東京大学大学院の贈収賄事件。収賄罪に問われた元東大大学院特任准教授・吉崎歩被告(46)の初公判が東京地裁で開かれた。吉崎被告は「相違ありません」と起訴内容を認めた。公判では、被告が大学側の内部調査に対し、ソープランドへの立ち入りを「性感染症の検査」などと偽って説明していた実態が判明。また、弁護側は、被告が100万円を贖罪(しょくざい)寄付したことを明らかにし、世界的な科学者の情状証言などで情状酌量を求めた。
接待先のソープランドに早足で入る吉崎被告と佐藤被告の画像、待合室で待つ姿、クラブでおしりを前にニヤける姿も
高級クラブやソープランドで接待…196万円相当の賄賂を受け取った
法廷に現れた吉崎被告は、ストライプ模様のスーツを身につけ、終始うつむき加減で裁判に臨んだ。裁判官から起訴内容について問われると、「相違ございません」と短く答え、争わない姿勢を明確にした。吉崎被告は両手を震わせながら、被告人席に戻った。
起訴状によると、吉崎被告は2023年3月から2024年8月までの間、元教授の佐藤伸一被告(収賄罪で起訴)と共謀。一般社団法人日本化粧品協会(JCA)の代表理事・引地功一被告(贈賄罪で起訴)から、講座設置の便宜を図った謝礼として、計30回にわたり、銀座の高級クラブやソープランドでの接待など、総額約196万円相当の賄賂を受け取ったとされる。
被告人質問の冒頭、吉崎被告は絞り出すような声で謝罪の意を述べた。
「今回の過ちにより、関係するすべての方に深い失望と不信感を与え、多大なご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます。
東大総長が謝罪会見を行う事態を招き、(引責辞任した)東大病院長や、医学部長、さらには私の共同研究者や家族、そして患者の皆様に対しても申し訳ない思いでいっぱいです。みなし公務員という自らの立場を考えれば、国民の皆様に対しても、深く反省し謝罪を申し上げなければならないと思っております」
内部調査には風俗店への立ち入りについて「性病の検査」と説明
事の始まりは2023年2月。高級飲食店での会食だった。ここで上司の佐藤元教授が、自らの権限で講座設置に尽力したことを強調し、引地被告が約15万円の支払いを受け持った。
吉崎被告は、この時の心境をこう吐露した。
「佐藤先生から『引地さんはスポンサーだからね』『これも仕事のようなものだよ』と言われ、断れば佐藤先生の機嫌を損ねることになると感じました。スポンサーである引地氏の機嫌を損ねてはいけないという思いもありました」
そこからは転落の一途をたどる。吉崎被告は佐藤元教授の指示を受け、引地被告に対し「また打ち合わせはいかがですか?」「軌道に乗るまで月に2回ほど」とメッセージを送り、自ら銀座のクラブでの接待を要求し始めた。
接待はさらにエスカレートする。2024年3月のタイ視察で、現地女性による性的サービスを受けた佐藤元教授が「最高レベルだった」と歓喜したことを受け、引地被告が国内でのソープランド接待を提案。吉崎被告もこれに飛びついた。
検察側の指摘によれば、吉崎被告は「佐藤先生が超楽しみにしているようです。毎月2回行きたい」と引地被告側に催促。驚くべきことに、これらの接待は「昼間」に行われていた。佐藤元教授が妻にGPSで行動を監視されるのを避けるためだったという。
さらに、不祥事発覚後の東大の内部調査に対し、吉崎被告は風俗店への立ち入りについて「性病の検査」だったなどと虚偽の説明を繰り返していた。
「ソープランドに行った事実が漏れると外聞が悪いため、佐藤元教授から『研究の一環で行ったことにするのが良い』との指摘がありました。佐藤元教授との間で、(性感染症の検査という)嘘の理由で答弁する旨の誓約を交わすという話があり、私もそれに応じてしまった部分があります」
「マジで殺すよ。本当に」
蜜月関係にあった3者の関係は、突如として破綻する。
2024年8月30日。寄付講座の開設によって、化粧品などの商品による収益が上がらないことに激昂した佐藤元教授が、会食の席で引地被告に牙を剥いた。吉崎被告はこの不穏な空気を感じ取り、自らのスマートフォンで録音を開始していた。
法廷で読み上げられた反訳書(録音を文字に起こしたもの)の一部には、最高学府の教授とは思えぬ佐藤被告の言葉が刻まれていた。
「早く利益出せよ。マジで。化粧品が売れなかったらあんた金持って来い」 「この講座の人事権と経営権は僕が決める。約束不履行が続くなら講座は終わりですよ」
そして、決定的な一言が放たれた。「マジで殺すよ。本当に」。
吉崎被告は、この録音について「まさか『殺すぞ』とまで言うとは思わなかった」と振り返ったが、この決別が、引地被告による警察への被害相談、ひいては汚職事件の発覚へとつながった。
情状証人として出廷した、吉崎被告の共同研究者で世界的な科学者である北森武彦氏は、被告の能力を評価しつつも、その危うさを指摘した。
「吉崎氏は非常に優れた研究者・医師だが、場当たり的な判断をして、批判的視点を失いがちな面がある。あっちの顔も立て、こっちの顔も立てているうちに、ルールから外れる誤った判断に陥ったのではないか」
吉崎被告は現在、無職の身だという。被告人質問では、自らの過ちを償うため、日弁連などが運営する法律援助事業基金に対し「100万円を贖罪(しょくざい)寄付した」ことを明かした。
「佐藤先生に嫌われてしまえば東京大学に私の居場所はなくなってしまう」
一方で、検察官から「佐藤元教授の指示なら何でもやるのか」と問われた吉崎被告は、次のように語った。
「言われたら何でもやる、というつもりは決してございません。佐藤先生のおっしゃることがすべてだと思っていたわけでもありません。ただ、それを止められなかった自分自身の非を詫びております。
私は長崎大学の出身で、当時、佐藤先生は同大学皮膚科の教授でした。そこからずっと先生についていく形で東京大学まで参りました。私にとって佐藤先生の言葉は、それほど大きな意味を持つものだったのです」
しかし、検察側は「本件講座の別の男性研究員は、佐藤元教授からソープランドに誘われた際、断っている」と指摘。「佐藤元教授の言うことは絶対ではないはずだ」と追及した。
吉崎被告は、「なかなかご理解いただくのが難しいかもしれません」とし、苦悶の表情を浮かべながらこう答えた。
「もし私が先生に嫌われてしまえば、東京大学に私の居場所はなくなってしまいます。私は長崎の医局とも半ば縁を切るような形で東大に来ており、ここで見捨てられれば、今後どうやって身を立てればいいのか分からなくなっていました。
今にして思えば、東大という組織に属さずとも、医師の本分である『患者を診る』ことはどこでもできたはず。そんな当たり前のことすら分からなかった自分の未熟さを恥じています。それほど当時は、先生の言葉をそれほど絶対的なものとして認識していたのです」
検察側は最後に、「佐藤元教授が欠席した際も単独で接待を受け、『羽目を外してはしゃいだ』と認めており、主体的に犯行に及んだのは明らか」と厳しく断罪。懲役1年2月、追徴金約196万円を求刑した。
対する弁護側は、教授という絶対的権力者に逆らえない「受容型」の事案であるとし、週刊誌報道などで社会的制裁をすでに受けているとして執行猶予付きの判決を求めた。
吉崎被告は最後に「信頼を裏切ってしまった皆様に、深くお詫び申し上げたい。本当に申し訳ございませんでした」と述べ、法廷を後にした。
判決は5月22日に言い渡される。
※「集英社オンライン」では、今回の記事についての情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。 メールアドレス: [email protected] X(旧Twitter) @shuon_news
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
投稿者「F.Krueger」のアーカイブ
「声にも法的権利」と確認…生成AI動画で「肖像権」や「パブリシティ権」の侵害問題で議論スタート法務省
生成AIで作成された動画などで著名人の顔や声などが無断で使用されている問題を受けて、法務省が設置した検討会が24日から始まり、「パブリシティー権」と「肖像権」の保護対象に、「声」が含まれることを確認しました。
生成AIで作成される動画や画像をめぐっては、著名人の顔や声などが無断で使用されるケースが相次いでいて、俳優や声優の団体が声明を出すなど、社会問題となっています。
生成AI動画などに関しては、その人の肖像などがもつ経済的価値を自分で利用する権利=「パブリシティ権」や「肖像権」を侵害するのではないかと指摘されていますが、明確な指針はありません。
法務省はこうしたことから、生成AI動画で「肖像権」などを侵害され、損害賠償が認められるケースを明確にするため、有識者による検討会の設置を決め、24日に初会合が開かれました。
検討会には知的財産法を専門とする大学教授や弁護士が参加していて、法務省によりますと、「声」もその人物を認識できる情報だとして、「パブリシティー権」と「肖像権」の保護の対象となることを確認したということです。
次回以降の検討会では、具体的な権利侵害を例に現行法でどのように対応できるかを検討する予定で、法務省は今年7月ごろまでに検討会を終えて意見をまとめたい考えです。
山林火災、鎮圧のめど立たず=新たに700人出動、活動強化―岩手・大槌町
岩手県大槌町で発生した山林火災は25日も延焼が続いた。近隣県などから緊急消防援助隊700人以上も出動し、地元消防隊員らと計約1300人態勢で消火活動に力を入れるが、鎮圧のめどは立っていない。
県と町は同日、火災で実際に焼けた広さを示す焼損面積は計約730ヘクタールと発表。町が発表していた計約1170ヘクタールは、焼けた場所の広がりを示す焼損範囲だとした。
町はこれまでに、町の人口の約3割にあたる周辺の約1500世帯、約3200人に避難指示を出し、7カ所の避難所を開設した。約280人(25日午後6時時点)が避難している。 [時事通信社]
美術家の篠原勝之さん死去 「ゲージツ家のクマさん」
「ゲージツ家のクマさん」として親しまれた美術家の篠原勝之(しのはら・かつゆき)さんが17日、肺炎のため奈良市の病院で死去した。84歳。札幌市出身。故人の遺志で葬儀・告別式は行わない。
1970年代に唐十郎さん率いる「状況劇場」の舞台美術やポスターを手がけ、後には「鉄のゲージツ家」を名乗った。タモリさん司会のバラエティー番組「笑っていいとも!」やビートたけしさん司会の番組に多数出演した。頭をそり上げた姿がトレードマーク。おおらかな人柄の「クマさん」として親しまれた。
亡くなる日の朝に近親者に託したというメッセージがインスタグラムに掲載され「ついにね、オサラバの時が きちゃったよ。いっぱい感謝して、旅にいきます。アバヨ。」とつづられた。
文筆活動も行い、「走れUMI」で小学館児童出版文化賞、短編小説集「骨風」で泉鏡花文学賞を受けた。活動の拠点を東京から山梨県、次いで奈良県に移し、陶芸なども手がけた。
コピーライターの糸井重里さんや作家の嵐山光三郎さんら幅広い交友関係でも知られた。
【速報】8年前の六本木マンション女性殺害事件マレーシアに出国し国際手配されていた元交際相手とみられる男(47)を逮捕容疑を否認警視庁
8年前、東京・六本木のマンションで29歳の女性が殺害された事件で、国際手配されていた元交際相手とみられる47歳の男がきょう(25日)、警視庁に逮捕されました。
記者 「8年前の殺人事件の容疑者が、成田空港に到着しました」
殺人の疑いで逮捕されたのは、高橋伸明容疑者(47)です。
高橋容疑者は2018年10月、港区・六本木のマンションの一室で、当時交際していたとみられるバレツタ久美さん(当時29)の頭を鉄アレイのようなもので複数回殴るなどして殺害した疑いがもたれています。
取り調べに高橋容疑者は容疑を否認し、「この件について今は何も話すことはありません」と供述しているということです。
警視庁によりますと、高橋容疑者は事件直後にマレーシアに出国。
警視庁に殺人容疑で国際手配されていましたが、その後、マレーシアで現地当局に身柄を拘束されていたということです。
また事件直前には、高橋容疑者がバレツタさんと一緒に現場のマンションに入る様子が防犯カメラに写っていたということです。
警視庁は今後、事件の詳しいいきさつを調べる方針です。
【速報】県知事選、玉城デニー氏が3選に立候補表明 辺野古新基地「大きな争点」(ノーカット動画)
任期満了に伴う9月13日投開票の沖縄県知事選に向け、現職2期目の玉城デニー氏(66)が25日、那覇市内で記者会見を開き、立候補を表明した。玉城氏は「誰一人取り残さない沖縄らしい優しい社会、平和で誇りある豊かな沖縄を引き続き着実に取り組んでいく決意を込めて3期目の立候補を正式に表明する」と語った。
知事選では経済団体や自民党が推す元那覇市副市長の古謝玄太氏(42)も立候補を表明。玉城氏は自らが新基地建設に反対し、古謝氏が容認する姿勢であることを踏まえ「辺野古は大きな争点の一つになり得る」との考えを示した。
3期目に向け、子どもの貧困対策を中心とした子育て支援や経済振興、離島政策の充実を掲げながら「交通渋滞では年間1400億円の経済損失が出ている利便性確保と産業発展には鉄軌道や中南部へのモノレール延伸などが必要。戦後100年に向けた最も重要な課題として取り組む」と述べた。(政経部・銘苅一哲)
【独自】旭山動物園職員の30代男性、妻に対し”危害”を予告するような言動していたか 妻「夫から脅迫を受けていて怖い」と相談も 妻は3月末から行方不明
北海道の人気観光地、旭山動物園の焼却炉に妻の遺体を遺棄した疑いで事情聴取されている30代の男性が、妻に対し、危害を予告するような言動をしていたとみられることが新たにわかりました。
事情聴取を受けているのは、旭山動物園に勤める30代の男性です。
男性の30代の妻は3月末ごろから行方不明になっていて、男性は聴取に対し「焼却炉に妻の遺体を遺棄して燃やした」という趣旨の供述をしています。
30代妻は「夫から脅迫を受けていて怖い」と相談 3月末から行方不明
また妻が行方不明になる前、捜査関係者によりますと、男性は妻に対し、危害を予告するような言動をしていたとみられ、そのことについて、男性の妻は「夫から脅迫を受けていて怖い」という趣旨の相談をスマートフォンのメッセージで関係者にしていたということです。
男性は妻の殺害もほのめかしていて、警察が慎重に捜査しています。
木原・飯田・茂木…高市首相支えるトライアングル、距離感ある財務省「我々を抵抗勢力だと思い込んでいる」
[政治の現場]高市政権半年<2>
年度末が迫り、東京都心の桜が開き始めた3月23日。官房長官の木原稔(56)は首相官邸で、自民党参院議員会長の松山政司(67)、同幹事長の石井準一(68)と相対していた。
「不測の事態に備え、暫定予算を編成する方向で検討したい」
木原は事態打開に向けた一手をこう示した。2026年度予算の参院審議を巡る与野党協議が膠着(こうちゃく)する中、首相の高市早苗(65)がこだわってきた年度内成立は困難な情勢となっていたためだ。
この一言によって、年度内成立の断念が事実上、固まったが、木原は「引き続き年度内成立が必要」と強調し、高市の顔を立てることも忘れなかった。
根回しが不得手な高市に代わり、木原は与党との調整役を一手に引き受ける。記者に見えない内廊下で執務室を頻繁に行き来し、首相との相談を欠かさない。肝いりの外国人政策やクマ対策などの会議を仕切り、政権の要となっている。
「派手さはない」(自民ベテラン)ものの、防衛相や党政調事務局長などを歴任し、その調整力は与党や霞が関でも定評がある。「首相も木原の助言なら受け入れる」(周辺)とされ、高市も一目置く存在だ。
「国民に誤解を招くことになります。事実関係をきちんと発信しましょう」
政務担当の首相秘書官、飯田祐二(62)は4月5日の日曜日、スマートフォンから高市にメールした。ホルムズ海峡の封鎖でプラスチックの原料となる石油製品ナフサが供給できなくなるとして、「日本は6月に詰む」という誤った情報がSNS上に広がっていた。
「そうやな」。高市からはすぐに返信があった。飯田の提案を受け、高市は自身のX(旧ツイッター)に「少なくとも国内需要4か月分を確保しています。事実誤認であり、そのようなことはありません」と投稿した。
昨年6月まで経済産業次官を務めていた飯田だが、高市との関係は薄かった。長期政権を築いた安倍内閣に倣い、同省出身者から政務秘書官を探していた高市が、白羽の矢を立てたのが飯田だ。今や「飯田を通せばすぐに首相に案件が届く」と評されるほど、最側近にある。
「トライアングルで処理する案件も多い」と証言する関係者もいる。木原と飯田に、官房長官秘書官の茂木正(59)を加えた3人のことだ。
茂木は高市が経産副大臣だった頃に仕え、その後も事務所への出入りを許された数少ない官僚だ。40歳代の課長級を充てる例が多い官房長官秘書官に、経産省の審議官から高市の「一本釣り」で引き上げられた。
高市の下に側近を集めて官邸でほぼ毎日開かれる通称「正副長官会議」には、茂木も7人目のメンバーとして出席し、政権の意思決定に立ち会う。木原の脇を経産省出身の飯田と茂木が固め、3人のトライアングルが高市を支える。政権発足から半年たち、その構図が明確となった。
一方、財務省との距離感が目立つのも高市官邸の特徴だ。
2月27日の衆院予算委員会。衆院選公約に掲げた2年間の食料品の消費税減税を巡り、自民議員が「農林漁業者や飲食店、小売事業者などに大きな影響が生じる」と指摘すると、高市は思わず「飲食料品の消費税率ゼロの検討を加速するということで自民党は戦ってきた。難しい理由があるということを『某役所』が配っている」と口にした。
名指しこそ避けたが、高市に財務省への不信感があるのは明らかで、財務省内では「我々を抵抗勢力だと思い込んでいるのではないか」と衝撃が広がった。
ある政権幹部は語る。「長期政権を築くには予算を掌握する財務省を味方に付けることも必要だ。霞が関を一つのチームにするのがこれからの課題だ」(敬称略)
市川安保局長 面会最多
高市首相の行動を記録した読売新聞の「高市首相の一日」をもとに、昨年10月21日の政権発足から今月20日までの面会相手を調べたところ、最多は市川恵一国家安全保障局長の107回、2位は原和也内閣情報官の77回だった。
両氏は、外交・安全保障分野の機密情報を扱う。2度にわたる日米首脳会談への準備を重ねたほか、2月28日に始まった米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、緊迫する中東情勢への対応を連日、協議した。
閣僚で最多だったのは、3位の片山財務相で69回だった。首相が掲げる「責任ある積極財政」や給付付き税額控除のあり方などについて意見交換したとみられる。このほか、尾崎正直官房副長官、外務省の船越健裕次官が続いた。(敬称略)
“酒を飲んでバイク運転”疑いで千葉県警交通課の警察官を逮捕
25日未明、千葉県我孫子市の路上で、千葉県警の交通課の警察官が酒を飲んでバイクを運転したとして、酒気帯び運転の疑いで逮捕されました。
酒気帯び運転の疑いで逮捕されたのは、千葉県警松戸警察署の交通課に所属する佐々木駿容疑者(28)です。
警察によりますと、25日午前1時半ごろ、我孫子市の路上で佐々木容疑者が運転するバイクが敷地内に駐車していた車にぶつかる事故があり、その場の呼気検査で基準値以上のアルコールが検出されたということです。
佐々木容疑者は調べに対し、「あまり酔った感覚がなくて、まっすぐ家に帰れると思いバイクを運転してしまった」と容疑を一部否認しているということです。
佐々木容疑者は交通課交通捜査係に勤務し、普段は飲酒運転や無免許運転などの捜査を担当しているということです。
松戸警察署の福岡文利署長は、「署員が逮捕されたことは極めて遺憾である。署員への指導教養を徹底する」とコメントしています。
万博EVバス“ずさん管理”実態 販売業者の社内会議映像入手 ブレーキ不具合で深刻事故
大量に止められているのは、去年の大阪万博で使われたEVバスです。相次ぐトラブルが原因で今後使用しないことが決まっています。番組はバスの販売業者の社内会議の映像を入手しました。そこには、安全管理への認識不足と受け取れるやり取りが記録されています。
【画像】「扉の開放装置試験やってない」「一番怖いなと思ったのが…」社内会議で指摘
不具合頻発の万博EVバス
整然と止められたEVバス。その台数は135台です。大阪メトロが万博に訪れた客を運んでいましたが、事故や不具合が相次ぎ、今は使われていません。“まるでバスの墓場”と揶揄(やゆ)する声も出ています。
このバスを販売していたのが「EVモーターズ・ジャパン」です。
EVMJ公式HPから(22日付)
「裁判所より民事再生手続き開始の決定を受けました」
負債がおよそ57億円に上るとして22日、民事再生に進むことが決定しました。負債が膨らんだ理由は、購入のキャンセルなどにより売り上げが激減したことだといいます。
万博バスを運営していた大阪メトロがEVモーターズ・ジャパンから購入したEVバス。万博期間中から不具合が相次ぎ、去年11月にリコールを発表。
1月には全車両の無償修理を終えたといいますが、大阪メトロは安全確保が困難だとして今後の利用を断念しました。
社内会議映像を入手
北九州市に本社があるEVモーターズ・ジャパンは“国産EVバス”をウリにしていましたが、国への届け出は中国メーカーが作ったバスの並行輸入業者です。
EVMJ 佐藤裕之社長(当時)
「九州・福岡から情報を世界に発信していくのにぴったりの場所」(2023年4月)
番組が内部を知る関係者を取材すると…。
EVMJ関係者
「不具合については、もうめちゃくちゃ多い。どんな不具合が起きてもおかしくないといった状況。ただ、正直言って全部が全部直せていない」
これは、番組が入手した2023年8月に撮影されたEVモーターズ・ジャパンの社内会議の映像です。
映像に映る当時の佐藤社長とみられる人物に対し、社員が“コンプライアンス違反”を指摘しています。
従業員側
「聞いて一番ちょっと怖いなと思ったのが、(大阪)メトロさんに納車されている車のインバータが、実は別のインバータに変わってしまっている」
インバータとは、EV自動車の肝になる部品で、バッテリーの電気を“モーターが使える形”に変換する装置です。
従業員側
「法的には、新しいインバータが認証をちゃんと取れた状態で、認証の手続きをやってましたというと、それはされてない。コンプラ違反」
この会議の時点ですでに大阪メトロに10台を販売、その他の販売実績と合わせると、23年は40億円以上の売り上げがありました。
佐藤前社長とみられる人物
「前のインバータ載っけた時から認証は取っていない。イギリス向けの認可は通っている。それでいいんでしょって中国メーカーは思っていた。ヨーロッパはそれでOKだから日本もOKだと思っていた」
扉の安全試験 実際は行われず
この件について、専門家はこのように話します。
自動車生活ジャーナリスト 加藤久美子氏
「全体の安全性の証明書を出す。それを基に(国交省が)認可をする。新たなインバータで安全性を確認しないといけないのに、それをやっていないということ」
会議では、バスの扉についても誤った申請があったと指摘されました。
従業員側
「扉の開放装置試験があるんですけど、中国メーカーは『やってない』、もうはっきり言っています」
やっていない扉の開放試験が、書類上はやったことになっているというのです。
従業員側
「扉なので最悪なケースとして、走行中に開いてカーブ曲がったら人が落ちましたみたいになると、非常によろしくないという感じもする。そういうのを何度か売ってしまっている」
従業員側
「リコールはできるが『証明を取っていない部品を付けていたため』と非常に恥ずかしい文面を書くことになる」
関係者によると、この会議以降、会社側は書類の再提出を行ったといいます。
ブレーキ不具合深刻事故
問題はこれだけではありません。これは去年9月、大阪メトロの子会社が使用していた「万博バス」とは別のバスが起こした事故の映像です。
ドライバーはハンドルを左に切っていますが、バスは右に向かい中央分離帯にこすってしまいました。
この事故を受け、社内では同型のバスを使って衝突回避装置の動作確認を行う試験が行われました。
障害物を前に自動ブレーキで止まり切れずそのまま衝突。バスを点検すると、急ブレーキの反動で車体とタイヤをつなぐ部品が折れていました。
さらに、ハンドルを回していくとタイヤが「ブレーキホース」という部品に接触します。摩擦でホースに穴が開き、オイルが漏れることでブレーキが利かなくなる恐れがあるということです。
この事故を受け国交省は、EVモーターズ・ジャパンに対しバスの総点検を指示。さらに、去年10月に立ち入り検査を行うと、全国で販売した317台のうち3割以上で「ブレーキホース」の損傷などが確認され、78台は国の保安基準に違反していました。
これだけの違反が見つかるバスがなぜ公道を走行できていたのか、元社員を取材すると…。
EVMJ元社員
「新車の時は全部ちゃんと動く。だからナンバー登録まではできる。しかし、納車して1週間くらいでいろいろ壊れてくる」
社内会議で出ていた違反などについてEVモーターズ・ジャパンに取材を申し込むと、民事再生手続きを理由に明確な回答を避けました。
EVMJ(14日付)
「これまでの間、お取引ご支援をいただいたにもかかわらず、多大のご迷惑をおかけするところとなり、誠に申し訳なく、衷心よりおわび申し上げます」
(2026年4月25日放送分より)