今、東京の街を歩くと外国人の姿が目立つ。インバウンド(訪日外国人)が増えているからだと思う人は多いだろうが、地下鉄の車内や道端で佇む外国人をつぶさに見ると、旅行客ではないあきらかに日本に住んでいると思われる外国人(在留外国人)が多いことに気づく。
在留外国人数は過去最高を更新
法務省の発表によれば、2025年6月末現在の在留外国人数は395万6000人と過去最高を更新しており、総人口の約3.2%に及んでいる。
では東京にはどのくらいの外国人が住んでいるのかをみてみよう。東京都の発表によれば、都内に住む外国人の数は72万1000人、都区部に限ると60万5000人だ(2025年1月1日)。総人口に占める割合は都で5.1%、都区部で6.1%に相当する。
この数値を25年前である2000年と比べてみよう。都全体で28万6000人、都区部で23万9000人であったから、この間に在留外国人の数は2.5倍に激増していることがわかる。
では彼ら在留外国人は都内のどこに居住しているのだろうか。23区を対象に2000年と比較しながら探ってみよう。
外国人が多く暮らす区、増加の割合が高い区はどこか
外国人が多く暮らすのは新宿区、江戸川区、足立区、豊島区といった区である。なんと新宿区は全人口の13.5%、7人に1人が外国人ということになる。区の成人になる人のうち約半数が外国人だという報道がなされているが、実態を如実に示していると言える。
いっぽうで全人口に対する外国人割合が少ない区としては世田谷、練馬、杉並、目黒といった山の手にあって昔からの閑静な住宅地の名があがる。
特徴的なのが、2000年には多くの外国人が居住していた港区がベスト5から姿を消し、代わって登場したのが江東区だ。港区も数自体は増加しているものの25年間での増加率は1.57倍と、全体の増加率(都区部)2.53倍を大きく下回っている。いかにも外国人居住者が多いといったイメージが強い港区だが、実際にはあまり増加していないのである。この区は欧米系の外国人が多いために、全体で見るとアジア系の増加がより多いことが、全体順位を下げた大きな原因と考えられる。
次に都区部でこの25年間外国人数が増加した割合の高い区をランキングにしてみた。居住者数でベスト5入りした江東区は4.25倍の伸び。そして驚かされるのは中央区が7.73倍もの高い増加率を示していることだ。中央区は2000年には在留外国人数はわずか1624人だったものが、現在では1万2553人に膨れ上がっている。
東京はアジア人が闊歩する街へ
次に都区部においてどこの国の人が多いのかをみてみよう。中国と韓国は戦前から居住する人たち(特別永住者)が含まれるが、2000年との比較で顕著なのは、韓国人が減少していることだ。意外に思われるが、おそらく戦前から居住していた高齢者が亡くなりはじめていることが原因のひとつとも考えられる。いっぽうで中国人は3.35倍もの高い増加率となっている。これには現在の中国国内事情が複雑に絡んでいるものと思われる。
新顔としてはネパール、ベトナムがある。ネパールは中国とインドに挟まれた人口2900万人の多民族国家だが、都区部にはなんと4万1062人とベトナム人以上に多数が居住していることに驚かされる。またミャンマーは25年間で7.4倍、インドは6倍もの高い伸びになっている。
いっぽうで米国や英国といった欧米諸国はこの間でほとんど増加していない。そうした意味では東京はアジア人が闊歩する街へとその姿を変えつつあるといえるだろう。東京は世界の金融センターになり、世界中から人が集まる街になると都心再開発計画ではよく掲げられるが、そうしたスローガンのもと大勢の欧米人が来ているのではなく、アジア人中心の街になっているさまが窺える。
都内の欧米系の企業数が減少していることはあまり知られていないが、外国人専門に賃貸マンションなどを手掛けてきたある業者幹部は、最近では欧米から赴任してくる外国人幹部の役職のランクが以前よりも数ランク下がったという。かつてアジア本部は東京に設置されていたが現在ではシンガポールや香港にあるといった会社が増えているせいだとする。支社、支店に格下げされて、派遣される社員のランクが落ちたというわけだ。
国籍別で比較「どの区を好んで住んでいるか」
では国籍別に外国人はどの区を好んで住んでいるのだろうか。最も人数の多い中国人は新宿、足立、江戸川、板橋などを中心に都内に満遍なく住んでいるが、最近急増したのが江東区で、区別ではトップになった。区内に建つタワマンなどを積極的に買っている影響と考えられる。韓国人は新宿、足立、江東に多く、中国人とほぼ同様の傾向がある。
最近急増したネパール人は大田や新宿が多いが、中野や杉並にも在住者が多い。杉並の阿佐ヶ谷がネパール人街化しているのはエベレスト・インターナショナルスクール・ジャパンが開校していることも要因だろう。
ベトナム人は江戸川、足立、大田、豊島、板橋などに比較的均等に住んでいる。フィリピン人は足立区の竹ノ塚が有名でフィリピンタウンになっているほか、江戸川区の小岩、大田区の蒲田などに住む傾向がある。
ミャンマー人は豊島、新宿に住んでいる。新宿区の高田馬場、中井、荒川区の日暮里付近に多い。
インド人は江戸川と江東に多く居住する。西葛西は今やインド人の街として有名になり、駅前には多数のインドレストランが軒を連ねる。
こうした傾向と全く異なるのが米国人だ。彼らが多く住むのは港、世田谷、渋谷である。在住者は他国ほど増えていないが、居住エリアはかなり限定されるのが特徴だ。こうした傾向は英国やドイツ、フランスなど西欧諸国でもほぼ同じ傾向にある。
外国人の居住状況、各区の特徴は
区によっての外国人の居住状況の特徴をみてみよう。新宿は元来中国人、韓国人が多数住む区として認識されてきたが、現在では多国籍化が顕著になっていて、ネパール、ミャンマー、ベトナムといった国々の人を多く迎え入れている。
特徴的なのが江戸川区だ。インド人が在留外国人の16%を占め、またベトナム人も多い区になっている。江戸川に居住するインド人の中には大手町の金融機関でシステム構築などを行うエリート層も多く居住しているといわれ、通勤の便が良いことも彼らの居住志向を高めているといえる。
大田区は羽田空港に近く、また町工場が多いエリアだが、ここに多くのネパール人が集まっている。フィリピンやベトナムを含めて外国人街が形成されつつある。
いっぽうで世田谷区は外国人比率が少ない区であるが、内訳の3位に入るのが米国であるのが特徴だ。瀟洒な街並みが続く世田谷は米国人をはじめ西欧人に選好されるエリアなのである。
富裕層の外国人と「お安い」日本
さて最近は東京湾岸エリアで建設されるタワマンを多くの中国人が購入しているとされる。投資用も多く、購入者が必ずしも住民登録しているとは限らないが、湾岸エリアの中央区の外国人構成をみると、中国人比率が53%に達している。また教育区として名高い文京区に中国人が多く住み始めているとされるが、文京区も中国人比率が54%になっている。
中国人で最近居住するようになった人たちは、特別永住者の住む新宿、豊島よりも中央、港、文京、江東などのタワマン街や文教地区を好む傾向がある。すでに日本で生まれ、日本語を自在に扱う在留中国人子弟たちが、優秀な成績で開成中学、桜蔭中学などから、東京大学に進学し始めている。
これまで労働者の補助的な役割として外国人を迎え入れてきた日本だが、タワマンを購入して居住する中国人、大手町の金融機関で働くインド人などが新たな富裕層として日本で暮らし始めている。外資系投資ファンドによる日本企業の買収も活発化している。日本は何をとっても「お安い」からだ。
いっぽうで外国人労働者にとっての日本は極端な円安で「稼げない」国となる。外資系に席巻され、オフィスワーカーは外国人上司に仕え、外国人所有のマンションに住んで高い家賃に苦しみ、外国人労働者はやってこない。みじめな日本の未来はあまり想像したくないものだ。
(牧野 知弘)
名古屋市の主婦殺害 26年後に夫の知人女性を逮捕…国外でも見られる「同窓会」トリガーの凶行
1999年11月に名古屋市西区のアパートで主婦の高羽奈美子さん(当時32歳)が殺害された事件で、10月31日に殺人の疑いで逮捕されたのは、高羽さんの夫、悟さん(69)の高校で同級生だった同市港区のアルバイト安福久美子容疑者(69)。同容疑者と奈美子さんは面識はなかったとみられ、高校卒業から20年以上がたっての凶行は、何がトリガー(引き金)となったのか。
捜査本部は数百人を対象に調べを進め、安福容疑者には今年8月から複数回の事情聴取を行っていた。容疑者は10月30日、DNA型鑑定試料の任意提出に応じ、数時間後に西署へ出頭。同31日に現場に残された血痕とDNA型が一致したため逮捕された。
「26年間毎日不安だった。捕まるのが嫌だった。8月に警察が来て捕まることを覚悟した。被害者に申し訳ない」という趣旨の供述をしていることが3日、分かった。
そんな中、悟さんの高校卒業後、安福容疑者は悟さんが通う豊橋市内の大学キャンパス近くに押しかけ、一方的に騒ぎを起こしたという複数の報道もある。悟さんは、安福容疑者が声を掛けてきたので喫茶店に連れて行ったところ、大泣きされたという。
その背景として、悟さんは安福容疑者からバレンタインデーにチョコをもらったことがあるそう。また、事件前年には高校のソフトテニス部の同窓会で再会し、悟さんが「結婚し子供もいる」と言うと、容疑者は「仕事をしながら主婦業もしている」と話したという。
容疑者は悟さんとの関係はあったが、高羽さんとは面識すらなかった。
元警察関係者は「同窓会や何らかの再会がトリガーになって、殺人、傷害事件となったケースは世界中でたくさんあります。多くは恨みを思い出したというものです。今回のケースは同窓会時、容疑者は悟さんに恨みはなかったと思われます。同窓会後、容疑者の家庭生活や仕事に大きなトラブルがあり、それがトリガーになり、自分が得られなかった幸せへの筋違いな恨みになった可能性もあるかもしれません」と指摘する。
もしそうだとすると、なぜ面識のない高羽さんを殺したのか。
「中年期の女が過去の恋愛対象の妻や恋人を攻撃するケースは、欧米でもたびたびあります。女は対象ではなく、対象が大切にしているものに対して攻撃が向くケースがあります」と同関係者は指摘している。
悟さんは「(容疑者は)意外な人だった。自分の知人だったので、奈美子に悪いなと思う。早く全容が解明されて仏壇に報告できる日が来てほしい」と話した。
陽キャな高市早苗首相は〝コミュ力お化け〟 距離感に疑問の声あがるも海外では全然OK
高市早苗首相のスキンシップに注目が集まっている。高市氏は10月30日から11月1日にかけて、韓国・慶州で開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に出席した。話題となったのは高市氏のコミュ力だ。「距離が近すぎる」「失礼」との指摘もあるが海外では受け入れられている。
首相就任直後にトランプ米大統領が来日。高市氏とトランプ氏が腕を組んで歩く姿や、米軍横須賀基地で高市氏がトランプ氏の隣でピョンピョンと飛び跳ねる様子に「媚びている」との批判が巻き起こったことは記憶に新しい。
APECでも高市氏の振る舞いが話題となっている。特にチリのガブリエル・ボリッチ大統領とのスキンシップだ。高市氏はイスに座るボリッチ氏に右隣から近づき、肩に腕を回して顔を近づけ話し込んだのだ。この部分の動画がSNSで拡散。「仕事でこの態度は失礼」「距離感おかしい」などと批判されていた。
もっともボリッチ大統領は1日、「今朝、韓国で、日本の首相@Takaichi Sanae氏と会談しました。彼女に対して、チリを代表して、同国史上初めて女性がこれほど高い責任を担うことになったことに対し、お祝いの意を伝えました」とXに投稿した。さらに高市氏から肩に腕を回されたシーンの動画を添付し、しかもBGMにAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を使用。高市氏の距離感を受け入れていたのだ。
この投稿のコメント欄ではちょっとした議論も起きている。日本人ユーザーから「チリではこのようなジェスチャーは無礼と見なされますか」との質問があり、チリ人と思われるアカウントが「チリでは話題にもならず、ごく普通のことです」と返答するなど問題ナシという意見が多かった。
石破茂前首相は1年前のAPECでイスに座ったままスマホをいじるなどしていたことが批判されていた。高市氏は石破氏の失敗を反面教師にしていたと思われるが、距離の近さは天然かもしれないという。
出版関係者は「10年以上前のことですが、インタビューの際に高市氏の距離の近さを感じました。膝が当たるんじゃないかっていう距離感でしたが、媚びるとかそういうのではなく自然な感じで違和感はありませんでした」と振り返った。
高市氏は飲み会が苦手でコミュニケーション能力に不安ありと指摘されていたが、外交では予想外の陽キャぶりを発揮している。これが日本にとっていい結果になるかどうかだ。
「韓国国旗に向かってさりげなくお辞儀を…」韓国メディアで盛んに報じられた高市首相の“現実路線”を選んだ外交デビュー
自民党の高市早苗新総裁が誕生した翌日、興味深かったのは日刊スポーツの一節だった。
《党内では、極右政党出身ながら就任後はタカ派的発言を弱めて現実路線を歩むイタリアの女性首相、メローニ氏が、高市氏の念頭にあるのではないかと見る向きもある。》(10月5日)
外交デビューはどうだったのか
自民党ではリベラル派と言われた石破茂前首相は持論を封印して党内融和に努めたが保守派には嫌われていた。結局何もできないままに見えた。逆に保守派の高市首相が持論を封印して政権運営をすれば「現実路線」という評価が待っている?と当コラムで書いた。
そして先週、高市首相は外交デビュー。初の日中首脳会談では「戦略的互恵関係」を確認。首相がこのキーワードを使ったことに、官邸幹部は「高市首相は対中強硬になるのではないかと言われたが、歴代政権と戦略は変えないという意図が込められている」(朝日新聞・11月1日)。さらに首相側近は「中国とは経済関係は深く、険悪になる必要もない」という理由から、首相は「現実路線」を選んだと説明している(同)。
対中強硬派として知られてきた高市首相だが中国に対しては前政権の路線、つまり石破政権と同じだった。
その前におこなわれた日韓首脳会談で、高市首相は席に着く前に韓国国旗に向かってさりげなくお辞儀した。このことは韓国メディアで盛んに報じられたという。韓国の李在明(イジェミョン)大統領は高市氏について「心配がなくなった」と会談後に語った。そういう自分も過去に日本に厳しい態度を示していたのだが「今の態度は当時と異なっている。国を代表する立場では判断や行動を変えねばならない」と述べた。お互いにしたたかな現実路線ということか。
「せっかくイキっていたのに高市首相が石破政権と同じ」
ただ、こうなると気になってしまうのは高市首相に熱い期待をしてきた人たちの心情である。少し前に「週刊新潮」に掲載された高山正之氏のコラム問題があった。コラム内容が外国にルーツのある人に対する差別的な内容で問題になった。連載は終了したがそれらをまとめた著書のタイトルは「高市早苗が習近平と朝日を黙らせる」だという。ああ、このタイトル……。せっかくイキっていたのに高市首相が石破政権と同じということに何を思うのだろうか。SNSでは石破氏と違って中国にきちんと物申している!という声もあるようだが、念のために石破氏・習近平国家主席の初会談(昨年11月)を調べてみると、
『石破首相と習近平国家主席が初会談…日本産水産物の輸入再開申し合わせ、中国軍への懸念も伝える』(読売新聞オンライン)
ほぼ高市首相と同じ姿勢であった。石破氏はネットでは「媚中」と言われていたが、石破路線を継いだ高市首相はそう言われない。まだ様子を見ているのかそれとも驚いているのか。いずれにせよ中国や韓国を黙らせろ的なイキりはむしろ高市首相の足を引っ張る行為にならないだろうか。贔屓の引き倒しが心配である。
さて「媚中」で思い出したが、トランプ米大統領との会談では高市首相は媚びた・媚びないという論争がSNSであった。米海軍横須賀基地の原子力空母でトランプ大統領に紹介されたときにうれしそうに飛び跳ねた態度についてだ。媚びたというなら媚びたのであろう。しかし高市首相に始まったことだろうか。親分肌という言葉があるが日本はアメリカに対して長年「子分肌」を見せてナンボという状態ではないか。高市首相の振る舞いはそうした伝統に沿ったものだろう。石破氏も高市首相も日米地位協定の改定についてはついぞ言わなかった。
1995年、沖縄県で米兵による少女暴行事件に抗議し、主催者発表で8万5000人が集まった「県民総決起大会」から今年で30年。抗議運動は日米両政府を動かし、米軍普天間飛行場の返還合意にもつながったが、米兵らによる事件は今も後を絶たない。
中国にはどうにか懸念を伝える部分もあるのに、アメリカには徹底して子分肌。それを見る側も「媚中」という言葉は使っても「媚米」とは言わない。高市首相を含め、普段から愛国的言説を述べる人たちにこそ沖縄の現実を訴えてほしいが無理なのだろうか。そこは「現実路線」になってほしくない。
トランプ大統領をノーベル平和賞に推薦というのも驚いたが安倍晋三元首相もやっていたことを思い出した。アメリカにヨイショするのは日本だけではない、韓国も負けてはいなかった。李大統領は米韓首脳会談でトランプ大統領に金の王冠を贈った。アメリカでは先日、トランプ大統領の強硬な姿勢に反対して「ノー・キングス=王様はいらない」とする大規模なデモが行われていたばかり。そうしたなか、よりによって王冠をプレゼントするのだから韓国の子分ぶりも日本に負けていない。
「トランプ大統領の態度が日韓と逆だった」
日本と韓国にヨイショされてご機嫌だったトランプ大統領だが、クライマックスは中国・習近平国家主席との会談だった。しみじみと見たのはトランプ大統領の態度が日韓と逆だったことだ。熱心に習近平国家主席に話しかけてトランプ大統領側が機嫌を取っていたように見えた。
そんなトランプ大統領については日経新聞のコラム「春秋」が言い得て妙だった。「力による平和」をアピールするトランプ大統領だが、
《一方で、金正恩氏など強権的な指導者が本能的に好きで、時になびき「力による現状変更を伴う平和」というのも認めそうだから心配である。》
それです、それ。習近平国家主席やプーチン大統領との直接対面で垣間見せるトランプの態度にはこちらも見入ってしまう。
さて高市首相の外交デビューは終わった。これからは国会で論戦が始まる。
『防衛費増、高まる財源の壁 GDP比5%なら年30兆円必要 国防目的の国債、難題に』(日本経済新聞)など、防衛費増の財源問題も指摘されている。
ある意味華やかなセレモニー空間でもあった外交に比べ、高市首相には地味な国内論戦が待ち受ける。かつて高市首相は経済安全保障担当相時代、放送法の行政文書をめぐる質疑で野党議員に「信用できないならもう質問しないで」と打たれ弱さを見せたことがある(後に撤回)。首相となった今は改善されているのか、その点も注目ではないか。ご祝儀期間はそろそろ終わる。
(プチ鹿島)
反対相次ぐ泊3号機の再稼働 北海道主催の住民説明会 電気料金約1割値下げ試算も反発の声 北海道
泊原発3号機の再稼働に関する住民説明会が札幌市内で開かれました。
道主催の説明会は後志管内以外では初めてです。
札幌市中央区できのう開かれたのは泊原発3号機の再稼働に関する説明会です。
道が主催する説明会は後志管内以外では初めてで、国や北電から、日本のエネルギー政策や泊原発の安全対策が説明されました。
原発再稼働後には家庭向けの電気料金がおよそ11パーセント値下げとなる試算も示されましたが、参加者からは再稼働を疑問視する声が相次ぎました。
( 参加者)「再稼働を決定する意思決定はどこにあるんですか」
(北電の担当者)「地元4町村や北海道に対してしっかり説明し、知事の判断や地元の同意を得て再稼働を考える」
(参加者)「しっかり説明するということでは納得いかない」
7月に国の審査に合格した泊原発3号機。再稼働には事実上、道や周辺4町村の「同意」が必要となります。
(参加者)「(再稼働に)動いてしまったらしょうがないが市民や道民が常に気にして監視する気持ちは必要」
道が主催する泊原発の説明会は今月中に函館や旭川など道内5か所で予定されています。
保育園内の映像流出5年、園児の着替えも…理事長絶句「想定外だ」
園庭のような場所で子供らがドッジボールを楽しみ、室内では幼児らが布団を並べて寝ている――。取材班がたどり着いたあるサイトには、日本の保育園とみられる映像が映し出されていた。比較的鮮明で、子供が着替える様子も映る。
映像の説明欄には、英語で「アジア、日本」「幼稚園」と書かれ、カメラのインターネット上の住所にあたる「IPアドレス」や「タイプ(型番)」、映像が同サイトに公開された時期も記されていた。
取材班は「日本」「幼稚園」などに分類された三つの映像について、カメラがある施設の特定を試みた。映像が外部に公開されていることを伝えるためだ。
最大12個の数字などからなるIPアドレスから、三つは同じ施設に設置されたものと推定された。映像の切り取り画像から、類似の画像をインターネットで検索すると、全く同じ園庭が上位に表示された。関西地方にある保育園のホームページの画像だった。
10月上旬、取材班はこの保育園を運営する社会福祉法人の男性理事長(56)を訪ねた。問題のサイトを見せると、理事長は「全く知らなかった。想定外だ……」と絶句した。3台とも同園の映像で間違いなかった。
大阪近郊の閑静な住宅街にある同園には、0~6歳の約60人が通園する。法人や同園によると、3台のカメラは0~2歳児用の部屋、3歳児以上の部屋、園庭にそれぞれ設置され、各映像は保護者向けにパスワード付きの専用サイトで配信されていた。
取材班から指摘を受け、園側はすぐに対応を取った。理事長はその場で、カメラのネットワーク構築を担当した長野県のIT業者(59)に連絡。業者も即座に同園に電話し、3台をインターネットから切断させた。同園はその日のうちにカメラの廃止を決め、保護者に配信終了を通知。2日後、3台は撤去された。
法人によると、3台が設置されたのは約15年前の開園当初。防犯目的で、「(2001年の)大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件などが念頭にあった。『外部からは見られない』という説明だったので導入した」(理事長)という。だが、映像は漏れ、場所が特定されて侵入や窃盗に遭う恐れもあった。「漏えいリスクがあるなら導入しなかった」と理事長は悔やむ。
なぜ、園内のライブ映像が「のぞき見」できる状態になってしまったのか。
IT業者は「保護者向けのサイトは毎年度、パスワードを更新しており、このサイトを通じて漏れ出ていたとは考えにくい。カメラが直接ハッキングされた可能性がある」と説明する。
一方、本紙と共同で調査した情報セキュリティー会社「トレンドマイクロ」の成田直翔シニアスペシャリストが、3台のカメラの更新状況などを調べたところ、少なくとも1台はカメラ自体のパスワード認証が未設定で、ソフトウェアの更新も10年以上行われていなかった。
実際、取材班がインターネットのURL欄にIPアドレスを入力すると、カメラの管理画面が表示され、パスワードの入力なしで映像が見られる状態だった。
成田氏は「何者かがプログラムを使って、外部から見られる状態のカメラのIPアドレスを収集し、広めている可能性がある」と指摘する。
3台の映像が海外のサイトに公開されたのは、早いもので5年前とみられる。3台のうち1台は、7、8年前に壊れたため交換したが、残り2台はそのまま使い続けていたという。
理事長は「IT業者とカメラの保守に関する契約書を交わしたかも分からず、セキュリティーや責任の所在が曖昧なまま運用し続けてしまった」と自責の念をあらわにした。
IT業者は読売新聞の取材に、「より強固なセキュリティー対策をすべきだった。園児らのプライバシー、肖像権が侵害され、申し訳ない」と語った。
「ウィンドウズ95」が発売された1995年の「インターネット元年」から30年。爆発的に拡大するデジタル空間は、SNS、生成AI(人工知能)といった新たなツールを生み出す一方、情報の漏えい、偽・誤情報の拡散、サイバー攻撃などのリスクを増大させている。光と影が渦巻く「デジタル禍」の今を追う。
ネットカメラ 国内700万台超
防犯意識の高まりなどから、国内のネットワークカメラは増え続けている。
調査会社テクノ・システム・リサーチによると、平均設置年数(5~7年)から推計した国内の設置台数は700万台超に上る。今年の出荷台数は過去最多の168万8200台と見込まれ、内訳は「店舗・流通」用が約51・4万台、「家庭・個人事業主」用が約39・9万台、「ビル・オフィス」用が約32・5万台など。
同社の池田英信マーケティングディレクターは「防犯意識の高まりや、映像の記録装置が不要なクラウド型カメラの登場が普及を後押ししている」と話す。
出雲大社の池でもがく迷子犬、見かけた新聞配達員が飛び込み救出…チラシ1000枚配った飼い主「思いが神様に届いた」
出雲大社(島根県出雲市)の神楽殿そばにある「鏡の池」で9月、5日間迷子になっていたシバ犬の「おうすけ」が無事に保護された。地域住民らが連日捜索を続ける中、新聞配達中に「おうすけ」を見つけた読売新聞の配達員が池に飛び込んで救い上げた。飼い主は「出雲大社で見つかるなんて。皆さんの思いが神様に届いた」と喜んでいる。(豊島瞬)
地域住民やSNS
9月12日の朝、出雲市のバイク店店長、巌更奈さん(48)は愛犬の「おうすけ」と車で出勤した。人なつこく、客からかわいがられる店の「看板犬」だった。
一緒に店に入った後、外で大きな物音がした。音に敏感な「おうすけ」は驚き、ドアの隙間から首輪とリードを付けたまま走り去った。「おうちゃん、待って!」。通りかかった男子高校生が自転車を投げ出して進路をふさいだが、軽々とかわし、どこかへ駆けていった。
巌さんはすぐに警察と保健所へ届け出て、複数のSNSで発信。常連客や宅配業者、動物病院の看護師、地域の動物愛護団体「アニマルレスキュードリームロード」など数多くの人が捜索に加わり、各地で目撃情報が寄せられた。
だが、見つからぬまま、13日夜には雷鳴と豪雨が出雲を襲った。巌さんは「雷の音が怖くて震えているはず」と眠れなかった。
15日には協力者が作ったチラシ1000枚が届き、市内に配られた。SNSでの拡散も数千件に上った。「一緒に捜したい」と遠方から駆けつける人もいた。
池に飛び込み
「おうすけ」を助けたのは、読売新聞を販売する出雲中央店の配達員、石橋貴男さん(52)だった。迷子になった翌日の早朝、配達中に偶然、「おうすけ」を見かけ、その後にチラシを見て迷子犬だったと知り、悔やんだ。「次は必ず保護する」と心に決めた。
17日早朝、新聞配達中に出雲大社で「おうすけ」を発見。神楽殿から、鏡の池に勢いよく飛び込んでもがいていた。池の水深は胸の高さほどあったが、石橋さんはためらわずに入り、ずぶぬれになりながらもリードをつかみ、助け上げた。前脚やあごに擦り傷、体にはダニもついていたが、元気だった。すぐに巌さんに連絡し、引き渡して配達に戻った。
治療を終えた「おうすけ」は、19日に看板犬に復帰。巌さんは「池に落ちたことで水を怖がるのでは」と心配になり鏡の池へ連れて行ったが、飛び込みそうな勢いで池に駆け寄り、水面をのぞき込む姿に、「全然懲りていませんでした」。苦笑しながらも、心から安堵(あんど)したという。
巌さんがSNSでお礼を兼ねて見つかったことを報告すると、「出雲大社で見つかるなんて。神様ありがとう」「みなさんの願いが出雲の神様に届いたんですね」「出雲の国の温かい人柄が伝わってきて住みたくなった」など全国から1000件を超えるコメントが寄せられた。
「おうすけ」を救った石橋さんは猫を3匹飼っており、「ペットが迷子になる不安がすごくわかる。出雲大社で見つけたのは、『あなたが助けて、家に帰してあげなさい』とお告げをされたのだと思う。きっと神様に守られていたんですよ」。巌さんは「多くの方に支えてもらった。神様が石橋さんとの縁を結んでくれたのでしょう」と語る。
人々の思いと「おうすけ」のたくましい生命力が紡いだ物語は、全国から神々が集まるという出雲らしい結末だった。
アプリで知り合った女性に出会うと…「俺の彼女に何してんだよ」と現金要求 美人局で恐喝未遂か 専門学校生ら10代4人の男を逮捕 新潟・燕市
新潟県燕市の商業施設の駐車場で20代の男性を脅し現金を要求したとして、専門学校生ら18歳と19歳の男4人が逮捕されました。
恐喝の疑いで逮捕されたのは、長岡市に住む専門学校生の男(18)、三条市の会社員の男(19)ら4人です。 警察の調べによりますと男らは2月下旬、燕市の商業施設の駐車場で20代の男性に対して「俺の彼女に何してんだよ」と怒号を浴びせたうえ現金を要求した疑いが持たれています。
被害にあった男性はマッチングアプリで女性と知り合い、商業施設の駐車場で初めて会った際に男4人が現れたということです。男性は直後に警察に届け出たということです。
警察はいわゆる“美人局”とみて詳しく調べています。なお4人の認否についてが「共犯事件で捜査に支障がある」として明らかにしていません。
今朝は今季一番の冷え込みに 東京都心も今季最低の8.2℃
今日4日(火)は、各地で朝の冷え込みが強まりました。北海道の中標津町では今季全国で最低の-7.7℃を観測しました。
東京都心でも7時までに8.2℃を観測し、今シーズン最低気温を更新しました。
西、東日本を中心に今季最低気温を更新
今朝は全国的に晴れていたところが多く、放射冷却現象が強まり冷え込んだ朝となりました。
7時現在、今朝最も気温が下がったのは北海道標津郡中標津町で、最低気温-7.7℃を観測しました。他にも道内では足寄郡陸別町で-7.5℃、旭川市で-3.0℃、札幌市で1.5°℃と、各地で11月中旬~下旬並みの厳しい冷え込みとなりました。
本州では内陸中心に冷え込みが強まり、岩手県宮古市区界で-5.1℃、長野県南佐久郡南牧村・野辺山で-7.0℃を観測しています。その他、秋田で2.9°℃、名古屋で7.9℃、大阪では8.9℃、福岡で10.4℃まで気温が下がり、こちらも11月中旬~下旬並みの厳しい冷え込みとなりました。
また、7時までに全国459地点で、今季最低気温を更新しています。
この冷え込みでフロントガラスにも霜びっしり
今朝の冷え込みによって、各地で霜の降りた様子の写真が撮影されています。
車のフロントガラスにも霜が降りる季節になりました。
朝の通勤・通学時に車を使用する場合は、解氷スプレーやスクレーパーの準備、ワイパーを立てておくなどの事前対策、さらにいつもより時間に余裕を持った出発がおすすめです。
昼間は日差し暖かくてもひんやり
朝は冷え込んだ日本列島ですが、移動性高気圧に覆われるため、昼間は広範囲で日差しが届き気温が上昇します。
ただ、日差しの下は暖かくても空気が冷たいため日陰ではひんやりします。
朝と昼や日ごとの気温差が大きくなるので体調管理にお気をつけください。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
ハンター確保へ、狩猟免許取得を後押し…試験回数増やライフル銃の購入費助成も
青森県は、クマなど有害鳥獣の捕獲を担うハンターの確保策を強化している。年3回だった狩猟免許の試験回数を今年度から4回に増やしたほか、新規免許取得者向けに銃取得費用を助成する仕組みも新設。免許の新規取得を後押ししたい考えだ。(平田健人)
「弾を装填(そうてん)してください」「射撃姿勢を取ってください」。指示を受けた男性が静かに銃に弾を込めると、緊張した面持ちでガラス窓に銃口を向けた。9月13日に弘前市中央公民館で開かれた第1種免許試験の一コマで、受験者は模擬銃を使って分解や組み立てなど発砲前後の動作を進めた。
弘前市の男性(74)はカキや栗をクマに食べられる被害を機に受験したといい、「花火などで対策をしてきたが、どうしようもない。空砲でもいいから撃ちたい」と切迫した様子だった。
この日は今年度3回目の免許試験で、従来であれば次回は来年度まで待つ必要があったが今年度は12月に4回目が受けられる。さらに9月からは新規免許取得者に対し、試験前の講習会費用に加え、第1種免許限定で10万円を上限に銃など装備品の購入費用も助成している。いずれも県内での有害鳥獣捕獲への参加が条件だ。
県内では、クマ対策に効果的なライフル銃を扱うのに必要な第1種免許の所持者が2023年度末時点で1123人にとどまり、ピークだった1981年度の6964人から8割超も減った。捕獲した獣類を食料としたり、敷物に加工したりする風習が廃れたことが一因に考えられ、2016年度以降の新規取得者も年平均70人を割り込む。
ライフル銃を新たに持つには、銃刀法で10年以上の猟銃所持歴も求められる。県自然保護課の近藤毅・総括主幹は「狩猟免許所持者をしっかり増やしていかないと、鳥獣被害の高まりに対応していけなくなる」と強調する。
獣害対策、自衛も徹底を
ハンターの確保以外にも課題はある。
兵庫県立大自然・環境科学研究所の山端直人教授(野生動物管理学)は地元住民に対し「できることは自分でやることに尽きる」として、果物を放置してクマなどのエサにしないといった対応や、防護柵設置の徹底を呼びかける。
山端氏によると、地元住民の合意形成を図るには専門人材の登用が有効だが、組織規模が小さい市町村では対応が難しく、都道府県が前面に出る必要がある。兵庫県は野生動物管理のため専門機関「森林動物研究センター」を設け、生態研究や出没後の捕獲対応に当たらせている。島根県では、鳥獣対策専門の県職員を採用しているという。
◆狩猟免許=第1種銃(火薬銃)、第2種銃(空気銃)、わな、網の4区分があり、各都道府県が免許試験を実施する。銃の所持には都道府県公安委員会の許可も必要となる。