旧民法で離婚後に親権を失うなどして子の養育機会を奪われたのは、個人の尊重や幸福追求権を定める憲法13条に違反するとして、男女27人が、国にそれぞれ3万円の損害賠償を求める集団訴訟を大阪地裁に起こした。提訴は6日付。
原告は関西と東京に住む男性24人、女性3人。離婚によって親権を失ったり、婚姻中でも別居したりして子と十分な交流や養育ができないと主張している。
4月施行の改正民法では両親の共同親権制度が導入されたが、訴訟は、制度導入前の、一方の親にしか親権を認めていなかった当時が対象。訴状では、憲法13条は親が子を養育する権利を保障しているのに、現在も一方の親が他方の親の同意なく子を連れ去ることを禁止しておらず、別居する親は月1回程度の交流しか認められないと主張。現状は憲法と子どもの権利条約に違反すると訴える。
9日に記者会見した原告の新毅夫さん(61)は「家族、親子の価値がないがしろにされている。離婚と親子の問題は全く別だ」と話した。代理人を務める川村真文弁護士は「最高裁の判断が出ないと制度は変わらない現実がある」と述べ、最高裁まで争う考えを示した。 [時事通信社]
山本太郎代表が辞任・引退表明=れいわは党名変更へ
れいわ新選組の山本太郎代表(51)は9日、東京都内で記者会見し、自身の健康問題とスピード違反での検挙を受け、代表を辞任し、政界を引退すると表明した。れいわは党名を変更し、代表選を17日告示、31日投開票の日程で行う。
山本氏は会見で、スピード違反について「言い逃れできるものではない」と陳謝。「国会議員を目指す取り組みから引退する」と語った。「山本という過去の遺物が横たわることはあってはならない」と党名変更の理由を説明した。
週刊新潮が報じた公設秘書給与詐取疑惑に関しては「詐取には当たらない。辞任とは関係ない」と述べた。大石晃子共同代表も離党する。
山本氏は昨年10月、高速道路でレンタカーを運転中に法定速度を大幅に超える時速149キロで走行して道路交通法違反容疑で検挙された。「多発性骨髄腫の一歩手前にいる」として今年1月に参院議員を辞職していた。 [時事通信社]
鼻下あたりから下唇にかけ複数回…同居女性の唇を“裁縫用の糸”で縫い合わせたか 女性の腕や足には“あざ”も 逮捕の女は容疑否認
茨城県古河市で同居する女性の上下の唇を糸で縫い合わせたとして、女が逮捕された事件。被害女性の腕や足には、あざのように変色した痕があったこともわかりました。
両手でピースし、カメラ目線で写真におさまる櫻井政恵容疑者(49)。同居していた女性の唇を、糸を通した針で縫い合わせたとみられています。
使われた糸は裁縫用とみられていて、警察によりますと、鼻の下あたりから下唇にかけて複数回縫われていて、糸は抜けないようになっていたといいます。
櫻井容疑者は、警察の調べに対し容疑を否認。一方で、被害女性の腕や足に、あざのような変色した痕があったことがわかり、警察はほかにも暴行を受けていたかなどについても調べています。
事件当日の様子について近所の人は。
――29日(事件当日)は
近所に住む人
「それが全然わからない。ちょうどお昼をここで食べていたし、普通と変わった感じというのは全く気づかなくて」
大きな物音や悲鳴など、異変は感じなかったといいます。
遅くとも2、3年前から面識があったとみられ、去年4月から同居していたという櫻井容疑者と被害女性。どのような環境で生活していたのでしょうか。
私たちは8か月ほど前、現場の住宅に入ったという男性に話を聞きました。
家に行ったことがある知人男性
「玄関を開けて板の間みたいなのがあり、廊下になっている」
男性によりますと、玄関を入り、左へ進むと櫻井容疑者の部屋があったといいます。
――部屋の中はどんなものがあって、印象は?
家に行ったことがある知人男性
「いろいろ物があったので、あまりきれいとは言えない。ベッドがあって、テレビがあって、普通の部屋。女の人がいて座っている、おばさんみたいな人がいて」
――年齢は
家に行ったことがある知人男性
「50~60代ですかね。あとは40代ぐらいの人が2人ぐらいいて」
同居人でしょうか。男性が家でみたのは、40代女性2人と5、60代の女性1人。
――50~60代女性とほか2人(40代女性)は一緒?
家に行ったことがある知人男性
「バラバラだった。ネコ飼っている、ネコいたからね」
その住宅で行われたとみられる、同居人の唇を縫い合わせるという異常な行為。
元神奈川県警捜査1課長の鳴海達之氏は、櫻井容疑者1人で行うことは極めて難しいと指摘。
鳴海達之氏
「強力な睡眠剤をのませていたとしても、針をさせば目を覚ます。その時に出血もするし反射的に暴れたりもするから、それをおさえる人間が必要。それからしても、複数犯の可能性は高いと思います」
警察は、ほかの住人の事件への関与などについても調べています。
道路の側溝で人の頭がい骨の一部見つかる 倒木被害確認中の清掃員が発見 司法解剖行い身元の確認進める 大阪・東大阪市
7月7日午前、大阪府東大阪市山手町の道路の側溝で、人の頭蓋骨の一部が発見されました。警察は10日に司法解剖を行うなどして、身元の確認を進める予定です。
警察によりますと、7日午前11時半すぎ、東大阪市山手町の道路の側溝で、道路管理をしていた清掃員の男性から「何らかの骨がある」と警察に通報がありました。
警察が駆けつけたところ、側溝から、人の頭蓋骨の一部が見つかったということです。鑑定の結果、見つかった頭蓋骨は成人のものとみられていますが、年齢や性別などはわかっていないということです。
現場は生駒山上遊園地の駐車場から南に約300メートルの場所で、発見した清掃員は、台風による倒木被害がないかを確認するため巡回していました。
警察は10日に司法解剖を行う予定で、身元の確認を進めるとしています。
野党内で養子縁組の制度化に強い異論、審議で批判集まる可能性…皇室典範改正案が成立の公算大
皇族数の確保策を盛り込んだ皇室典範改正案は10日、衆院議院運営委員会で審議入りし、同日中に衆院を通過する。国民民主党が9日に賛成を決め、今国会で成立する公算が大きいが、野党内では旧宮家の男系男子と皇族との養子縁組の制度化になお異論が強く、審議で批判が集まる可能性が高い。
衆院議運委は9日の理事会で、改正案を10日の同委で審議・採決した後、同日の衆院本会議に緊急上程し、採決することを決めた。与党は衆院で過半数を確保しており、改正案は可決されて参院に送付される。与党は13日の週に参院で審議入りし、会期末の17日までに成立させる方針だ。
改正案は、女性皇族が結婚後も皇室に残ることや、1947年に皇室を離れた旧11宮家の男系男子と皇族との養子縁組を可能にすることが柱となる。与野党協議を経て衆参両院の正副議長が取りまとめた「立法府の総意」に基づき、政府が法制化を進めた。
国民民主は9日、改正案に賛成する方針を決めた。参政党も衆参両院の正副議長が提示した付帯決議案に大幅な変更が加えられない限り、賛成する方針を固めた。複数の党幹部が明らかにした。
自民党と日本維新の会は参院で過半数(124議席)に4議席足りないが、国民民主(25議席)か参政(15議席)のいずれかが賛成すれば過半数に達する。
一方、共産党の田村委員長は9日の記者会見で「男系男子(による皇位継承)を押しつけている。結論ありきだ」と述べ、改正案への反対を表明した。参院野党第1党の立憲民主党も養子の制度化を批判し、反対を決めている。養子に関する規定を削除する修正案を提出した上で、否決されれば反対する構えだ。両党などは国会審議で養子制度を中心に改正案の問題点をただす見通しだ。
衆院野党第1党の中道改革連合は9日、賛否の決定を10日に先送りした。賛成する条件として、養子の男系子孫への皇位継承資格付与の是非について、速やかに検討するとの内容を付帯決議案に追加するよう自民に求めている。
体育の授業中に首の骨折り四肢麻痺、学校側の責任認め1億5750万円の賠償命令…福岡地裁小倉支部
体育の授業中に首の骨を折るなどのけがを負い、四肢まひの後遺症が残ったとして、福岡県立北九州高校(北九州市)の元生徒の男性と両親が県に損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、福岡地裁小倉支部であった。西村英樹裁判長は「危険防止措置が十分でなかった」として、県に約1億5750万円の賠償を命じた。
判決によると、元生徒は2年生だった2022年11月、体育の授業で、助走後にトランポリンで跳躍し、跳び箱を越えながら前方回転などをする演技の練習中、顔面からマットに落下。首の骨を折り、四肢まひの後遺障害が残った。
元生徒側は、事前に十分な練習機会が与えられず、着地場所に敷かれたマットのクッション性も不十分だったなどとして、「注意義務と安全配慮義務に違反する」と主張し、県に対し約1億6200万円の損害賠償を求めていた。県教育委員会は「判決の内容を検討し適切に対応する」とコメントした。
辺野古沖で米軍降下訓練へ 09年以来か、地元反発も
沖縄県名護市辺野古の沖合にあるキャンプ・シュワブ訓練水域で、米海兵隊が21日にもパラシュート降下訓練を実施することが9日、政府関係者への取材で分かった。防衛省沖縄防衛局が10日、県に伝達する。訓練が実施されれば2009年以来とみられる。県の反発が予想される。
米海兵隊は07年2月と09年10月にも、同訓練水域で降下訓練を実施していた。辺野古では、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設作業が進められている。
高市早苗首相「美しい妹」発言の真相、木原官房長官が会見で明かす インドでの記者発表めぐり
木原稔官房長官は7日午後の記者会見で、高市早苗首相が今月2日に訪問先のインドで行ったモディ首相との記者発表の場で、自身のことを「(モディ氏の)美しい妹」と述べたことに対して「誤訳ではないか」との指摘があることについて、モディ氏の発言と、これを受けた同時通訳の訳の内容が異なっていたことを明らかにした。
高市首相とモディ氏の共同発表の場で、首相はモディ氏から「美しい妹」と伝えられたと発言していた。ただ、モディ氏の発言では、「美しい」との表現はなかったとして、SNSなどで高市首相の発言に対し、疑問の指摘が出ていた。
この日の会見で、記者から「共同会見で、モディ首相が高市首相のことを『美しい妹』と表現されたとされているが、『美しい』の部分は誤訳だったのではないかという指摘がある」として、事実関係を問われた木原氏は「7月2日の日・印共同記者発表において、モディ首相は高市総理に対し、『閣下、私の妹である高市総理』と、呼びかけたと承知しております」と述べた。
その上で、「高市総理はこれを受けて、『美しい妹と呼んでいただいた』と発言したわけですが、この発言は、日本政府が契約した同時通訳が『美しい妹』と訳したことを受けたものであります」と説明。「美しい」は同時通訳が訳した内容で、高市首相はそれに沿って発言したものだと、主張した。
違法な移植手術受け帰国した女性、臓器売買疑われ3医療機関に断られ…4か所目「診察行うが警察に通報」と告げられほっとした表情
カンボジアでの臓器移植をあっせんして違法に金銭を得た疑いで、東京都内の団体が警視庁に摘発された。団体を通じて現地に渡り、移植手術を受けた女性は帰国後、必要な医療を受けられない状態に一時陥った。診察した医師が取材に応じ、違法性が疑われる移植手術に潜むリスクを訴えた。(立原朱音、木村誠)
「やましいことをしたのだから責められるのではないかと、緊張した様子だった」。女性を診察した医師は、昨年初めて病院を訪ねてきたときの女性の様子をそう振り返った。
捜査関係者や医師によると、女性は数年間、腎不全を患っていた。一般社団法人「国際医療相談室」(東京)に相談し、カンボジアで腎臓の生体移植手術を受けた。
7日に臓器移植法違反(有償あっせん)容疑で逮捕された職業不詳の菊池仁達(ひろみち)容疑者(66)(横浜市都筑区)は、2023年2月に同法違反(無許可あっせん)容疑で逮捕されるまで約20年間、運営するNPO法人「難病患者支援の会」(解散)などを通じて移植希望者を海外の病院に案内してきた。警視庁は、保釈後の菊池容疑者が移植希望者を募る窓口として相談室を使っていたとみる。
移植手術を受けた患者は、他人の臓器を拒絶する体内の反応を抑えるため免疫抑制剤の定期的な投与が必要で、通院先の確保は欠かせない。相談室のウェブサイトでは、患者が帰国した後も「私たちが責任を持って診療の場までお繋(つな)ぎします」と記していた。
だが、女性が紹介された病院に移植専門医はおらず、その後、3か所の医療機関で臓器売買を疑われて診療を断られた。4か所目となったこの医師が「診察は行うが、警察に通報する」と語ると、ほっとした表情を見せたという。
女性は手術前、臓器を提供したドナー本人に会う機会もあったとされる。「臓器売買に当たる可能性は考えなかったのか」と医師に問われると、「手数料は団体に払った。ドナーには渡っていないと思った」と釈明した。
医師によると、臓器売買への関与を避けるため、違法性が疑われる海外移植手術を受けた患者の診察を拒む医療機関は多い。診察が受けられたとしても、移植時の診療記録が残っていないケースがほとんどのため、十分な医療を受けられない恐れもある。
あっせんを受けた患者の中には移植後、体調が一時的に悪化した人もいた。海外での違法な移植手術についてこの医師は、「自ら手術を受ける国や病院、医師を選べないリスクもある。健康を取り戻せたとしても、罪悪感を持ち続けるのではないか」と語った。
カンボジア有数の規模
逮捕容疑となった東京都内の70歳代男性への移植手術が行われたとされるカンボジアの「プレアケットメリア病院」は、プノンペン中心部にある。国防省傘下の病院で、20以上の診療科がある地域医療の中核的存在だ。
設立はフランス植民地時代の19世紀後半。病床数は1000床超と国内有数の規模を誇る。心疾患で月に1度通院するという女性(73)は、「施設は年々拡充され、医師も親切で信頼できる」と話す。
だが、AP通信などによると、インドネシアで2023年、腎臓の売却を希望する100人超をカンボジアに送り込んだとして仲介者らが逮捕された事件があり、その際に移植手術の場所とされたのが同院だった。
カンボジアでは16年、商業目的での臓器移植を禁止する法律が成立した。違反した場合は最大20年の禁錮刑が科される。ただ、違法な臓器売買は続いていると指摘される。現地で人身売買問題の対応にあたるNGOの代表は取材に、「臓器売買を行う外国のグループが国内で活動している」と話す。
読売新聞は同院に対し、日本人を含む臓器移植希望者への手術実績などについて5月下旬に質問状を送付したが、今月7日時点で回答はない。(プノンペン 竹内駿平)
「違法と無縁」団体が主張
国際医療相談室はウェブサイトで、「海外の公的・認定病院と連携し、透明性の高い情報提供を行っています」と説明。営利を目的とせず、日本の法制度を尊重して「違法行為とは無縁の支援体制」をとっているとし、不透明な費用は一切ないと主張していた。
森議長「皇室典範を最優先」で狂った戦略、高市首相が「定数削減」先送り…国会正常化へ苦渋の決断
高市首相(自民党総裁)は7日の日本維新の会の吉村代表(大阪府知事)との会談で衆院議員定数の削減法案の先送りを確認し、強硬路線を転換させた。皇室典範改正案の今国会での成立も危ぶまれる事態に直面し、現実的な打開策を探る必要があると判断したためだ。野党側の出方を見極めるため、合意内容を公表しない慎重さも見せた。(森山雄太、薦田大和)
「国会会期が少なくなる中で残る議員提出法案の取り扱いなど進め方について意見交換した」
首相は国会内で短時間の与党党首会談を終えると、記者団にこう語ったが、内容の説明は避けた。8日に中道改革連合に詳細を伝え、理解を得たい考えだ。与党関係者は「野党側が受け入れなければ国会が正常化しない。公表はその後だ」と説明する。
維新との関係を重視する首相は、皇室典範改正案とあわせ、連立政権合意書に明記された定数削減法案と「副首都構想」関連法案の今国会での成立にこだわってきた。自民は首相の意向を受け、6月26日に2法案の審議入りを委員長職権で決めた。この段階では「野党の反発を受けても2法案を成立させ、残る皇室典範改正案の審議で正常化を狙う」戦略を描いていた。
ところが首相がインドへの外遊に出発する当日の7月1日、森衆院議長が与野党に皇室典範改正案の審議を最優先とするよう呼びかけ、事態が複雑化した。与党関係者によると、首相は議長の「介入」に不快感を示したとされるが、定数削減法案と副首都法案の審議は中断を余儀なくされ、皇室典範改正案の審議入りもできない状況が続いた。
会期末が17日に迫る中で、首相は、維新とのパイプ役である木原官房長官に調整を指示した。木原氏らは首相補佐官でもある維新の遠藤敬国会対策委員長らとの折衝を重ねた。維新に対しては、臨時国会で定数削減法案の成立を期す方針とすることで折り合った。
党首会談に先立ち、自民の松山政司参院議員会長は遠藤氏と国民民主党の榛葉幹事長と国会内で会談した。参院でも、皇室典範改正案について速やかに進めることを申し合わせ、環境を整えた。
維新内でも、吉村氏が最重視する「大阪都構想」に関連する副首都法案が定数削減法案と共倒れになることを懸念する向きがあった。維新幹部は「ゼロか100ではない。副首都法案は死守する」と語っていた。
もっとも副首都法案についても、一定の理解を示す国民民主は修正を求めており、協議の行方は見通せていない。維新が最後は折れる局面が続いており、政府高官は「首相はこれまでも維新に譲歩をお願いしてきただけに苦渋の決断だった」と漏らした。
副首都法案巡り会期延長論が再燃か
自民党と日本維新の会が衆院議員定数削減法案の審議を臨時国会に先送りする方針を固めたことを受け、政府・与党は今国会の会期末(17日)までに政府提出法案などの成立を全力で目指す構えだ。
高市首相は7日の与党党首会談後、記者団に「会期(延長)についての話はなかった」と述べた。これまで維新は、会期延長してでも定数削減法案を成立させるべきだと訴えていた。
これに先立ち、衆参両院の野党国会対策委員長は7日、国会内で会談し「安易で大幅な会期延長は認められない」との考えで一致した。皇室典範改正案を除く16本の政府提出法案などの大半は、すでに会期内成立の見通しが立っている。
ただ、与党が提出した「副首都構想」関連法案を巡り、国民民主党の玉木代表は7日の記者会見で「(審議が)会期の中に収まるのか」と指摘した。同法案などを巡る状況次第では、小幅の延長論が再燃する可能性もある。