政府対応の遅れ「反省」=ホームタウン誤情報拡散で―松本外務政務官

松本尚外務政務官は28日、国際協力機構(JICA)が国内4市をアフリカ各国の「ホームタウン」に認定し、SNSで「移民が増える」などの誤情報が拡散した問題について「(対応が)結果的に遅くなったことは否めない。私自身も知っていながら、十分に共有できなかったことは反省している」と述べた。外務省内で記者団の取材に答えた。
氏は、原因について「(アフリカ各国に)意図が伝わっていなかった」と釈明。一方、SNSの利用に関して「自らが拡散している情報に誤ったものも含まれていると認識してほしい」と注意を呼び掛けた。 [時事通信社]

フジテレビ、元社長の港浩一氏らに50億円の損害賠償求め提訴

フジテレビを巡る一連の問題で同社は28日、元代表取締役社長の港浩一氏と元専務取締役の大多亮氏に対し、50億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴したと発表した。
2023年6月に元タレントの中居正広氏と同社元女性アナウンサーとの間で生じた事案について、港氏と大多氏は報告を受けながらも、事実関係の調査や適切な対策の実行などの善管注意義務を怠り、同社に損害を与えたという。
今回の一件では、多くの広告主がCMを差し止める状況が続き、同社は今年6月30日までに約453億円の損害を被っているという。訴えでは、その一部として2人に連帯して50億円を支払うよう求めている。
同社と親会社のフジ・メディア・ホールディングスが設置した第三者委員会が3月に公表した調査報告書は、2人が「極めて『思慮の浅い』経営判断の誤りを犯した」と断定。これらを受け、フジテレビは2人に対する訴訟準備を進めていた。大多氏は読売新聞の取材に対し、「まだ訴状が届いておらず、コメントは差し控えさせていただきます」としている。
今回の事案では、人権意識が低い同社の企業風土が問題視されており、同社は「人権とコンプライアンスを最重要とする企業風土を確かなものにしていくためには、今回の事案に係るフジテレビ元取締役の責任を追及することは不可欠」としている。

都内でもクマ出没、渓流釣りの男性の背後から「落石のような音」…振り向いた瞬間に顔など出血

東京都奥多摩町や青梅市など西多摩地域の山間部を中心に、このところクマの目撃が相次いでいる。23日には同町の大丹波川で渓流釣りをしていた男性が、クマに襲われてけがをする被害が発生した。27日も青梅市や日の出町で目撃された。各自治体は注意を呼びかけている。(鈴木章功)
奥多摩町によると、23日午後4時半頃、町外の50歳代男性が背後から襲われて負傷した。同町でクマによるとみられる人的被害が起きたのは、2019年以来だった。
男性が大丹波川沿いの「奥茶屋キャンプ場」から200メートルほど上流で渓流釣りをしていると、背後で落石のような音がした。振り向いた瞬間、額やまぶた、首、腕などをひっかかれて出血した。クマはその場から逃げていった。大きさなどから子グマとみられるという。
男性は自力で下流のキャンプ場まで下りて助けを求めた。キャンプ場関係者や客らが介抱し、119番通報。青梅市の病院に救急搬送され、その日のうちに帰宅したという。
町職員は被害を把握した直後から、地元猟友会、青梅署員らとともに現場周辺を巡回し、花火を鳴らして追い払った。また、防災行政無線の臨時放送で住民に注意を呼びかけた。
24日には現場周辺の林道や登山道をパトロールするとともに、捕獲用のおりを設置。猟友会が日々、捕獲確認と巡回を続けている。同町は専用アプリを使って町民などに害獣の発見情報を寄せてもらっており、昨年度は1年間で約130件だったクマの目撃が、今年度は4~7月ですでに約70件に上っている。
町観光産業課の大串清文課長は「今年は夏場からクマの目撃が目立っている。野菜くずなどの管理や、鈴を身に付けるなど対策を徹底してほしい」と話している。

同町と隣接する青梅市でも目撃が相次ぐ。20日には長淵の駐車場に現れた姿を防犯カメラが捉えていた。クマは止まっていた車の前方から現れ、丘を駆け上って姿を消した。
その際、駐車場そばで車を運転していた横浜市の電気工事業の男性(50)は「大型犬にがっちりと筋肉をつけたような姿で、一目でクマとわかった。かなりの速さだった」と振り返る。

東京都奥多摩町での人的被害以降、同市では少なくとも3件の目撃があった。27日未明にはJR青梅線の日向和田駅近くの青梅街道沿いで目撃され、市職員と地元猟友会が出動。付近にフンなどの痕跡はなかった。
ただ、隣接地の元店舗を改修中の男性(58)は21日朝、近くの竹やぶを子グマらしき動物が走り去るのを目撃し、青梅署に届け出ていた。男性によると、黒っぽい動物はサッと走り去り、男性は勢いに気おされて思わず後ずさったという。「尋常じゃない速さで、恐怖しかなかった」。男性の案内で猟友会が付近を調べ、ビワの木に爪痕を確認した。
27日に出動した猟友会の横山岩根さん(86)は「21日に見た動物がクマかどうか断定できないが、ここ(元店舗)は10年ほど前にクマが入り込んで駆除された」と説明した。
一方、日の出町でも27日午後1時40分頃、大久野の観光施設近くの道路で目撃された。同町は行政メールなどで「クマを見つけた際は決して近寄らず、警察まで連絡ください」と注意を呼びかけた。

維新の吉村代表「新聞見るかぎり小さく掲載 読売は記者会見してほしい」誤報にコメント いっぽう石井章参院議員の疑惑については

読売新聞は8月27日の朝刊で、維新の衆院議員・池下卓氏の公設秘書について、勤務実態がないにもかかわらず国から給与を不正に受け取ったと報じました。
これについて、読売新聞東京本社の編集幹部らは午後、池下氏の事務所を訪れ、記事が誤報だったとして「28日の紙面で訂正・おわびの記事を出させていただく」などと謝罪しました。
そしてきょう28日の朝刊一面では、「記事は誤報おわびします」とする記事が掲載されました。
◆維新・吉村代表が誤報にコメント
池下議員が所属する、日本維新の会の吉村代表は28日、「謝罪はありますが、本日の新聞見る限り小さく掲載されています。昨日の、顔写真つき一面で大きく報じられたものとは違います。」と話しました。
そして読売新聞に対して、「今回なぜこういうことが起きたのか、経緯も含めて読売は記者会見してほしいです。池下議員の名誉回復も容易ではないと思います。」と話しました。
◆同日、家宅捜索があった所属議員
いっぽう27日には、勤務実態のない公設秘書の給与を国からだまし取ったとして、東京地検特捜部が、日本維新の会の石井章参議院議員の関係先を家宅捜索しました。
これについて吉村代表は、「(維新は)政治とカネには厳しくするとしてやってきました。あってはならない。もし事実だとすると除名、議員辞職するべき」との考えを示しました。
しかし現段階においては、「本人から話は聞けていない。あってはならないこと、犯罪ですから。まずは本人に確認します。」と話しました。

神戸刺殺容疑者、被害女性は「好みのタイプ、後つけた」趣旨の供述

神戸市中央区のマンションで住人の片山恵さん(24)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された谷本将志容疑者(35)=東京都新宿区=が片山さんを狙った理由について「好みのタイプだと思い、後をつけて勤務先を確認した。勤務先を出るのを待ったり、出勤するのを見たりしていた」という趣旨の供述をしていることが、捜査関係者への取材で判明した。
事件は20日午後7時20分ごろに発生。容疑者は片山さんの自宅マンションのエレベーター内で、片山さんの胸部などをナイフで複数回刺して殺害したとされる。
片山さんについて「全く知らない人だった」と供述。「殺意を持っていたかは分からないが、ナイフで腹部のあたりを1回か2回くらい刺した」と容疑を一部否認している。【前田優菜】

店長「本社に従わざるをえなかった」 参院選買収事件、パチンコ店店長ら幹部6人送検

7月の参院選比例代表で、自民党候補だった阿部恭久氏(66)への投票の見返りに従業員らに報酬を約束したとして、パチンコ店運営会社の社長ら幹部6人が逮捕された事件で、複数の店長が警視庁などの調べに、「違法だと思ったが本社の指示に従わざるを得なかった」と話していることが28日、捜査関係者の取材で分かった。
警視庁などは同日、公職選挙法違反(買収約束)の疑いで逮捕されたパチンコ店運営会社「デルパラ」(東京)社長の李昌範容疑者(50)ら同社幹部6人を同容疑で送検した。従業員らに投票を働きかけた店長らについても、同法違反に当たる可能性があるとみて捜査している。
捜査関係者によると、逮捕された幹部らは7月、各店長を集めてウェブ会議を開き、報酬支払い方法などを記したメモを共有。「業界の発展のために候補に投票してほしい」などと呼びかけていた。店長らには各店舗の投票状況も報告させており、警視庁などは李容疑者を中心に組織的な買収を図ったとみて捜査している。

日印安保宣言、17年ぶり改定へ=29日首脳会談

石破茂首相は29日、来日するインドのモディ首相と首相官邸で会談する。両首脳は安全保障協力に関する共同宣言を17年ぶりに改定。インド太平洋で覇権主義的行動を繰り返す中国を念頭に、民主主義や法の支配など共通の価値観を有する両国の結束をアピールしたい考えだ。
2008年10月に当時の麻生太郎首相とシン首相が署名した共同宣言は、日印関係を「相互の発展と繁栄に利害を有するパートナー」と定義。外相間の戦略対話などが盛り込まれた。
今回の改定では、防衛装備品の共同開発や、人工知能(AI)、サイバーなど先端軍事技術の共同研究を明記。さらに、両国間の協力・連携を経済安保分野にも拡大し、重要鉱物のサプライチェーン(供給網)強化を打ち出す。 [時事通信社]

与野党ガソリン減税協議、大詰め 来週にも結論、合意至るか不透明

ガソリン税に上乗せされる暫定税率の廃止に向けた自民、立憲民主など与野党6党の実務者協議が28日、開かれた。今回で4回目。出席者によると、来週にも結論を出す方向で調整を進めることで一致した。協議は大詰めを迎えているが、代替財源を巡る与野党の主張の隔たりは埋まっておらず、合意に至るかどうかは不透明だ。決裂する可能性もある。
8月1日から約1カ月にわたって協議を進めてきたが、目立った歩み寄りは見られていない。28日の協議後、立憲の重徳和彦政調会長は来週中の合意が「タイムリミット」とした上で「野党には数の力もある。総合的に考えて自民党に対応していただきたい」と述べた。野党だけで法案成立を目指すことを示唆し、少数与党に“最後通告”を突きつけた格好だ。
自民党税制調査会の宮沢洋一会長は「最大限努力したい」と述べた。協議には他に、公明、日本維新の会、国民民主、共産が出席。野党は11月1日の暫定税率廃止を求めている。
暫定税率廃止で年1兆円規模の税収が減ると見込まれている。与党は増税などの安定財源が必要との立場。

原発財政支援、30キロ圏に対象拡大=29日、閣僚会議で方針決定―政府

政府は28日、原発周辺自治体を財政支援する対象範囲について、現行の原発の半径10キロ圏内から同30キロ圏内にまで拡大する方針を固めた。東京電力柏崎刈羽原発が立地する新潟県などが対象拡大を求める要望を出していた。29日に関係閣僚会議を開いて方針を決定する。
原発立地地域の振興に関する特別措置法の対象地域を広げる。対象地域に指定された自治体は、道路や港、学校などを新設・改修する際の費用について、国による補助が通常の50%から55%に引き上げられる。現在は14道府県、76市町村が対象だが、30キロ圏内に拡大されれば大幅に増える。 [時事通信社]

川重、海自潜水艦エンジンで検査データ改ざんか 20年間不正の疑い

海上自衛隊の潜水艦用ディーゼルエンジンを巡り、製造元の川崎重工業が燃費性能に関する検査データを改ざんした疑いがあることが関係者などへの取材で判明した。川重によると、今月、「2021年までに製造された潜水艦エンジンの一部で検査不正が行われていた可能性が高い」と防衛省に報告。外部弁護士らの特別調査委員会が調査しており、年内にも最終報告をまとめる見通しという。
海自は25隻の潜水艦を保有し、ほぼ半数を川重が建造。エンジンについては1980年代後半から自社で開発し、近年は防衛省と共同開発を行っている。
関係者によると、燃費性能に関する検査データはエンジン組み立て後の試運転で測定し、川重は防衛省側が求める仕様を満たすよう、実測値を書き換えたとみられる。こうした不正は20年間続き、「たいげい型」や「そうりゅう型」といった現役艦の多くが対象となった可能性があるという。
川重は毎日新聞の取材に「調査中のため不正の詳細については控える。潜水艦の運用や安全性への影響は現時点でないと考えている」などと説明した。
同種の不正はタンカーやコンテナ船でも確認され、川重は24年8月、船舶用エンジンの燃費性能の検査データを書き換える不正が判明したと発表した。川重は特別調査委員会を設置して調査し、その過程で潜水艦でも不正が行われていた疑いが浮上した。
特別調査委員会は船舶用エンジンの不正に関する調査の中間報告で、顧客の要望に応え、評価されないと競合他社に劣後してしまうプレッシャーがあった▽顧客に実態を説明した際の悪影響を回避し、納期や利益を優先した▽専門性が高く、人材の流動性が低い職場環境で不正はやむを得ないとの強い同調圧力があった――などと指摘した。
川重では海自の潜水艦修理を巡る裏金づくりと、海自隊員への不適切な物品供与が発覚したばかり。防衛産業の相次ぐ不祥事に、防衛省の監督責任を問う声も上がりそうだ。【松浦吉剛】