引」という手口で、21年から実施された。21年12月期から4年間の売上高計約137億円の約86%に当たる計約119億円が架空で、第三者委はこうした不正な会計処理は米倉容疑者ら当時の経営陣が主導したと認定した。【岩本桜、五十嵐隆浩、佐藤緑平、北村秀徳】
戦後80年の首相「見解」発表、自民党内でせめぎ合い…石破首相は意欲・新執行部は懸念
戦後80年に合わせた石破首相の見解発表を巡り、自民党内でせめぎ合いが続いている。首相は退任前に「メッセージ」として発表することに意欲をみせるが、高市総裁ら新執行部や保守系議員からは中止を求める声が出ている。
首相は8日、北岡伸一・東大名誉教授と首相官邸で面会し、見解を巡って意見交換した。北岡氏は、2015年に閣議決定された安倍晋三首相(当時)の「戦後70年談話」を検討した有識者会議の座長代理を務めた経緯がある。
北岡氏は面会後、記者団に「首相は『なんで戦争になったのか』ということに強い関心を持っている」と説明。先の大戦が開戦に至るまでの経緯は過去の談話であまり言及されていないと指摘し、「(見解は)70年談話を上書きするものにはならない」と述べた。
これに対し、保守派がそろう新執行部の一人は「発表されれば、党の立場と誤解されないよう『単なる一衆院議員の意見でしかない』との見解を出す」とけん制する。歴史認識に踏み込まない内容であっても、中国や韓国の歴史戦に利用される可能性があるとの懸念があり、見解の発表は必要ないとの声が大勢だ。高市氏は総裁選期間中、「70年談話以上のメッセージは必要ない」と明言していた。
自民保守系議員による「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」は8日、見解発表を見合わせるよう求める文書を公表した。代表を務める青山繁晴参院議員によると、首相側は文書の受け取りを拒否したという。
八丈島に一時大雨特別警報=台風22号、伊豆諸島東方へ―23号は11日沖縄・奄美接近か
非常に強い台風22号は9日午前5時ごろに伊豆諸島・青ケ島(東京都青ケ島村)付近を通過し、同日午後は東方海上へ遠ざかった。同諸島南部では早朝の最接近時に線状降水帯が発生し、猛烈な風雨となった。気象庁は午前6時20分に八丈島(八丈町)に大雨特別警報を発表し、午後2時半に警報に切り替えた。
伊豆諸島の大島(大島町)以外の7町村では8日から暴風と波浪の特別警報が継続していたが、9日午前11時45分にそれぞれ強風注意報と波浪警報に切り替えられた。
八丈島には記録的短時間大雨情報が相次いで出され、午前6時ごろまでの1時間雨量は92.0ミリを観測。同10時半までの12時間雨量は349.0ミリとなり、この地点の統計史上最多記録を更新した。同5時25分ごろには最大瞬間風速54.7メートルを観測した。
一方、台風23号は奄美大島から南東に離れた海上を時速25キロで北西へ進んだ。11日から12日にかけて同島や沖縄本島、九州南部に接近する恐れがあり、13日は東日本の南方海上を東へ進む可能性が高い。気象庁は奄美地方と九州南部では暴風や高波に警戒し、大雨に注意するよう呼び掛けている。
23号の9日午後3時の中心気圧は1000ヘクトパスカル、最大風速20メートル。半径220キロ以内が風速15メートル以上の強風域。 [時事通信社]
民泊に2人組が侵入、客殴り逃走 強盗致傷で行方追う 千葉・松戸
9日午前1時15分ごろ、千葉県松戸市松戸の民泊施設の1室に2人組の男が押し入り、宿泊客のマレーシア国籍の男性(32)の頭などを殴った。2人組は、男性の現金数万円やスマートフォンを奪い、逃走した。
松戸署によると、現場はJR松戸駅から400メートル南にある4階建てマンション(全12室)の1室。この部屋を含めて全体の8割が、客を宿泊させる「民泊」として提供されていたという。
宿泊客の男性は3階にある部屋に1人でいたところ、突然2人組がドアから押し入り、ハンマーのようなもので頭などを数発殴ってきたと話しているという。男性は頭に打撲などの軽傷を負った。2人組は台湾人を名乗っていたといい、面識はなかったとみられる。男性から連絡を受けた知人が松戸署に来署し、発覚した。
マンションの各フロアには誰でも立ち入れる状態だった。松戸署は強盗致傷事件として2人組の行方を追っている。【林帆南】
受刑者護送中のマイクロバス、北陸道走行中に全焼…今年3月に納車され7月の点検でも異常なし
8日午前10時40分頃、富山県砺波市苗加の北陸道下り線で、受刑者を護送中の名古屋刑務所のマイクロバス1台から出火、約50分後に消し止められたが、全焼した。けが人はいなかった。
同刑務所や県警高速隊によると、バスは受刑者1人を同刑務所(愛知県みよし市)から富山刑務所(富山市)に護送していた。
火災の現場は片側2車線で、砺波インターチェンジ(IC)から西に約1キロ。運転席付近から煙が上がっていることに、運転していた60歳代男性が気づいて路肩に停車した。受刑者や男性、職員計6人全員が車外に避難した後に火が出て、バス全体に燃え広がったという。同隊などが出火原因を調べている。
名古屋刑務所などによると、受刑者は別の車両に乗り換えて、富山刑務所に移送された。バスは今年3月に納車され、7月の点検・整備やこの日の出発前点検でも、異常は確認されなかったという。
名古屋刑務所は「詳細は確認中だが、今後出火原因を踏まえた再発防止策を徹底し、同種事案の絶無を期す」とコメントした。
この火災の影響で、小矢部IC―砺波IC間が約1時間、通行止めになった。
「だまされたふり作戦」のはずが…実は本当に本物の詐欺、85歳女性が20万円だまし取られる
群馬県警前橋東署は8日、前橋市の無職女性(85)が現金20万円をだまし取られる詐欺被害に遭ったと発表した。警察官を装った男が「犯人を見張るからお金を渡して。後で逮捕する」と伝えるなど、警察が市民に協力を求めて摘発する「だまされたふり作戦」を逆手にとった手口だった。
発表によると、7日午後5時頃、女性宅に市職員を名乗る男から「厚生年金の残高が足りない。金融機関に手配して取りに行かせる」とうその電話があった。約30分後には警察官をかたる男から「犯人があなたの家に入っていくのを確認した。見張っているから金を渡して。渡した後に逮捕する。協力をお願いします」と電話があり、ほぼ同時に訪れた金融機関職員を装う男に、女性は現金20万円を渡した。
県警は「電話連絡のみで、だまされたふり作戦をすることはない」として、注意喚起している。
津波で不明の6歳女児「なっちゃん、ママとパパのもとに帰れたね」…100キロ先で遺骨見つかる
14年7か月捜し続け「あきらめていたところに…大変うれしい」
東日本大震災で津波にのまれ、行方不明となっていた岩手県山田町の山根捺星(なつせ)ちゃん(当時6歳)の遺骨の一部が、100キロほど離れた宮城県南三陸町志津川で見つかった。宮城県警が9日、鑑定による身元の特定を発表した。14年7か月にわたって娘を捜し続けた家族は「発見してくださった方々に大変感謝しています」とコメントした。(東北総局 徳山喜翔、釜石支局 押尾郁弥)
発表によると、遺骨は下あごの一部。南三陸町や隣接する気仙沼市の海岸などをボランティアで清掃していた工事業者が、2023年2月に収集物の中から発見し、警察へ届け出ていた。
宮城県警は東北大学などの協力を得て、母系の血縁関係を特定するミトコンドリアDNA型鑑定と、歯の表面から採取した微量のたんぱく質の解析などを進めた。その結果、今年9月24日に身元を特定できたという。
遺骨は近く、両親に引き渡される。身元判明の報告を受けて、家族は宮城県警を通し「ボランティアで清掃してくださった方々、収集物から発見してくださった方々、調査をしていただいた警察の方々に大変感謝しています。あきらめていたところに連絡をいただき驚きましたが、大変うれしいです」と談話を出した。
震災当日、捺星ちゃんは祖母と2人で自宅にいたところを津波に襲われた。逃げようとしたが、玄関先に迫った水を怖がり、家の中に引き返して流された。祖母は奇跡的に助かった。
被災直後、捺星ちゃんが通う山田町の保育所の卒園式では、代理として母(49)が保育証書を受け取った。見つからないまま時間だけが経過し、24年の追悼式で、母は20歳を迎えるはずだった娘を思って花を手向けたが、「私の中では6歳で止まっている」と語っていた。
捺星ちゃんは、おままごとやブロック遊びが大好きだった。遊戯会では元気いっぱいに踊っていた。給食の「おいなりさん」を楽しみにしていた。
当時を知る保育士の女性(50)は「写真を見る度、早く見つかってほしいと思っていた。『なっちゃん、ママとパパのもとに帰れてよかったね』と声をかけてあげたい」と感無量の様子で話した。
行方不明者数は2519人に
警察庁によると、依然として2519人が行方不明となっている。不明者の身元が特定されたのは、23年以来という。
高市総裁、内モンゴル自治区巡る人権問題集会にメッセージ…中国共産党の弾圧「憤りを禁じ得ない」
自民党の高市総裁は9日、中国の内モンゴル自治区の人権問題などを議論する集会にメッセージを寄せ、同自治区(南モンゴル)で中国共産党による弾圧が続いていると指摘して「憤りを禁じ得ない」と批判した。
集会は国会内で開かれ、世界モンゴル人連盟などが主催した。高市氏のメッセージは、自民の「南モンゴルを支援する議員連盟」会長として出したもので、司会者が代読した。「自由、法の支配、基本的人権などを共に守るために連帯を強めていきたい」とも訴えた。
宮城県知事選挙、現職と新人4人の計5人の争い確定…26日投開票
宮城県知事選は9日告示され、いずれも無所属で、6選を目指す現職と新人4人が立候補を届け出て、5人による争いが確定した。投開票は26日。5期20年の現県政への評価などが争点となる。
現職の村井嘉浩氏は、自民党県議らが支援組織を作ったほか、公明党県議団も支持を決めた。新人で前県議の遊佐美由紀氏は、立憲民主党の地方議員や共産党県組織が自主的に支援。新人で前自民党参院議員の和田政宗氏は参政党と政策に関する覚書を締結している。
村井 嘉浩(よしひろ) 65 無現 知事和田(わだ)政宗(まさむね) 51 無新 (元)参院議員金山(かなやま)屯(じゅん) 85 無新 (元)設備工事業遊佐(ゆさ)美由紀(みゆき) 62 無新 (元)県議伊藤(いとう)修(しゅう)人(と) 33 無新 (元)角田市職員
(届け出順。(元)は前職を含む。年齢は投票日現在)
商店街で起きた強盗致傷事件…14歳中学生を逮捕 洋服店でベストを万引きし男性の顔殴って重傷負わせた疑い
10月7日に大須商店街で起きた強盗致傷事件で、中学生が逮捕されました。 警察によりますと、住居不詳の14歳の男子中学生は7日夜、中区大須3丁目の洋服店で1万6280円のベストを万引きし、止めようとした男性(33)の顔を殴ってケガをさせた疑いで逮捕されました。 男性(33)は近くの店の店員で、顔の骨を折る重傷です。 男子中学生(14)は、9日未明に名古屋市内の警察署に出頭していて、「物を盗んだのは違うけど、殴って逃げたのは間違いない」と容疑を一部否認しています。 また、共犯とみられるもう1人の男も別の警察署に出頭していて、警察が事情を聴いています。