甲府市議が6月、特定外来生物のアカミミガメとみられるカメを路上で拾い、川に放す様子を自身の交流サイト(SNS)で投稿していたことが分かった。アカミミガメは原則野外への放出が禁じられており、情報提供を受けた環境省関東地方環境事務所が10日までに、市議から聞き取り調査をした。
カメを放したのは村松裕美市議で、6月26日に甲府市内の道路で拾ったカメを段ボール箱に入れて移動させ、近くの川に放出した。SNSには画像とともに「炎天下のアスファルトの上では死んでしまうかもしれない」「川に放ちました」などと投稿していた。
市議は取材に「法律を把握していなかった」「ご厚意のある方から指摘を受けてすぐに投稿を削除した」と説明。関東地方環境事務所は「違反行為に該当するか慎重に検討する」としている。
アカミミガメは北中米原産で、幼体がミドリガメとも呼ばれる。2023年6月、外来生物法に基づき、ペットとしての飼育など一部の規制が当面の間、適用除外される条件付特定外来生物に指定された。
石破首相は「もう疲れたよ、本当に」と周辺に漏らした…自民支持層の5割に見放された自公政権の結末
東京都議選(6月22日投票)で自民党が大敗を喫し、参院選(7月3日公示―20日投票)に向け、石破茂政権に暗雲が漂っている。
今回の参院選は、改選定数124議席と非改選の東京選挙区の欠員を補う合併選挙の1議席を合わせた125議席を争う。石破首相(自民党総裁)は、6月23日の国会閉幕を受けた記者会見で、参院選の勝敗ラインを問われ、「非改選と合わせて(与党で)過半数を頂戴できるよう全力を尽くしたい」と述べ、自民、公明両党で参院定数248の過半数である125議席に設定していることを改めて表明した。
与党の非改選議席は、自民党の62議席(関口昌一議長を含む)と公明党の13議席の計75議席ある。今回、自公両党で50議席以上獲得すれば、過半数を維持できる計算だ。改選過半数の63議席よりも相当低い目標となる。
石破首相が東京都議選告示の6月13日、国民1人当たり2万円の給付を発表したほか、小泉進次郎農相が主導した備蓄米放出などによるコメ高騰対策やガソリンの値下げなどが世論の一定の評価を得るなどし、内閣支持率がやや下げ止まったため、自民党内には都議選を乗り切って、参院選で与党過半数を維持できれば、石破政権が継続する目もある、との楽観論も出ていた。
だが、参院選の前哨戦と位置付けられる都議選の結果は、衝撃的だった。自民党は告示前の30議席から21議席に落ち込み、過去最低だった2017年の23議席を下回った。公明党は3人が落選して9回連続の全員当選を逃し、19議席にとどまった。これに対し、小池百合子都知事が特別顧問を務める都民ファーストの会は、告示前の26議席から31議席に伸ばし、第1党の座を自民党から奪還した。
参院選は、自公両党で改選50議席の維持が微妙な情勢となっている。その先の政局も、政権の連立拡大か、衆院解散か、自公両党の下野か、予断を許さない。
東京都議会第1党は、2009年に民主党、13年に自民党、17年に都民ファースト、21年に自民党、25年は都民ファーストと、その時々の国政や世論に連動して変遷してきている。
今回の都議選(定数127)は、小池知事与党とされる都民ファースト、自民、公明の3党で71議席を得て過半数を維持した。読売新聞の都議選出口調査(6月22日)では、3期目の小池知事への支持率は61%に上る。
参院選には都民ファーストは候補を擁立しない。この都民ファ票の行方も注目される。
立憲民主党は都議選告示前の12議席から17議席に伸ばし、共産党は19議席から14議席に後退した。議席がなかった国民民主党が9議席、参政党が3議席を得て躍進した。対照的に、日本維新の会、れいわ新選組、石丸伸二前広島県安芸高田市長が率いる再生の道は議席ゼロだった。
読売新聞の出口調査によると、支持政党では自民党が20%と最多だったが、この中で自民党に投票したのは54%にとどまり、都民ファに16%、公明党に投じた人が6%いた。
自民党が大敗した要因は、物価の高騰に賃上げが追いつかない、少子化への歯止めがかからないなど、石破政権への不満の標的になったことがまず挙げられる。
読売新聞出口調査では、争点として重視したテーマとして物価高や賃上げ対策が33%で突出し、医療や福祉が10%、少子化対策、政治とカネがそれぞれ9%だった。
石破首相は、敗戦の責任回避からか、選挙戦の前面に出なかった。最終日の21日に初めて葛飾、墨田両区で街頭演説に立ち、「今困っている人たちにすぐに役に立つ政策が給付金だ」「消費税減税は、実際に下げるのに1年ぐらいかかる」などと給付の方が物価高対策として効果的だと訴えたが、都民の耳には届かなかった。給付は「バラマキ」「選挙目当てだ」などと評判が悪く、テレビ朝日の世論調査(6月21~22日)では「評価しない」が69%に上り、「評価する」は26%だった。
首相に近い筋は「2万円給付は、公明党や参院自民党が『武器がない』というから踏み切ったけれど、東京(都議選)では裏目に出たかも知れない」と述懐した。
自民党にとって誤算だったのは、小泉農相の「コメ劇場」人気が1か月しか持たなかったことだ。都議選で小泉氏が遊説に入った選挙区でも自民党候補を落とし、「進次郎効果がなかった」(首相周辺)と見られている。
農林水産省が23日に発表した、全国のスーパーで9~15日に販売されたコメ5キロの平均価格が前週比256円安の3920円で、首相が責任ラインとしていた3000円台を3か月半ぶりに達成したにもかかわらず、である。
コメの高騰は、農水省が説明した流通の目詰まりなどではなく、長年の減反政策がもたらした、自民党農政の失敗で生じたコメの絶対量不足によるもので、税金を使った備蓄米放出はその目くらましだったと、都民に見透かされたのだろう。
自民党の敗因としては、都議会自民党による政治資金パーティー収支報告書の不記載問題も挙げられる。この逆風に対し、自民党は候補も42人と大幅に絞ったうえ、会派の幹事長経験者6人を公認しなかったが、そのうち4人が落選し、追加公認3人を含めても、21人の当選にとどまった。
都議会自民党の不記載問題を判断材料にしたかどうかについては「した」が40%に達し、その投票先は都民ファに18%、無所属に16%、立民、共産両党にそれぞれ14%だった。
国会論戦や政治報道では、自民党の「政治とカネ」の問題は下火になっていたが、都民の審判は予想以上に厳しかったと言えよう。
自民党は、参院選で政治資金収支報告書に不記載のあった改選組のうち参院政治倫理審査会で弁明した17人中13人を真相究明に至らなかったのに公認し、元衆院議員2人も擁立した。公明党から不記載3人が推薦を受けている。
自民党の木原誠二選挙対策委員長は6月23日未明、党本部で記者団に「今回の都議選の結果が参院選に直結するものではない」と強弁したが、その根拠を示すことはなかった。
公明党も都議選で痛手を負った。目黒区から撤退して22人の候補を擁立したが、新宿区と大田区2議席を失い、4議席減だった。新宿区は党本部と創価学会本部が置かれ、大田区は池田大作創価学会名誉会長(23年11月死去)の出生地で、言わば「おひざ元」だった。
選挙戦は斉藤鉄夫代表ら公明党幹部だけでなく、小池知事も連日のように応援に入ったが、得票結果は計53万票で、21年から10万票も減らし、参院選に不安を残した。
公明党は、過去3回の参院比例選の得票が757万票(16年)、653万票(19年)、618万票(22年)と漸減し、24年の衆院選では比例選の得票が計596万票に落ち込んでいる。
立憲民主党は、都議会の野党第1党の座を共産党から奪ったが、定数3人以下の選挙区で候補者を一本化し、両党がそれぞれ7議席を上積みした。選挙共闘は功を奏した。
共産党は6月28日に参院選で福島、鹿児島両選挙区で候補者を取り下げるなど、公示までに32ある1人区のうち17選挙区で立民党公認・推薦候補との一本化を実現させている。
国民民主党は、玉木雄一郎代表の備蓄米をめぐる「一年経てば動物のエサ」発言が批判され、山尾志桜里元衆院議員の参院比例選擁立見送りによる混乱の影響が懸念されたが、都議選は「大善戦」(榛葉賀津也幹事長)で、参院選にも期待をつないでいる。
参政党は、都議選4選挙区に候補を立て、効率よく大田、世田谷、練馬の3区で初めて議席を獲得した。「日本人ファースト」「外資によるインフラ買収反対」などという主張を掲げ、自民党支持層を切り崩したとも言われている。参政党は、参院選の全選挙区に候補を擁立し、各党の消長に影響を与える存在になっている。
報道機関の参院選序盤情勢調査(7月3~4日)は5日に明らかになった。
「自公過半数微妙」「立民・国民堅調」「参政は議席増」(読売新聞)、「与野党、過半数競る」「自民減の公算、立憲堅調」(共同通信)、などと自公過半数をめぐる攻防で、自公両党が改選50議席を獲得できるかどうか微妙だ、と1面で報じている。
7日の毎日新聞・TBSのインターネット調査(5~6日)は、推定当選者数を自民33~46、公明4~10とし、両党の惨敗を予想している。
自公両党苦戦の理由は、都議選の敗因とほぼ変わっていない。自民党支持層の5割前後が自民党に投票しようとしない。党勢が復調する材料も見当たらない。
日米関税交渉では、トランプ米大統領から7日、日本に対して8月1日から25%の関税を課すと通告され、石破首相の無為無策が明らかになった。対米投資を増やし、自動車への追加関税引き下げを求める戦略で、赤沢亮正経済再生相を毎週のように訪米させたが、「やっている感」を醸しただけだった。
衆院で与党が過半数割れしている状況で、参院選でも大敗するとなると、自公連立政権の枠組みはどう変容するのか。
連立政権のあり方については、6月29日、財界人や学識者らによる「令和臨調」の各党代表らとの政策対話で取り上げられた。
石破首相は「一定の一致を見た上で連立というものは組まれるべきものであって、まず連立ありきということではない」と述べ、自公連立の拡大に含みを残した。
立憲民主党の野田佳彦代表は「ワンポイントで大連立はない。基本は自分たちで単独政権を目指す。そして自分の考え方に近い政党とよく協議する」と述べ、立民党を主軸に国民党などとの連立政権を目指す考えを示した。
日本維新の会の吉村洋文代表は「連立に入るつもりはない。公約の実現を図る、そういったことを是々非々で進めていきたい」と述べ、自公連立への参加を否定して見せた。
国民党の玉木代表は「誰と組むかより、何を成し遂げるかを判断の基準において政治判断をしていきたい」と述べていた。
参院選で自公両党が50議席を割った場合、直ちに石破首相の責任問題になる。首相は辞めるのか、辞めないのか。連立政権の枠組みは変わるのか。政権交代はあるのか。事態打開のための衆院解散はあるのか。参院選後の政局の起点は、首相の進退となる。
首相の心境はどうなのか。選挙戦に入って、周辺に「(元気に見えると言われるが)カラ元気だ。もう疲れたよ、本当に。大平さん(正芳首相=当時)が亡くなったのは70歳だったよね。そのことを思い起こしている。具合が悪くなったのは(1980年衆参同日選の参院選)公示日だった。そのまま入院して帰らぬ人となった」などと、自ら68歳の体力や気力への不安を訴えてきた。
首相が退陣すれば、8月に自民党総裁選が行われる。後継候補には高市早苗前経済安全保障相、小泉農相、林芳正官房長官、小林鷹之元経済安全保障相らの名前が上がるが、火中の栗を拾う人が出てくるのか。
衆参両院で少数与党なら、首相に就任しても、自分が掲げる政策も意のままにならないだけでなく、国会で予算案や政府提出法案を成立させるため、野党各党にひたすら頭を下げ、妥協しないと政権運営ができないからだ。これまで党内に「石破降ろし」が起こらなかった所以でもある。
衆院で自公が過半数割れしているため、新総裁が首相指名選挙で首相に選出される保証もない。立民党が国民党や共産党、れいわ新選組などの野党を束ねて野田代表を首相に押し上げる可能性がゼロに近いとはいえ、まったくないとは言えないからだ。この状況は昨年10月の衆院選で自公が少数与党に転落しながら、石破首相が続投してきたところから変わってはいない。
仮に自民党新総裁が、首相指名選挙で野党が結束できず、首相に就任すれば、直ちに組閣したうえで、政権運営を円滑にするため、衆参両院で連立政権の枠組み拡大を目指すことになる。「夏休みの宿題」(自民党筋)の一環である。
与党公約の現金給付を実現するための25年度補正予算案は、少数与党のままでは、今年秋の臨時国会で成立させられないからだ。
連立拡大交渉の対象は、維新の会や国民党のほか、各党からの離党組の「一本釣り」も視野に入るだろう。連立拡大協議が不調に終われば、新首相が衆院を解散し、自公だけで過半数を目指すか、自公両党が下野するか、二者択一ということになる。
衆院解散は今秋の臨時国会の補正予算案を提出するタイミングが有力だ。
自民党内には下野論も根強くある。「政治とカネの問題などへの有権者の怒りは、自民党が一度下野しないと収まらない」(現職閣僚)、「立憲民主党などが政権を奪取しても長続きしないから、自民党がすぐ政権復帰できる」(首相周辺)という思惑からだ。
しかし、参院で少数与党になっても、石破首相の続投は、あり得る。参院選後の臨時国会では首相指名選挙が予定されていない。衆院で比較第1党の自民党が引き続き政権を担うと決めれば、当面それが可能だからだ。
この少数与党が続くケースでは、維新の会などとの連立協議や一本釣りに期待が高まるが、不調に終われば、自公の下野か、衆院解散かという流れになる。
ただ、自民党には党国会議員、都道府県代表の合計の過半数の要求で臨時総裁選が行われるという「リコール規定」がある。石破首相では政権が持たないとなると、この規定が適用される可能性もないではない。
一方で、参院選で自公両党が50議席を維持した場合、石破首相は続投することになる。
どちらに転んでも、衆院で少数与党のまま政権継続するには限界があるため、秋の臨時国会に向け、衆院解散をめぐって与野党をまたぐ駆け引きが始まるのではないか。
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(政治ジャーナリスト、読売新聞東京本社調査研究本部客員研究員 小田 尚)
【独自】一体誰が?ニセコ五色温泉の源泉を勝手にせき止め露天風呂設置…旅館の営業を妨害
廣瀬美羽記者:「蘭越町の温泉旅館ですが、お湯が張られていません。こちらには露天風呂もあるのですがこちらもお湯は張られていません。」
イワオヌプリから湧き出る源泉かけ流しが人気の蘭越町にある「ニセコ五色温泉旅館」。この旅館の2つある温泉のうち1つの温泉が入れない事態となっています。その原因となっているのが・・・
ニセコ五色温泉を運営 佐藤観光・佐藤直樹取締役:「昔から、常連さんとかは知っている人はあっちに源泉があるってわかっていて、観光地じゃないですけど、楽しみに見られている方もいるんですよね」
川沿いに続く険しい道を旅館から200メートルほど登ったところで沸き出しているという源泉。その現場に行ってみると。
佐藤観光・佐藤直樹取締役:「地形変えられて掘られている場所なんですよ。くぼみになっている所って、元々こんな場所はなくて、川みたいに流れていた場所なんですよね。」
石で源泉をせき止めて溜められたお湯。2、3人が入れる大きさの露天風呂になっています。何者かが持ち込んだのでしょうか、風呂のそばにはバスマットや風呂桶として使われたとみられる植木鉢も残されていました。
佐藤観光・佐藤直樹取締役:「このホース上から引かれていて、水が出ているんですけど、だれかが勝手にひいたやつで温泉を水で冷たくして薄めてちょうど入りやすいように調整している。」
今月1日、温泉のお湯が出なくなったことから従業員が源泉付近を調べたところ何者かが勝手に作った露天風呂を発見したということです。さらに、犯人は何度もこの場所に侵入しているといいます。
佐藤観光・佐藤直樹取締役:「温泉止まるとみなさん困るので、元に埋めて戻したりするんですけど、4日、5日くらい連日、元に戻されちゃうんですよね。」
この影響で供給されるお湯の量が減った旅館は、温泉1つを閉鎖する事態に追い込まれています。旅館の利用客は。
神奈川から来た利用客:「温泉は先駆けがいて、そこに作ってるわけですから、そこの湯に入ればいいものを、なぜほかに入ろうとして抜くのか理解できない。」
佐藤観光・佐藤直樹取締役:「100年近くずっと温泉をやっているので、ここはメンテナンスしたり管理したりしてきたので、地形を変えたりはやめてほしい。」
旅館の営業を妨害する身勝手な行為。源泉が沸く場所は国定公園内で、土地の形状を変えることは自然公園法違反にあたることから、旅館を運営する佐藤観光は警察に被害届を提出する方針です。
島外避難者、来週帰島へ=震度4以上、5日間なしで―鹿児島・十島村
群発地震が続く鹿児島県十島村の久保源一郎村長は10日、島外避難者の帰島を早ければ16日から開始すると発表した。
村長によると、帰島の条件として、震度4以上の地震が村で5日間発生しなかった場合と規定。8日に震度4が観測されていることから、13日までに震度4以上が起きなければ、翌14日に帰島の意思を確認した上で、16日以降の村営船で帰島を進めるという。
島外避難は4日に開始。村によると、10日現在で悪石、小宝両島から0歳~90代の計64人が鹿児島市内などに避難している。避難継続を希望する人には支援を行う。
久保村長は記者会見で「帰島基準を示す方が、避難者にとって明るい展望が見えると思う。地震が収まれば幸いだ」と話した。 [時事通信社]
楽天、ふるさと納税のポイント禁止無効を求め国を提訴 三木谷氏「傲慢すぎ」と猛反発
事業者によるポイント競争が過熱し、政府が10月からふるさと納税の仲介サイトでポイント付与を禁止することを受け、楽天グループは10日、ポイント付与を禁止する総務省告示の無効確認を求める行政訴訟を東京地方裁判所に提起した、と発表した。ポイント付与の禁止について、総務省は昨年6月に方針を公表し、楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は、オンラインで反対署名を集めるなど決定に猛反発していた。
総務省がポイント付与禁止に踏み切った背景には、運営事業者が自社サイトに利用者を集める目的で、寄付額の一定割合をポイントとして還元する競争の過熱がある。ポイントの原資に、寄付金の一部が使われている可能性があると指摘している。
楽天グループの百野研太郎副社長はこの日の記者会見で「(楽天は)日本を元気にすることで始めた会社。地方創生、地域創生に取り組んできた」と強調した。楽天は一律に全面禁止する必要性はなく、過剰に規制していると主張。国会での審議なく、告示で規制することは、総務相が持つ裁量権の範囲を逸脱し、憲法が定める「営業の自由」に反するとしている。
楽天は2015年からふるさと納税に参入。1708自治体が参加し、寄付者は約500万人に上るという。百野副社長は「ふるさと納税は日本のインフラになっている。国会で議論せずに、禁止するということ自体がおかしい。地方創生と言われている中で10年間、改善してきたし、(政府の意向に)コミットメントしてきた」と語った。
ポイント付与の禁止にあたり、楽天はネット通販とふるさと納税サイトで、システムを分離するなどの対応が必要になるという。
昨年、ポイント付与を禁止する総務省の決定を受け、三木谷氏は、X(旧ツイッター)で「小さな自治体が自助努力で財源を確保しようとして、一般の方が楽しみにしている、創意工夫、地方に恩返しという思いをぶっ潰そうとしている。断固反対する。傲慢すぎ」と猛反発。今年3月にはポイント禁止に反対する約300万人分の電子署名を石破茂首相に手渡した。
三木谷氏は参院選(20日投開票)比例代表に国民民主党から出馬している楽天社員について「『ふるさと納税ポイント付与禁止』に真っ向から反対しています。地方を元気にしてる『ふるさと納税ファン』の味方です」と投票を呼びかける熱の入れようだ。
ふるさと納税は、出身地やゆかりのある自治体に、感謝や応援の気持ちを表すために、税制優遇して寄付を促すのが本来の趣旨。ネット通販事業者が参入して以降、寄付額が増加する一方、〝官製通販〟といわれるほど本来の目的からかけ離れた、返礼品競争に陥っている。2023年度の寄付額は1兆1175億円で、通販サイトの運営事業者やコンサル事業者などに支払われた経費は約5000億円に上る。
ふるさと納税事業者として先駆者であるトラストバンク(東京都渋谷区)の親会社、チェンジホールディングスの2025年3月期連結決算では、売上高463億円のうち、ふるさと納税事業を含むパブリテック部門が261億円と約56%を占める。同部門の営業利益率はほぼ5割で、チェンジHDの営業利益の9割以上を占めている。
ふるさと納税は寄付額が巨大になったことで、仲介サイトの運営事業者に支払われる経費も膨らみ、〝中抜き〟批判が強まっている。楽天はふるさと納税に関する収益について明らかにしていない。楽天に限らず、運営事業者は納得感のある収益構造を公表し、収支の透明性を高めなければ、国民の理解は得られない。(高木克聡)
埼玉など関東甲信で1時間に100mm以上の猛烈な雨 記録的短時間大雨情報
関東甲信地方では局地的に雨が強まっています。
埼玉県本庄市北堀では16時20分までの1時間に106mmの猛烈な雨が観測され、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表しました。また、群馬県、山梨県、長野県でも猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が発表されました。
今夜にかけて、大雨による低地の浸水や土砂災害等に警戒してください。
気象庁が記録的短時間大雨情報を発表
▼埼玉県で猛烈な雨
16時20分までの1時間に、
本庄市北堀で106mm(雨量計観測)
16時30分までの1時間に、
本庄市付近で120mm以上(解析雨量)
深谷市付近で約100mm(解析雨量)
16時50分までの1時間に、
美里町付近で約100mm(解析雨量)
17時00分までの1時間に、
熊谷市付近で約100mm(解析雨量)
17時10分までの1時間に、
熊谷市付近で約120mm(解析雨量)
小川町付近で約100mm(解析雨量)
17時20分までの1時間に、
嵐山町付近で約100mm(解析雨量)
ときがわ町付近で約100mm(解析雨量)
17時30分までの1時間に、
小川町付近で120mm以上(解析雨量)
嵐山町付近で約120mm(解析雨量)
ときがわ町付近で約120mm(解析雨量)
東秩父村付近で約100mm(解析雨量)
17時40分までの1時間に、
東松山市付近で約110mm(解析雨量)
寄居町付近で約100mm(解析雨量)
17時50分までの1時間に、
行田市付近で約120mm(解析雨量)
加須市付近で約110mm(解析雨量)
羽生市付近で約110mm(解析雨量)
越生町付近で約110mm(解析雨量)
18時00分までの1時間に、
鳩山町付近で約100mm(解析雨量)
18時20分までの1時間に、
さいたま市付近で約110mm(解析雨量)
毛呂山町付近で約100mm(解析雨量)
▼群馬県で猛烈な雨
16時30分までの1時間に、
伊勢崎市付近で約110mm(解析雨量)
太田市付近で約110mm(解析雨量)
桐生市付近で約100mm(解析雨量)
17時00分までの1時間に、
館林市付近で約100mm(解析雨量)
大泉町付近で約100mm(解析雨量)
邑楽町付近で約100mm(解析雨量)
17時10分までの1時間に、
邑楽町付近で約120mm(解析雨量)
千代田町付近で約110mm(解析雨量)
17時20分までの1時間に、
明和町付近で約100mm(解析雨量)
17時30分までの1時間に、
大泉町付近で120mm以上(解析雨量)
18時30分までの1時間に、
神流町付近で約100mm(解析雨量)
▼山梨県で猛烈な雨
16時40分までの1時間に、
山梨市三富付近で約100mm(解析雨量)
▼長野県で猛烈な雨
17時20分までの1時間に、
茅野市付近で約100mm(解析雨量)
18時30分までの1時間に、
南木曽町付近で約100mm(解析雨量)
20時20分までの1時間に、
池田町付近で約100mm(解析雨量)
梅雨前線の南下と寒気を伴った気圧の谷の影響で関東では雨雲が急速に発達しています。このあと夕方から夜にかけてが雨のピークで、局地的には1時間に80mm以上の猛烈な雨の降るおそれがあります。
気象庁は「線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性がある」との情報を発表しており、雨雲が停滞した場合はさらに雨量が多くなってもおかしくありません。
猛烈な雨により大規模な道路冠水が発生したり、都市河川の氾濫や内水氾濫による浸水などのおそれがあります。雨のピーク時は無理に移動をせず、雷が頻発するような状況の場合はできるだけ建物の中にとどまるようにしてください。
記録的短時間大雨情報とは
その場所で数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を観測・解析をしたときに、気象庁が発表するものです。その基準は、1時間雨量歴代1位または2位の記録を参考に、概ね府県予報区ごとに決められています。
この情報が発表された地域の周辺では、災害の発生につながるような猛烈な雨が降っていることを意味しています。地元自治体の発表する避難に関する情報に留意し、早めの避難を心がけてください。
「凄腕トレーダーが運用」偽の投資運用会社名乗り出資金3億円詐取か 個人投資家ら逮捕
「海外大手証券会社出身の凄腕トレーダーが運用している」などとして架空の投資運用会社を名乗り、出資金をだまし取ったとして、警視庁生活経済課は詐欺の疑いで、自称個人投資家、「川崎誠」こと渡辺雄介容疑者(40)=札幌市白石区東札幌二条=ら男女3人を逮捕した。同課は認否を明らかにしていない。令和2年からの約2年半で、約130人から3億円ほどをだまし取ったとみられる。
同課によると、渡辺容疑者らは「シンガポールに本社がある投資運用会社」を標榜。株式や暗号資産(仮想通貨)の運用で「月15~70%の利益が得られる」「いつでも出金可能」などと強調し、交流サイト(SNS)や異業種交流会で出資者を募っていた。
集めた金は個人的な投資や競馬に投じて多額の損失を出したとみられ、出資者には毎月、虚偽の運用実績報告メールを送信。「相場に大きな動きがあり、皆さまの資金をお守りするため出金をロックする」などと説明し、出金希望には応じなかったという。
逮捕容疑は3年10月~4年9月ごろ、東京都内の50代の男女3人から、投資名目で計約8千万円をだまし取ったとしている。
岩屋氏、レアアース規制に懸念表明=日中外相「戦略的互恵」確認
【クアラルンプール時事】マレーシア訪問中の岩屋毅外相は10日、中国の王毅共産党政治局員兼外相と首都クアラルンプールで約45分間会談した。双方の共通利益を追求する「戦略的互恵関係」を推進し、建設的かつ安定的な関係構築を目指す方針を確認。岩屋氏は、中国によるレアアース(希土類)の輸出規制に強い懸念を表明した。
岩屋氏はレアアース規制について「日本企業が大きな影響を受けている」と指摘。輸出許可申請の承認手続きを迅速化するよう求めた。王氏は「関連規定を順守し、必要な手続きにのっとれば、日本企業の正常な需要は確保される」と応じた。
岩屋氏は中国海警船のヘリコプターによる沖縄県・尖閣諸島周辺での領空侵犯や、中国海軍の空母による太平洋上での活動活発化など、最近の動向にも言及。「日本周辺の海空域の情勢が悪化している」として深刻な懸念を示し、改善するよう求めた。 [時事通信社]
障害児支援施設で大麻栽培疑い 逮捕の管理者「自分で使うため」
障害児支援施設で大麻を栽培したとして、神奈川県警薬物銃器対策課などは10日、施設運営会社の社員、市川雄三容疑者(31)=同県大和市深見台4=を大麻草栽培規制法違反(栽培)の疑いで逮捕したと発表した。
逮捕容疑は9日、藤沢市大庭の障害児支援施設「ファミリー・キッズ」で、大麻草2本を栽培したとしている。容疑を認め、「自分で使うために栽培していた」と話しているという。
同課によると、市川容疑者は施設の管理者。大麻は自身の仕事部屋の一角で鉢に植えて栽培していた。施設の利用者は立ち入らない部屋だったという。今月、県警本部に「施設内で大麻を栽培している」と情報提供があり、捜査を進めていた。【宮本麻由】
東京・練馬区で1時間に110ミリ、関東の広範囲で記録的短時間大雨情報…23区でも大雨・洪水警報
10日午後、関東北部や東北地方を中心に大雨が降り、東京都練馬区で午後6時40分までの1時間に110ミリの雨量を観測するなど、埼玉、群馬、山梨、長野の各県で記録的短時間大雨情報が発表されている。気象庁は河川の増水や浸水、土砂災害のほか、落雷や降ひょう、竜巻などの突風に注意を呼びかけている。また、東京都も中野区で大雨・洪水警報、杉並・板橋・練馬の各区に大雨警報、品川・目黒区に洪水警報が発表された。
主な記録的短時間大雨情報は以下の通り
▽東京都杉並区 100ミリ(午後6時40分)
▽さいたま市 110ミリ(午後6時20分)、埼玉県行田市 120ミリ(午後5時50分)、加須市・羽生市 110ミリ(同)、熊谷市 120ミリ(午後5時10分)、本庄市 120ミリ(午後4時30分)、深谷市 100ミリ(同)
▽群馬県大泉町 120ミリ(午後5時30分)、明和町 100ミリ(午後5時20分)、邑楽町 120ミリ(午後5時10分)、伊勢崎市・太田市 110ミリ(午後4時30分)、桐生市 100ミリ(同)
▽山形県飯豊町 100ミリ(午後4時)
▽山梨県山梨市 100ミリ(午後4時40分)
▽長野県茅野市 100ミリ(午後5時20分)